報道発表資料

平成25年3月26日
自然環境
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「未承認遺伝子組換えパパイヤの生育実態調査」の結果について(お知らせ)

  1. 農林水産省と環境省は、平成23年4月に国内に流通し栽培されていたことが発覚したカルタへナ法(*)上未承認の遺伝子組換えパパイヤについて、平成24年2月から9月にかけて、沖縄県内の道ばたや空き地等での生育実態を調査しました。
  2. 道ばたや空き地等に生育しているパパイヤ69個体のうち、当該遺伝子組換えパパイヤは2個体(3%)でした。
  3. 沖縄県内において、平成23年4月時点のパパイヤの総栽培面積に占める当該遺伝子組換えパパイヤの割合が2割弱だったことを考慮すれば、当該遺伝子組換えパパイヤの我が国の生物多様性への影響は低いと考えられました。
  4. 葉柄が赤く、品種が不明なパパイヤは、当該遺伝子組換えパパイヤの可能性があることから、その果実から得られた種子は播かないよう、県や市町村と協力して、周知徹底を図っていきます。
  5. また、農林水産省と環境省は、引き続き、道ばたや空き地等における当該遺伝子組換えパパイヤの生育実態を調査します。
遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(平成15年法律第97号)

1.調査の背景・趣旨

(1)
我が国では、遺伝子組換え農作物について、カルタへナ法に基づいて、事前に生物多様性への影響を科学的に評価し、影響を生ずるおそれがないと認めた場合にのみ、その輸入や栽培を認めています。
(2)
平成23年4月21日、「台農5号」(*1)という名称で、国内で流通していたパパイヤ種苗が我が国で未承認の遺伝子組換え体(*2)であることが判明しました。 当該遺伝子組換えパパイヤについて、農林水産省と環境省は、我が国の生物多様性への影響は低いとの見解を示しました。
(3)
当時商業栽培されていた、当該遺伝子組換えパパイヤと特定された約8,000本強は、平成23年12月末までに、沖縄県の指導の下、全て自主的に伐採されました。
(4)
平成24年2月から9月にかけて、農林水産省と環境省は、我が国の自然環境下における当該遺伝子組換えパパイヤの生育の実態を把握する観点から、当該遺伝子組換えパパイヤが栽培されていた沖縄県内の36のほ場(24市町村に所在)周辺の、あまり人為的な管理がされていないと考えられる道ばたや空き地における、当該遺伝子組換えパパイヤの生育実態を調査しました。また、この際、当該地域内の民家の庭先等の人為的な管理が可能な場所に生育する葉柄の赤いパパイヤ(当該遺伝子組換えパパイヤの疑いのあるもの)についても調査しました。
*1
台湾当局からの情報では、台農5号は遺伝子組換え体ではない通常の品種として、交雑育種により昭和62年に開発されました。このため、未承認の遺伝子組換え体である品種については、本来の品種と区別するため、「」をつけて、「台農5号」と記載しています。なお、台農5号の葉柄は赤いことが知られています。
*2
当該遺伝子組換えパパイヤは、台湾で研究中の遺伝子組換えパパイヤの導入遺伝子と同様の塩基配列を持ちますが、研究中のものは台農2号を組み換えているのに対し、当該遺伝子組換えパパイヤは台農5号を組み換えたものと考えられます。当該遺伝子組換えパパイヤは、パパイヤリングスポットウイルス1 系統への耐性を持っています。

2.結果及び考察

(1)
道ばたや空き地など、あまり人為的な管理がなされていないと考えられる場所に生育していたパパイヤは69個体であり、このうち、当該遺伝子組換えパパイヤは2個体(3%)でした。
(2)
平成23年4月当時、沖縄県のほ場において、パパイヤの総栽培面積に占める当該遺伝子組換えパパイヤの割合は2割弱だったことを考慮すれば、道ばたや空き地等において、生育するパパイヤに占める当該遺伝子組換えパパイヤの割合は1割未満と低く、当該遺伝子組換えパパイヤの生物多様性への影響が低いとの当初の見解に沿うものであると考えられます。
(3)
また、人為的な管理が可能な民家の庭先等においては、葉柄の赤いパパイヤは627個体であり、このうち、未承認の遺伝子組換えパパイヤは57個体(9.1%)でした。627個体のうち、は種や苗の植え付け(植栽)によらず自然に発芽し生育したパパイヤは432 個体であり、このうち16個体(3.7%)が当該遺伝子組換えパパイヤでした。
(4)
今回の調査で、未承認の遺伝子組換えパパイヤと確認された59個体については、既に所有者等により伐採されています。
当該遺伝子組換え
個体数
非遺伝子組換え
個体数
合計
(個体数)
陽性率(%)
道ばた等 2 67 69 3
民家の庭先等*3
(うち、非植栽)
57
(16)
570
(416)
627
(432)
9.1
(3.7)
合計 59 637 696
(参考)沖縄県のパパイヤ総栽培面積に占める、当該遺伝子組換えパパイヤの割合
(平成23年4月当時、沖縄県の聴き取り調査):2割弱
*3
民家の庭先等、人為的な管理が可能な場所では、葉柄が少しでも赤いと思われるパパイヤのみ検査した。赤さの程度は、個体差が大きい。

3.今後の対応

(1)
葉柄が赤く、品種が不明なパパイヤは、当該遺伝子組換えパパイヤの可能性があることから、その果実から得られた種子は播かないよう、県や市町村と協力して、周知を図っていきます。
(2)
今回の調査で、わずかではあるものの、道ばた等に遺伝子組換えパパイヤが生育していたこと等から、農林水産省と環境省は、引き続き、道ばたや空き地等における当該遺伝子組換えパパイヤの生育実態を調査します。

参考

平成23年2月22日
未承認の遺伝子組換えパパイヤの種子の混入に関する検査の実施について」
http://www.env.go.jp/press/13514.html
平成23年4月21日
「未承認の遺伝子組換えパパイヤの種子の混入に関する検査結果について(お知らせ)」
http://www.env.go.jp/press/13703.html
<資料>(環境省ホームページで閲覧できます。)
未承認遺伝子組換えパパイヤの生育実態調査の結果について
(http://www.env.go.jp/press/index.php)

4.お問い合わせ先

消費・安全局農産安全管理課 担当者:吉尾、勝田
代表:03-3502-8111(内線4510) ダイヤルイン:03-6744-2102
FAX:03-3580-8592
環境省自然環境局野生生物課外来生物対策室 担当者:水崎、串田
代表:03-3581-3351(内線6683) FAX:03-3581-7090

添付資料

連絡先
環境省自然環境局野生生物課外来生物対策室
直通    : 03-5521-8344
代表    : 03-3581-3351
室長    : 関根 達郎 (内 : 6680)
室長補佐 : 東岡 礼治 (内 : 6681)
担当    : 水崎 進介 (内 : 6683)

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