要約 |
近年、人類の活動範囲・規模・種類の拡大に伴い、さまざまな地球環境問題が顕在化し、人類に対する脅威となりうるものと認識されている。地球環境の悪化は、一国のみでは対処が困難な問題であるため、国際的な協力が不可欠である。また、先進国が開発途上国に対しさまざまな支援を行うなかで、途上国の自助努力を支援し、「持続可能な開発」が達成されるよう協力していくことが重要である。我が国は、砂漠化への対処を含む地球環境問題は我が国が国際貢献を果たしていく最重要分野の1つと位置づけている。 |
1992年6月にリオデジャネイロで開催された国連環境開発会議(UNCED)の成果である「環境と開発に関するリオ宣言」及び「アジェンダ21」においては、地球環境問題に係わる包括的な取組内容が規定された。「アジェンダ21」の第12章「脆弱な生態系の管理:砂漠化と旱魃の防止」には、砂漠化に対処するための具体的な行動計画が記されている。 |
UNCEDでは、また、砂漠化対処条約を作成するための「政府間交渉委員会」の設置につき基本的合意がなされた。 砂漠化対処条約は1996年12月に発効し、1998年12月には我が国も締約国となった。同月に行われた第2回締約国会議において、我が国は砂漠化対処条約の最大拠出国として引き続き砂漠化対処の分野での協力を行っていく決意を表明した。 |
砂漠化対処条約第26条では、締約国は条約実施のために取った措置に関する報告書を提出することとされている。また、第22条では、締約国会議は、締約国の報告書をレビューすることになっている。砂漠化対処条約第1回締約国会議(COP1)の決議11では、第3回締約国会議(COP3)ではアフリカ締約国の報告書を、第4回締約国会議(COP4)ではアフリカ以外の締約国の報告書をレビューすることになっている。さらに、同決議11では、先進締約国は毎回の締約国会議に、開発途上締約国への支援措置についての報告書を提出することになっており、その報告書には、開発途上締約国への支援措置(二国間・多国間で供給された資金援助に関する情報を含む)についての記述が含まれることとされている。 |
この報告書は、2000年12月にボンで開催予定のCOP4に向けて、アフリカ以外の地域(特にアジア地域及びラテンアメリカ・カリブ地域)における砂漠化に対処し干ばつの影響を緩和するための我が国の取組(砂漠化対処条約の発効した1996年から1999年度までのもの)について記述している。なお、アフリカ地域における我が国の取組については、我が国はCOP3に向けて1999年8月に報告書を提出した。 |
我が国は、1998年に締約国となる以前から、砂漠化対処条約の実施に関し多大な支援を行ってきている。我が国の支援を通じて、例えばアジア地域における大臣会合、各国代表者会合、専門家会合、ワークショップ等各種会合の開催、ラテンアメリカ及びカリブ地域における国別普及啓発セミナーや同地域の地域会合の開催を支援してきている他、アフリカ、アジア、ラテンアメリカ・カリブ各地域の締約国による国別報告書の作成を支援してきている。 |
さらに、我が国は、砂漠化対処条約アジア地域行動計画作成のため取組が進められているテーマ別プログラムネットワークに関連して、2000年6月28〜30日まで国連大学(東京)にて開催された、砂漠化モニタリング及び評価に関する専門家ワークショップ(TPN1ワークショップ)の開催を支援した。このワークショップは、砂漠化のモニタリングと評価に関する科学技術面での協力の推進を目的とし、アジア14ヶ国、国際機関等から専門家及び政策担当者約70名が出席した。このワークショップは、我が国政府と、砂漠化対処条約事務局、国連大学、中国、国際農業開発基金の協力の下で開催された。なお、このワークショップの結果は、2000年12月にボンで開催予定の砂漠化対処条約第4回締約国会議(COP4)で報告される予定。 |
我が国はまた、二国間の政府開発援助(ODA)においても、例えば水資源の保全、森林保全・植林、農業開発といった分野において、ODAの各種スキーム(開発調査、プロジェクト方式技術協力、一般無償資金協力、草の根無償資金協力、及び有償資金協力)を通じた、砂漠化対処に貢献するプロジェクトを実施してきている。さらに、砂漠化対処のための科学的技術的能力の向上を目指し、専門家の派遣や受入等も行われている。 |
我が国の研究機関等においても、砂漠化に関連するさまざまな調査・研究活動が行われている。例えば、環境庁による「砂漠化防止対策調査」及び同庁の「地球環境研究総合推進費」による砂漠化関連研究の推進、農林水産省・緑資源公団による「砂漠化防止等環境保全対策調査」及び「農地・土壌侵食防止対策調査」、農林水産省・(社)国際農林業協力協会による砂漠化地域の農業への活用可能性調査、鳥取大学乾燥地研究センターにおける調査・研究活動等が挙げられる。 |
また、さまざまなスキームを通じ、国内外のNGOに対する資金協力が行われている。そのスキームには、「地球環境基金」(環境事業団)、「世界緑化民間活動支援事業」((財)国際緑化推進センター)、「NGO等農林業協力推進事業」((社)国際農林業協力協会)、「国際ボランティア貯金」(郵便局)等が挙げられる。 |
多国間協力に関しては、我が国は、砂漠化対処に関連する活動を行っている国際機関に対して資金拠出を行っている。それらの国際機関には、例えば、国連環境計画(UNEP)、国連食糧農業機関(FAO)、国際熱帯木材機関(ITTO)、国際農業開発基金(IFAD)、国連開発計画(UNDP)、世界気象機関(WMO)、国際農業研究協議グループ(CGIAR)、国際復興開発銀行(世界銀行:IBRD)、地球環境基金(GEF)、アジア開発銀行(ADB)等が挙げられる。 |
