報道発表資料

平成11年5月19日 この記事を印刷

ラムサール条約第7回締約国会議の概要

1.審議の経過

 (1) 会議は、現地時間10日午前10時(日本時間11日午前1時)より、コスタリカ の首都サンホセで開会。世界各地から少なくとも140ヵ国の政府代表、関係国際機関、 NGO、科学者など合わせておよそ600人が参加した。
 (2) ブラスコ条約事務局長は挨拶の中で、条約の進むべき方向について、水鳥の生息地 としての湿地の保全のみならず持続可能な開発という、より広い目標が重要であると述べ た。
 (3) 議長には、コスタリカのベニト副大統領兼環境・エネルギー相が選出された。
 (4) ラコス常設委員会議長(ハンガリー)からは、第6回締約国会議で採択された戦略 計画に基づき、関係各国、機関等において環境教育、普及啓発、能力開発などの分野で大 きな成果があった旨の報告があった。
 (5) 現地時間11、12日には、各地域別の条約履行状況が事務局から報告された。1 2日、アジア地域における条約履行状況が事務局から報告された後、我が国を代表し、環境庁鹿野官房審議官より、漫湖の登録や東アジア地域ガンカモ類重要生息地ネットワーク の立ち上げを含む我が国の取り組み状況、さらに藤前干潟の保全にかかる経緯について発 言を行い、会場から拍手を受けた。
 (6) 13〜15日は、技術検討部会が開催され、湿地の賢明な利用、地域住民の参加等 個別の課題について討議された。
 (7) 17、18日には決議案、勧告案が本会議で審議され、18日午後5時(日本時間 19日午前8時)過ぎ、34の決議、勧告を採択し、会議は閉会した。

2.主な決議、勧告等の内容(決議・勧告一覧:別紙参照)

 (1) 湿地の登録基準の見直し  新たに生物地理区分上の代表的な湿地を位置付けるなど、生物多様性の保全を踏まえ、 登録基準の枠組みを見直す決議案が、我が国を含む多数の国の支持を受けて採択された。
 (2) アジア太平洋地域における渡り性水鳥保全の推進のための多国間協力  前回締約国会議勧告6.4 「ブリスベン・イニシアティブ」において支援することとされ た「アジア太平洋地域渡り性水鳥保全戦略」への支援拡大及び同戦略の期限である200 0年以降の協力の枠組みの積極的な検討を締約国に要請する勧告案が、日豪の共同提案と して提出され、中国、ロシア、米等関係国からの支持を受けて採択された。
 (3)

その他の決定事項

(イ) 我が国はインドとともにアジア地域から常設委員会メンバー国に選出された。 (注)「常設委員会」  アジア、欧州など各地域の締約国数に応じて選出された代表国や次回締約国会議のホス ト国などによって構成される委員会。締約国会議の付属機関。予算、事業計画の執行状況 、締約国会議に提出する決議、勧告案等につき審議するため年1回程度開催される。
(ロ) 次回締約国会議は、2002年スペインで開催。

3.その他の成果

 (1) 環境庁と国際湿地保全連合の共催により、東アジア地域ガンカモ類重要生息地ネッ トワークの発足式を14日午後(日本時間15日未明)、関係国、NGOなど200名を 超える関係者の出席の下開催した。同ネットワークには、我が国を含め6ヶ国から計25 の地域が参加した。
 (2) 沖縄県漫湖(那覇市及び豊見城村)の湿地登録認定証が15日午後(日本時間16 日未明)、ブラスコ条約事務局長より関係自治体を代表し玉城那覇市助役に授与された。

4.今次締約国会議の総括

 (1) 締約国会議の焦点の一つであった登録基準の見直しに関する決議について、我が国 はその審議に積極的に参加し、採択に貢献した。
 (2) 日豪が共同提案したアジア太平洋地域における渡り性水鳥保全のための多国間協力 の推進にかかる勧告が採択されたことを受けて、我が国は引き続きアジア太平洋地域の渡 り性水鳥の保全について中心的な役割を果たしていく必要がある。
 (3) このほか、藤前干潟の保全に関する報告や東アジア地域ガンカモ類重要生息地ネッ トワークの発足、沖縄県漫湖の登録など今次締約国会議における我が国の積極的なかかわ りは、参加各国やNGOからも評価を受けたところであり、アジア各国からの推挙を受け て、我が国はアジア地域を代表する常設委員会メンバー国に選ばれた。
 (4) 今後、我が国は、常設委員会のメンバー国として引き続き条約の推進に積極的に貢 献していく考え。

添付資料

連絡先
環境庁自然保護局野生生物課
課長:森 康二郎(6460)
 担当:鳥居 敏男(6462)

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