「中学生を対象とした環境教育」一般社団法人 兵庫県水質保全センター

水環境保全への取組(現場取材&インタビュー)

一般社団法人 兵庫県水質保全センター 事務局次長 池畠 義幸さん

一般社団法人 兵庫県水質保全センター 事務局次長 池畠 義幸さん

「見て、触れて、確かめて、感じる」ための環境教育

(一社)兵庫県水質保全センターでは、平成18年度から県内の中学生を対象に、「実際に見て、触れて、確かめて、何かを感じる」ことができる環境教育プログラムとして、県内を流れる河川の水質調査を行い、生活排水の処理形態が河川の水質に及ぼす影響について考えてもらうための活動を行っています。また、平成23年10月からは、一般社団法人への移行に伴い、公益目的実施・継続事業として取り組まれています。
今回、実際に環境教育の企画・実施に関わられた(一社)兵庫県水質保全センターの池畠さんに、このような環境教育を行うに至った経緯や、参加した中学生からの反響についてお話を伺いました。

環境教育を行うようになった経緯

(一社)兵庫県水質保全センターでは、将来を担う子供たちが自分達の身近な水環境の現状について知ることこそ、これからの水環境の保全のために重要であると考え、平成18年度より毎年、夏休み等に希望者を募って河川調査による環境教育を行っています。
実施にあたっては、兵庫県の環境学習環境教育基本方針(平成18年3月)にて、「体験・発見」を中心とする環境教育を推進していることを受けて、子供たちが自分で水質調査等を行えるようにパックテストを用意し、また、調査結果を比較検討できるように浄化槽と汲み取り混在地域、下水と浄化槽と汲み取り混在地域、みなし浄化槽地域、合併処理浄化槽地域の河川や水路等、処理方法の異なる2箇所の地域で実施する等の工夫をしています。 本事業は、(一社)全国浄化槽団体連合会の水環境保全助成事業の一部補助を受けて実施している事業でもあり、平成26年度も8月に加古川市立両荘中学校と洲本市立青雲中学校の生徒を対象に環境教育を実施しました。
なお、平成26年度までの9年間で、中学校8校より延べ279人の生徒が参加しています。

環境教育に参加した中学生からの反響

環境教育に参加した中学生

実際に河川調査を実施し、生活排水処理状況の異なる河川水質を比較することで、浄化槽整備によって健全な水質が維持されていることを実感した中学生からは、「温暖化等の他の環境問題についても取組んでいきたい」「きれいな川を守っていきたい」「生き物が多い水環境を守るため水を大切にきれいに使いたい」等と、今後も積極的に環境問題に取り組みたいといった意見が挙げられました。