我が国においては、上記のように、砂漠化に対処するための多様な支援を通じ、国際的な協力を推進してきている。 |
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I. 序 |
国際社会における環境問題への取組は、1972年6月ストックホルムで開催された「国連人間環境会議」で「人間環境宣言」が採択される等の取組が行われてきたが、近年、人類の活動範囲・規模・種類の拡大に伴い、さまざまな地球規模問題が顕在化し、人類に対する脅威となりうるものと認識されている。地球環境の悪化は世界の多くの人々に多大な影響を与えることとなり、また一国のみでは対処が困難な問題であるため、国際的な協力が不可欠である。また、先進国が開発途上国に対しさまざまな支援を行うなかで、途上国の自助努力を支援し、「持続可能な開発」が達成されるよう協力していくことが重要である。我が国は、砂漠化への対処を含む地球環境問題は我が国が国際貢献を果たしていく最重要分野の1つと位置づけている。 |
1992年6月にリオデジャネイロで開催された国連環境開発会議(UNCED)は、それまでの国際的取組の一大集大成会議となった。UNCEDの成果である「環境と開発に関するリオ宣言」及び「アジェンダ21」においては、地球環境問題に係わる包括的な取組内容が規定された。「アジェンダ21」の第12章「脆弱な生態系の管理:砂漠化と旱魃の防止」には、砂漠化に対処するための具体的な行動計画が記されている。 |
UNCEDでは、また、砂漠化対処条約を作成するための「政府間交渉委員会」の設置につき基本的合意がなされた。 砂漠化対処条約は、1994年6月の第5回交渉委員会において採択され、同年10月には我が国を含む86カ国が署名した。砂漠化条約は1996年12月に発効し、1998年12月には我が国も締約国となった。同月に行われた第2回締約国会議において、我が国は砂漠化対処条約の最大拠出国として引き続き砂漠化対処の分野での協力を行っていく決意を表明した。 |
1997年国連環境開発特別総会(UNGASS)において、橋本総理大臣(当時)は、環境に係わる我が国の政府開発援助(ODA)の包括的な政策「21世紀に向けた環境開発支援構想」(ISD)を発表した。ISDの理念は、「人類の安全保障」(環境破壊は人類生存の脅威となりうる広い意味での安全保障の問題であること)、「自助努力」(途上国が第一義的な責任と役割を担って主体的に環境問題に取り組むことが重要であり、援助国はこうした自助努力を支援すること)、「持続可能な開発」(途上国が持続可能な開発の観点から発展していくために、その国の経済的・社会的状態を勘案しつつ環境協力を実施すること)である。1998年度の環境ODA実績は、ODA全体の24.5%を占める4132億円(約40億米ドル)(約束額ベース)に上った。 |
我が国は、このISDを具体化するため、様々な取組を行っている。このISDの行動計画には、「大気汚染、水質汚濁、廃棄物対策」、「地球温暖化対策」、「自然環境保全」、「水問題」、「環境意識向上の支援」が含まれている。行動計画の項目の1つとして、「持続可能な森林経営の推進・砂漠化防止協力の強化」が挙げられており、具体的なプロジェクトには、例えば、タイの植林プロジェクトやケニアの半乾燥地域における社会林業プロジェクト等が含まれている。 |
我が国は、二国間ODAプロジェクトの他にも、関連国際機関への拠出を通じ、砂漠化への対処対策を支援してきている。さらに、砂漠化に関するさまざまな調査・研究活動が我が国の研究機関等で行われている。我が国ではまた、国内外の多くのNGOの活動が支援されている。 |
砂漠化対処条約に関しては、我が国は1998年12月にこの条約の締約国となる前から、積極的に貢献してきた。砂漠化対処条約の政府間交渉会議において、我が国代表がビューローメンバーや第二作業部会の議長を務める等、条約の作成プロセスに積極的に参加した。さらに我が国は、条約を締結する以前に、1993年から、国連総会決議第188号により設置された信託基金及び特別ボランタリー基金への拠出を行っており、1998年までに500万ドル近い拠出を行った。 |
現在、我が国の砂漠化対処条約に対する財政的貢献は、1993年以来の合計で約770万ドルに達している。我が国は、これらの財政的貢献を通じ、開発途上締約国の締約国会議への参加を支援してきている他、条約事務局が、例えば地域行動計画を策定するための地域会合等、各種会合を開催することを支援してきている。このように、我が国は、条約締結後は先進締約国として、引き続きさまざまな貢献を行ってきている。 |
砂漠化対処条約第26条では、締約国は条約実施のために取った措置に関する報告書を提出することとされている。また、第22条では、締約国会議は、締約国の報告書をレビューすることとされている。砂漠化対処条約第1回締約国会議(COP1)の決議11では、第3回締約国会議(COP3)では、砂漠化の影響を受けるアフリカ締約国の報告書を、第4回締約国会議(COP4)では砂漠化の影響を受ける、アフリカ以外の締約国の報告書をレビューすることになっている。さらに、同決議11では、先進締約国は毎回の締約国会議に、砂漠化の影響を受ける開発途上締約国への支援措置についての報告書を提出することになっており、先進締約国の報告書には、開発途上締約国への支援に係わる、協議手続き及び連携に関する取決めや、砂漠化対処のための行動計画の作成・実施を支援するために講じた措置(二国間・多国間で供給された資金援助に関する情報を含む)についての記述が含まれることとされている。 |
