(別紙)被表彰団体および個人

<環境庁長官賞受賞者>(敬称略)

団体:浜松市天文協会(静岡県浜松市)

 市民への天文普及のため、毎週土曜日に浜松市天文台で市民天体観望会を開催するとともに、子供会と協力して移動天文教室を年間30回開催し、子供たちへ星だけでなく大気環境保全についての啓発を行っている。
 昭和63年から始まった「全国星空継続観察」の観察会を当初から浜松市と共催し、毎回多数の会員が参加し、一般参加の市民に対して、観察の支援・天文の話・夜空の暗さや大気中の塵の影響による星の見え方など環境保全に関する話を行い、啓発に貢献してきた。
 また、昭和62年夏に開催されたスターウォッチング「星空の街」コンテストに浜松市が応募した際、全面的に協力し、同市のスターウォッチング開催手法の基礎を築くなど天文教育及び地元自治体の環境保全行政へ多大な貢献をしている。

個人:多胡昭彦(岡山県津山市)

 津山市役所在職当時より、市内の青少年団体をはじめ各種団体に対し、広く天体の話を通じ環境について普及啓発活動に努めてきた。
 柵原町において、「全国星空継続観察」の講師を務め、小学生親子に光害、大気保全等についてわかりやすい講義を行っている。
 平成8年からは、柵原町さつき天文台指導員として、町内小・中学生を対象にした星空教室を開講し、天体に興味を引き出す活動を熱心に行っている.
 また、柵原町に個人天文台を設置して観測を行っており、アマチュアの彗星発見者として世界的に広くその名を知られている。その著書は、精度の高さから彗星発見ファンより高い評価を得ている。新天体発見の数は4件であり、最近は平成6年6月1日に1994蛇つかい座新星を発見している。

<「星空の街・あおぞらの街」全国協議会会長賞受賞者>(敬称略)

団体:平塚市博物館天体観察会(神奈川県平塚市)

 東京という大都市が近くにあり、光害の影響を多く受けているにもかかわらず、神奈川県では唯一初回の昭和63年度より毎年継続して、「全国星空継続観察事業(スターウォッチング・ネットワーク)」に参加し、地道な活動を続けている。
 そこで観測された観測記録用写真は毎回安定した観察記録であり、全国星空継続観察報告書において経年変化のデータとして全国6ヶ所の撮影地点の一つとして活用されている。観察記録は、首都圏における光害の推移をみる資料として貴重なものである。

個人:中村正之(栃木県大田原市)

 地域の各種団体が行う星空観測会等に積極的に協力し、大気環境保全への普及啓発を継続してきた。平成5年には「夢集団・星とロマンを語る会」を設立し、積極的に観察会を開催している。
 星空観測会等をさらに広めるため、初心者にも分かりやすく解説するとともに、活動の場を地元大田原市だけでなく、近隣の市町村にも広げ、天体普及活動を続けている。
 星空が見える環境の大切さを教え、それを守るために一人ひとりが何をすべきかなど、大気汚染防止や地球環境の保全を訴える講演を通じて、地域にメッセージを発信している。
 また、大学において、学生(青年)の地域活動支援も積極的に行っている。



<参考>

「星空の街・あおぞらの街」全国協議会

 環境庁が昭和61年度に行った「あおぞら観察コンテスト」及び昭和62年度に行った「星空の街コンテスト」において選定された、「あおぞらの街」39市町村及び「星空の街」108市町村を母体に、昭和63年6月4日、北九州市で「星空の街・あおぞらの街全国サミット」が開催された。このサミットにおいて「空を活かし空を楽しむ宣言」が採択され、「「星空の街・あおぞらの街」全国連絡会議」が結成された。
 その後、平成5年に「「星空の街・あおぞらの街」全国協議会」と改称し、郷土の環境をいかした地域おこしの推進と大気環境保全意識の高揚を図ることを目的に活動を行っており、毎年1回「「星空の街・あおぞらの街」全国大会」を開催している。
 平成6年度「星空の街・あおぞらの街」全国大会(兵庫県八鹿町で開催)から、大気保全に資する顕著な活動を行った団体・個人に環境庁長官賞及び「星空の街・あおぞらの街」全国協議会会長賞の授与を行っている。
 なお、加入団体数は、平成12年7月末現在、323団体(40道府県及び283市町村)となっている。

岡山県小田郡美星町概要

人口5,959人(H12.3.31現在)
世帯数1,789世帯(H12.3.31現在)
面積72.70km2
町役場〒714-1406 岡山県小田郡美星町大字三山1055 TEL0866-87-3111
町名由来 昭和29年6月1日に合併した(美山村・境村・宇戸村・日里村)4ヶ村の1つの「美山村」の「美」と、古くからの地名「星田(美星町の中心地)」の「星」をとったもの。
 なお、美星町内には、現存する「高星神社、星雄神社、明神社」の3箇所に、流れ星が3つに分かれて落ちたという伝説があり、星にちなんだ地名が残っている。
特色 平成元年11月22日に全国に先駆けて、「美しい星空を守る美星町光害防止条例」を制定した。
交通最寄り駅 山陽本線 新倉敷駅
(東京〜岡山:のぞみ約190・ひかり約240分)
(岡山〜新倉敷:新幹線約15分、在来線約25分)