「不適正浄化槽一掃事業」一般財団法人 高知県環境検査センター

水環境保全への取組(現場取材&インタビュー)

一般財団法人 高知県環境検査センター 業務部 錨 直明さん

一般財団法人 高知県環境検査センター 業務部 錨 直明さん

不適正浄化槽の一掃を目指す高知県のとりくみ

高知県では、(一財)高知県環境検査センターと連携して不適正浄化槽の実態把握と法定検査の受検指導を行い、不適正に管理されている浄化槽を改善するための「不適正浄化槽一掃事業」を、平成18年度に実施しました。
今回、実際に「不適正浄化槽一掃事業」に関わられた(一財)高知県環境検査センターの錨さんに、事業実施に至った経緯や事業概要についてお話を伺いました。

「不適正浄化槽一掃事業」の実施に至った経緯

高知県では中山間部が多く、浄化槽は生活排水処理対策の重要な役割を担っています。県内の合併処理浄化槽設置基数は平成23年度末時点で47,519基であり、平成23年度は新たに約1,700基が設定されました。このため、健全な水環境を維持するためには、浄化槽の整備と不適正浄化槽の改善を対策の両輪として進めることが重要と考え、「不適正浄化槽一掃事業」を開始しました。

「不適正浄化槽一掃事業」の概要

法定検査の結果が不適性であった各浄化槽ごとに(一財)高知県環境検査センターが指導内容を検討し、その結果を高知市保健所を除く県下5保健所(安芸、中央東、中央西、須崎、幡多)ごとに仕分けして指導台帳を作成します。保健所では指導台帳に基づき浄化槽管理者に改善指導を行い、その結果を四半期ごとに(一財)高知県環境検査センターにフィードバックします。この結果、平成18年度の指導数は合計で288件であったのに対し、改善数は288件となり、100%の不適正浄化槽が本事業によって改善されました。