この報告書は、2000年12月にボンで開催予定のCOP4に向けて、砂漠化対処条約の発効した1996年から1999年度までの、アフリカ以外の地域(特にアジア地域及びラテンアメリカ・カリブ地域)における砂漠化に対処し干ばつの影響を緩和するための我が国の取組について記述されている。関連する全ての活動につきもれなく記録することは困難であるため、一部の事例が挙げられている。なお、アフリカ地域における我が国の取組については、我が国はCOP3に向けて1999年8月に報告書を提出した。 |
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II. アジア地域 |
1. 概要 |
アジア地域における我が国の支援は、アジア地域の国々の多様性を反映し、さまざまな分野にて行われている。東アジア・東南アジアにおいては、急速な工業化に伴う産業公害や都市生活環境の悪化、自然資源の減少、劣化が進行している国が見られ、南西アジアでは、人口増加、貧困等を原因とした森林破壊や都市生活環境の悪化が見られる。また、中央アジア地域は独立後の自立的な経済発展のための基盤を整備する段階にある。中近東地域は産油国、後発開発途上国を含んでいるが、多くの国が乾燥地に属しているため水資源開発への支援が特に重要である。こうした状況にあって、我が国は、貧困対策、森林保全等の環境保全、経済インフラ整備支援等を行ってきている。 |
A. 協議手続及び連携に関する取決め |
我が国は、アジア地域における砂漠化対処に係わるさまざまな協議手続及び連携に関する取決めに係わってきている。例えば、我が国は、「中東和平多国間協議」の枠組のなかの「環境作業部会」(我が国議長)における「砂漠化防止プロジェクト」(世銀のイニシャティヴ)に積極的に参加している。我が国はこの「砂漠化防止プロジェクト」に対し、合計91万ドル(2000年5月現在)に上る資金拠出を行っている他、98年4月専門家をイスラエル、ジョルダン、シリア及びエジプトに派遣し、同年11〜12月には鳥取大学において「砂漠化対処セミナー」を開催した。我が国は以後もこのプロジェクトの進捗状況をフォローしてきている。 |
次に、我が国が砂漠化対処条約事務局を通じて行った支援措置を例示すれば、砂漠化対処条約に関するアジア大臣会合(1997)、アジア各国代表者会合(フォーカル・ポイント会合(1998、99)、アジア地域行動計画の策定、地域専門家会合(1998、99)、西アジアにおける小地域活動、及びアジア・アフリカ・フォーラム会合(1996、97)等が挙げられる。これらの活動を通じ、情報の共有や意思の疎通を図り、アジア地域における砂漠化対処の取組が促進されることが期待される。 |
B. 行動計画の作成・実施を支援するために講じた措置 |
さらに、我が国は、二国間の政府開発援助(ODA)、我が国の機関による調査・研究、NGO活動支援、関連国際機関への拠出等により協力を行ってきている。 |
我が国の二国間の協力にはさまざまな側面がある。この国別報告書では、水資源の保全、森林保全・植林、農業開発といった分野に焦点を当てている。また、砂漠化対処に係わる能力形成・普及啓発、砂漠化に関する調査・研究等についても記述している。さらに、我が国のさまざまなNGOの活動に対する支援についても記述している。 |
また、我が国では、より効率のよい、より効果的な砂漠化対処への支援を一層促進することを目指し、我が国のODAプロセスと本条約のプロセスとのリンケージを向上させるよう取り組んでいる。 |
我が国は、また、砂漠化対処に関連する活動を行っている国際機関に対して資金拠出を行っており、このような資金拠出を通してグローバルな砂漠化対策を支援している。それらの国際機関には、例えば、国連環境計画(UNEP)、国連食糧農業機関(FAO)、国際熱帯木材機関(ITTO)、国際農業開発基金(IFAD)、国連開発計画(UNDP)、世界気象機関(WMO)、国際農業研究協議グループ(CGIAR)、国際復興開発銀行(世界銀行:IBRD)、地球環境基金(GEF)、アジア開発銀行(ADB)等が挙げられる。 |
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2. 条約プロセスにおける支援 |
A. 砂漠化対処条約アジア地域行動計画テーマ別プログラム・ネットワーク1(TPN1)ワークショップ |
我が国は、砂漠化対処条約アジア地域行動計画作成のため取組が進められているテーマ別プログラムネットワークに関連して、2000年6月28〜30日まで国連大学(東京)にて開催された、砂漠化モニタリング及び評価に関する専門家ワークショップ(TPN1ワークショップ)の開催を支援した。このワークショップは、砂漠化のモニタリングと評価に関する科学技術面での協力の推進を目的とし、アジア14ヶ国、国際機関等から専門家及び政策担当者約70名が出席した。このワークショップは、我が国政府と、砂漠化対処条約事務局、国連大学、中国、国際農業開発基金の協力の下で開催された。なお、このワークショップの結果は、2000年12月にボンで開催予定の砂漠化対処条約第4回締約国会議(COP4)で報告される予定。 |
B. 各種活動への財政的支援 |
我が国は、「補足基金」(SupplementaryFund)及び「特別基金」(SpecialFund)(下記注)への財政的貢献を通じ、開発途上締約国の締約国会議の参加や条約事務局の開催する各種会合(例えば地域行動計画を策定する地域会合等)を支援してきている。これらの基金への我が国の貢献は、1994年以来、合計489万2千米ドルに達しており、各国のなかで最大の額となっている。我が国の1996年度から1998年度までのこれらの基金への拠出額は以下のとおり。 |
【96年度:887千、97年度:1,076千、98年度:1,800千(単位米ドル)】 |
(注)1999年までは、「補足基金」(Supplementary Fund)は「信託基金」(Trust Fund)、「特別基金」(Special Fund)は「特別ボランタリー基金」(Special Voluntary Fund)と呼ばれていた。 |
我が国からの財政的貢献は、条約事務局を通じて例えば以下の活動を支援してきた。
| ・ | アジアにおける国別普及啓発セミナー(1996):96.5千米ドル |
・ | LDCに対する制度的支援(1997):161千米ドル |
・ | 西アジア小地域活動の支援(マスカット専門家会合(98年9月)、バンコク専門家会合(98年11月)):99千米ドル |
・ | アジア地域行動計画の策定:53千米ドル |
・ | 砂漠化対処条約アジア大臣会合(97年5月北京):54千米ドル |
・ | 第1回アジア各国代表者(フォーカルポイント)会合(98年5月大津):25千米ドル |
・ | 「北京会合」(99年7月)(以下3会合の総称:第2回アジア各国代表者(フォーカルポイント)会合/アジア・アフリカ技術ワークショップ/テーマ別プログラム・ネットワーク1(TPN1)立ち上げ会合):280千米ドル |
・ | テーマ別プログラム・ネットワーク2(TPN2)立ち上げ会合(2000年3月ニューデリー):30千米ドル |
・ | テーマ別プログラム・ネットワーク3(TPN3)立ち上げ会合(2000年予定):30千米ドル |
・ | アジア・アフリカ・グローバルNGOフォーラム(96年12月ハイデラバード):57千米ドル |
・ | アジア・アフリカ砂漠化対処条約フォーラム(96年8月北京):109千米ドル |
・ | 第2回アジア・アフリカ砂漠化対処条約フォーラム(97年9月ニアメー):202千米ドル |
・ | アジア、ラ米及びカリブ地域締約国による国別報告書作成(2000)の支援:100千米ドル |
・ | 影響を受ける開発途上締約国の第3回締約国会議(1999)参加支援:75千米ドル |
・ | 影響を受ける開発途上締約国の第4回締約国会議(2000)参加支援:75千米ドル |
・ | 砂漠化対処条約情報システム(1997):60千米ドル |
・ | 科学技術委員会(CST)に対する支援(既存のネットワークの調査・評価)(1997):50千米ドル |
・ | UNDP/SEED専門家会合(97年3月イスラエル) |
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3. 二国間協力等 |
A. 水資源の保全 |
水資源の保全に関する我が国の協力には、生活用水の開発も含まれている。アジアにおける、我が国の協力の一部を例示すれば以下のとおり (記載順:国名、プロジェクト名、支出年度、実績額)。 |
| ・ | 中国、中国内モンゴル自治区・トクト県地下水開発計画調査(開発調査)、96-99年度、538,573千円 |
・ | 中国、中国神府東勝鉱区水資源総合開発調査(開発調査)、97年度、46,962千円 |
・ | 中国、中国神府東勝鉱区水資源総合開発調査(開発調査)、97年度、46,962千円 |
・ | モンゴル、モンゴル国アルタイ市地下水開発計画調査(開発調査)、96-99年度、751,900千円 |
・ | シリア、シリア北西部・中部水資源開発計画調査(開発調査)、96-99年度、575,896千円 |
・ | イラン、テヘラン西部首都圏水資源開発・管理計画調査(開発調査)、99年度、4,002千円 |
・ | ジョルダン、ジョルダン水資源管理計画調査(開発調査)、99年度、9,214千円 |
・ | パキスタン、サルタナパッド村飲料水供給計画(草の根無償資金協力)、98年度、4,423,938円 |
・ | インド、アラハバード農村部水環境整備計画(草の根無償資金協力)、99年度、7,702,320円 |
・ | モンゴル、ホブド県ツェツェグ郡水供給改善計画(草の根無償資金協力)、99年度、2,466,360円 |
・ | カザフスタン、アラル海地域における環境モニタリング(草の根無償資金協力)、98年度、9,177,922円 |
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B. 森林保全・植林 |
我が国は、アジアにおける森林保全及び植林を支援してきた。その一部を例示すれば以下のとおり(記載順:国名、プロジェクト名、支出年度、実績額)。 |
| ・ | 中国、湖北省林木育種計画(プロジェクト方式技術協力)、94-99年度、684,557千円 |
・ | 中国、寧夏森林保護研究計画及びフォローアップ(プロジェクト方式技術協力)、94-99年度、722,406千円 |
・ | 中国、福建省林業技術開発計画及びフォローアップ(プロジェクト方式技術協力)、89-96/98年度、1,061,139千円 |
・ | モンゴル、モンゴルセレンゲ県森林管理計画調査(開発調査)、93-97年度、359,157千円 |
・ | インド、カルナタカ州東部植林計画(有償資金協力)、96年度、15,968百万円 |
・ | インド、タミル・ナドゥ州植林計画(有償資金協力)、96年度、13,324百万円 |
・ | インド、パンジャブ州植林開発計画(有償資金協力)、97年度、6,193百万円 |
・ | 中国、漢江上流水土保持林造成機材整備計画(一般プロジェクト無償資金協力)、98年度、1,247百万円 |
・ | 中国、山西省大同市北部地域緑化計画(草の根無償資金協力)、98年度、9,908,106円 |
・ | 中国、内蒙古自治区日中青少年砂漠緑化計画(草の根無償資金協力)、99年度、9,650,640円 |
・ | ウズベキスタン、保水のための緑化植林計画(草の根無償資金協力)、98年度、7,088,142円 |
・ | イラン、アルボルズ山稜植林計画(草の根無償資金協力)、99年度、5,122,080円 |
・ | 中国、「日中民間緑化協力委員会」を通じた民間植林協力事業への支援、1999年11月設置、100億円(我が国政府拠出金) |
・ | アジアを含む開発途上国、持続可能な森林経営広域実証プロジェクト(「モデル森林」)推進会議開催、1996年〜、0.84億円 |
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C. 農業開発 |
農業生産のためには安定した水供給を確保することが不可欠である。我が国は、アジアにおいて、灌漑施設や水路の整備など、各種の協力を行っているところ、以下にその一部を例示する(記載順:国名、プロジェクト名、支出年度、実績額)。 |
| ・ | インド、タルミナド州溜め池改修計画(開発調査)、96-97年度、234,883千円 |
・ | パキスタン、パンジャブ州支線用水路改修計画(開発調査)、94-97年度、328,507千円 |
・ | パキスタン、地下水涵養ダム計画(開発調査)、95-97年度、303,327千円 |
・ | パキスタン、タウンサ堰灌漑システム改修計画調査(開発調査)、96-98年度、186,581千円 |
・ | オマーン、ネジド地方農業開発計画フェーズII(開発調査)、90-97年度、370,473千円 |
・ | カザフスタン、クジルオルダ地区灌漑施設水管理改善計画(開発調査)、95-97年度、498,901千円 |
・ | 中国、灌漑排水技術開発研修センター計画(プロジェクト方式技術協力)、91-98年度、560,329千円 |
・ | 中国、陝西省安塞県山間地区農業総合開発計画(開発調査)、97-98年度、158,015千円 |
・ | 中国、河北省太行山農業総合開発調査(開発調査)、97-99年度、288,364千円 |
・ | 中国、黄河三角州農業総合開発事業計画(有償資金協力)、99年度、8,904百万円 |
・ | 中国、河北省大名県灌漑事業支援計画(草の根無償資金協力)、97年度、9,059,797円 |
・ | 中国、洞庭湖地区農業水利開発計画(一般プロジェクト無償資金協力)、97年度、1,127百万円 |
・ | 中国、黒龍江省三江平原商品穀物基地開発計画(有償資金協力)、96年度、14,910百万円 |
・ | 中国、黒龍江省三江平原商品穀物基地開発計画(II)(有償資金協力)、97年度、2,792百万円 |
・ | インド、レンガリ灌漑計画(有償資金協力)、97年度、7,760百万円 |
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D. 能力形成、普及啓発 |
さまざまな国における砂漠化対処のための科学的技術的能力が向上することを目指し、我が国では、専門家の派遣や受入、研究者、行政担当者、地域住民に対する研修等を行っている。関連分野には、例えば、農業、林業、及び水資源関連が含まれる。 |
(1)上記A〜Cの分野に関する研修員受入及び専門家派遣の実績(アジア地域)(ODA) |
| ・ | 研修員受入 |
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| 年度 | 1996 | 97 | 98 | 99 | 合計 |
人数 | 23 | 20 | 35 | 25 | 103 |
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・ | 専門家派遣 |
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| 年度 | 1996 | 97 | 98 | 99 | 合計 |
人数 | 11 | 6 | 11 | 24 | 52 |
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(2) 鳥取大学乾燥地研究センターにおける研修活動 |
鳥取大学乾燥地研究センターでは、国際協力事業団(JICA)の要請により1996〜98までの3年間「乾燥地水資源の開発と利用」、1999年から「乾燥地水資源の開発と環境評価」の研修課題で、イラン、オマーン、ジョルダン、シリア等の外国人研修員を受け入れて講義、実験等による研修を実施している |
| ・ | 研修員の受入実績 |
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| 1996年度 | 3人 |
1997年度 | 3人 |
1998年度 | 5人 |
1999年度 | 1人 |
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・ | 専門家の派遣実績 |
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| 1996年度 | 6人 |
1997年度 | 8人 |
1998年度 | 14人 |
1999年度 | 10人 |
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E. 砂漠化関係の調査・研究 |
我が国の研究機関等によって、砂漠化に関連するさまざまな調査・研究活動が行われている。その一部を例示すれば以下のとおり。 |
(1)「対モンゴル知的支援」 |
| ・ | 「ドルノゴビ州南部の砂漠化の現状調査」(研究者の派遣)、95年度、約37万円 |
・ | 「対モンゴル環境調査」(研究者の派遣)、99年度、1,350,265円 |
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(2)環境庁による砂漠化防止対策調査 |
| ・ | 「砂漠化対処条約支援調査」(対象国限定なし)、1996年度〜、1996年度:12,866千円、1997年度:13,097千円、1998年度:13,105千円、1999年度:31,642千円 |
・ | 「砂漠化対処のための地域に密着した簡易技術の開発・普及推進支援調査」(対象国限定なし)、1999年度〜、1999年度:5,000千円 |
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(3)農林水産省・緑資源公団による砂漠化防止等環境保全対策調査 |
農林水産省の「砂漠化防止等環境保全対策調査」による、緑資源公団を通じた持続的な農業農村開発による砂漠化防止対策の開発手法の検討を行う調査。 |
| ・ | 中国、「アジア地域砂漠化防止対策調査」、2000年度〜、28,421千円(平成12年度予算決定額) |
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(4)農林水産省・(社)国際農林業協力協会による砂漠化地域の農業への活用可能性調査 |
「アジア農業生産性向上事業協力費」により、アジア生産性機構(APO)の協力を得て実施した、モンゴルの砂漠地域を農業に有効活用するための可能性調査。 |
| ・ | モンゴル、「モンゴルの砂漠地域を農業に有効活用するための可能性調査」、1998年度:1267千円 |
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(5)鳥取大学乾燥地研究センターにおける研究 |
鳥取大学乾燥地研究センターは、乾燥地における砂漠化防止及び農業的開発利用に関する基礎的研究を行うために設置された我が国唯一の研究機関であり、常時世界各国から数多くの研究者が参画し、国内外において調査・研究活動が行われている。なお、同センターにおける個々の調査研究については予算額を特定できない。 |
(6)「地球環境研究総合推進費」による砂漠化関連研究の推進 |
環境庁の「地球環境研究総合推進費」による、国立試験研究機関、大学等における様々な分野の研究者の総力を結集して、関係省庁と協力の上、学際的、国際的な観点から地球環境研究を推進している。(記載順:国名、個別研究プロジェクト名、年度、実績額) |
| ・ | 中国、「砂漠化防止対策適用効果の評価手法の開発に関する研究」、1995〜1997年度、1995年度:42,774千円、1996年度:65,487千円、1997年度:57,897千円 |
・ | 中国、「中国の砂漠化土壌改良のための脱硫石膏の有効利用に関する研究」、1997〜1998年度、1997年度:9,974千円、1998年度:10,000千円 |
・ | カザフスタン、「中央アジア塩類集積土壌の回復技術の確立に関する研究」、1996〜1998年度、1996年度:66,284千円、1997年度:63,943千円、1998年度:38,144千円 |
・ | 中国、「砂漠化防止技術適用に基づく土地利用計画手法に関する研究」、1998年度、1998年度:24,026千円 |
・ | 中国、「中国における土地利用長期変化のメカニズムとその影響に関する研究」、1998〜2000年度、1998年度:31,040千円、1999年度:23,609千円 |
・ | 中国、「中国における砂漠化防止技術の適用に基づく土地利用計画手法に関する研究」、1999〜2000年度、1999年度:23,092千円 |
・ | 中国、「中国における砂漠化対策技術の評価に関する研究」、1999〜2000年度、1999年度:1,200千円 |
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F. NGO活動等の支援 |
NGOの活動は、砂漠化対処の取組において非常に重要な役割を果たしている。我が国では、さまざまなスキームを通じ、国内外のNGOに対する資金協力が行われている。以下は、数多い事例の一部を示したものである。 |
(1)「地球環境基金」(環境事業団)によるNGO支援 |
環境事業団に設けられた「地球環境基金」により、民間と共同で、環境保全活動を行うNGOへの支援を行っている。96年度より99年度において、アジア地域を対象とした活動は以下のとおり(記載順:NGO名、対象国、個別プロジェクト名、年度、実績額)。 |
| ・ | 草炭研究所、中国、「中国・新彊ウイグル自治区の沙漠緑化」、96年度、1,000千円 |
・ |
・地球緑化センター、中国、「中国ハラサ沙漠における緑化活動」、96年度、5,000千円 |
・ | 日本沙漠学会・バイオビレッジ分科会、中国、「中国内蒙古自治区ホルチン沙漠における砂漠化防止モデル事業」、96〜97年度、3,000千円(96年度)、5,000千円(97年度) |
・ | 日本沙漠緑化実践協会、中国、「中国クブチ沙漠恩格貝、黒瀬コウ沙地区における緑化活動」、96年度、1,500千円 |
・ | 財団法人日本産業開発青年協会、中国、「中国クブチ沙漠における挿し木による沙漠の緑化と近隣農地牧草地の保全活動」、97〜99年度、3,200千円(97年度)、4,500千円(98年度)、4,000千円(99年度) |
・ | 社団法人農業土木学会、対象国は限定せず、「乾燥地域における塩類集積及び砂漠化防止のための適正な資源管理方法の研究」、97年度、3,200千円 |
・ | 緑の地球ネットワーク、中国、「中国山西省の黄土高原における緑化活動」、97年度、4,400千円 |
・ | 草炭研究所、中国、「中国・黄河上流地域の荒漠地の緑化」、98〜99年度、5,600千円(98年度)、4,500千円(99年度) |
・ | 日本バイオビレッジ協会、中国、「中国内蒙古自治区ホルチン沙漠における砂漠化防止モデル事業」、98年度、6,600千円 |
・ | 社団法人農業土木学会、アジア地域を対象、「アジアにおける土地利用・土地被覆変化と土壌侵食防止と貧困解消のための対策」、98年度、4,600千円 |
・ | 緑の地球ネットワーク、中国、「中国山西省の黄土高原における温暖化の影響調査」、98年度、3,600千円 |
・ | 幸昭拓友緑化の会、中国、「中国コルチン草原砂漠化防止植林活動」、99年度、1,000千円 |
・ | 日本沙漠緑化実践協会、中国、「中国内蒙古自治区庫布其沙漠徳勝城地区沙漠化防止活動」、99年度、2,000千円 |
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(2)(財)国際緑化推進センターを通じたNGO支援 |
(財)国際緑化推進センターを通じて、我が国のNGOが開発途上国で行う植林プロジェクトに対し、事前調査への支援、カウンターパートの受け入れや専門家派遣による技術者指導などを行っている。
| 対象国名 | : アジアを含む開発途上国 |
プロジェクト名 | : 世界緑化民間活動支援事業 |
年度 | : 1996年〜1999年 |
実績額 | : 5.3億円 |
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(3)(社)国際農林業協力協会を通じたNGO支援 |
(社)国際農林業協力協会を通じて、我が国のNGOの海外での農林業協力活動現場に専門家派遣等を行う。
| 対象国名 | : アジアを含む開発途上国 |
プロジェクト名 | : 「NGO等農林業協力推進事業」 |
年度 | : 1989年度〜 |
実績額 | : 99年度実績:0.90億円 |
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(例)インドネシア植林技術指導((財)オイスカ)、中国砂漠緑化始動(地球緑化センター)
| ・ | OISCA; Indonesia; Technical instruction in afforestation |
・ | Green Earth Center; China; Tree planting in desert |
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(4)「国際ボランティア貯金」(郵便局)によるNGO支援 |
(次頁別表参照) |
別表 |
II. アジア地域 |
F. NGO活動等の支援 |
(4)「国際ボランティア貯金」によるNGO支援 |
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平成8年度配分状況(アジア関係) |
○主に砂漠化防止のための植林 |
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団体名 | 事業概要 | 実施地域 | 配分額 |
沙漠植林ボランティア協会 | 砂漠化防止のための植林 | 中国(内蒙古自治区) | 7,035,000 |
地球緑化センター | 砂漠化防止のための植林 | 中国(北京市) | 4,140,000 |
日本沙漠緑化実践協会 | 砂漠化防止のための植林 | 中国(内蒙古自治区) | 4,680,000 |
日本青年団協議会 | 砂漠化防止のための植林 | 中国(内蒙古自治区) | 1,980,000 |
京都フォ−ラム | 砂漠化防止のための植林 | インド(オリッサ、西ベンガル、ビハール) | 4,019,000 |
モンゴル植林運動協力日本委員会 | 環境保全のための植林 | モンゴル(中央ゴビ県サイファボウ村) | 4,029,000 |
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○環境保全・裸地緑化・農業等に関わる植林・技術指導等 |
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団体名 | 事業概要 | 実施地域 | 配分額 |
財団法人日本産業開発青年協会 | 裸地緑化のための植林、灌漑設備の整備 | 中国(内蒙古自治区) | 3,349,000 |
緑の地球ネットワ−ク | 裸地緑化のための植林、果樹園の建設 | 中国(大同市) | 9,086,000 |
(社)沖縄国際マングローブ協会 | マングローブ生態系保護のための植林 | 中国(福健省) | 1,796,000 |
(財)国際マングローブ生態系協会 | マングローブ生態系保護のための植林 | パキスタン(コーランギクリーク地域) | 6,240,000 |
”中国に緑を”基金 | 農民の生活環境保護のための植林 | 中国(雲南省) | 4,985,000 |
東方科学技術協力会 | 草原保全のための技術指導、土壌改善のためのモデル農場の整備 | 中国(吉林省) | 8,612,000 |
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平成9年度配分状況(アジア関係) |
○主に砂漠化防止のための植林 |
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団体名 | 事業概要 | 実施地域 | 配分額 |
沙漠植林ボランティア協会 | 砂漠化防止のための植林 | 中国(内蒙古自治区) | 5,833,000 |
地球緑化センター | 砂漠化防止のための植林 | 中国(北京市) | 2,052,000 |
日本沙漠緑化実践協会 | 砂漠化防止のための植林 | 中国(内蒙古自治区) | 4,560,000 |
日本青年団協議会 | 砂漠化防止のための植林 | 中国(内蒙古自治区) | 1,769,000 |
京都フォ−ラム | 砂漠化防止のための植林 | インド(オリッサ、西ベンガル、ビハール) | 4,000,000 |
ICDC神戸未来への夢基金 | 砂漠化防止及び家畜飼育のための牧草育成 | 中国(モンゴル自治区) | 3,690,000 |
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○環境保全・裸地緑化・農業等に関わる植林・技術指導等 |
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団体名 | 事業概要 | 実施地域 | 配分額 |
財団法人日本産業開発青年協会 | 裸地緑化のための植林 | 中国(内蒙古自治区) | 2,884,000 |
インド国際子ども村「ハッピーバリー」 | 裸地緑化のための植林 | インド(マンディア県) | 1,250,000 |
緑の地球ネットワ−ク | 裸地緑化のための植林、果樹園の建設 | 中国(大同市) | 7,153,000 |
”中国に緑を”基金 | 農民の生活環境保護のための植林 | 中国(雲南省) | 3,856,000 |
特定非営利活動法人ソムニード・サンガム | 農民の収入向上のための植林、苗育成 | インド(スリカクラム県) | 2,466,000 |
京都フォ−ラム | 焼き畑農民に対する定着農業技術指導 | タイ(ラックパエンディン村) | 1,926,000 |
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平成10年度配分状況(アジア関係) |
○主に砂漠化防止のための植林 |
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団体名 | 事業概要 | 実施地域 | 配分額 |
沙漠植林ボランティア協会 | 砂漠化防止のための植林 | 中国(内蒙古自治区) | 7,606,000 |
中国内蒙古沙丘・草原緑化研究会 | 砂漠化防止のための植林、灌漑施設、柵の設置、環境教育 | 中国(内蒙古自治区) | 2,075,000 |
地球緑化センター | 砂漠化防止のための植林 | 中国(北京市) | 2,850,000 |
日本沙漠緑化実践協会 | 砂漠化防止のための植林 | 中国(内蒙古自治区) | 8,550,000 |
日本青年団協議会 | 砂漠化防止のための植林 | 中国(内蒙古自治区) | 2,641,000 |
京都フォ−ラム | 砂漠化防止・耕作地確保のための植林 | インド(オリッサ州、ビハール州、西ベンガル州) | 3,000,000 |
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○環境保全・裸地緑化・農業等に関わる植林・技術指導等 |
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団体名 | 事業概要 | 実施地域 | 配分額 |
財団法人日本産業開発青年協会 | 裸地緑化のための植林 | 中国(内蒙古自治区) | 2,372,000 |
緑の地球ネットワ−ク | 裸地緑化のための植林、果樹園の建設、井戸掘り | 中国(山西省大同市) | 10,308,000 |
”中国に緑を”基金 | 農民の生活環境保護のための植林 | 中国(雲南省大理市北部) | 2,391,000 |
特定非営利活動法人ソムニード・サンガム | 農民の収入向上のための植林(マンゴー等)、苗木育成 | インド(スリカクラム県) | 2,279,000 |
財団法人日本シルバーボランティアズ | 農民に対する果樹栽培技術指導、灌漑施設の整備 | 中国(山東省済南市) | 8,784,000 |
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平成11年度配分状況(アジア関係) |
○主に砂漠化防止のための植林 |
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団体名 | 事業概要 | 実施地域 | 配分額 |
沙漠植林ボランティア協会 | 砂漠化防止のための植林 | 中国(内蒙古自治区) | 5,658,000 |
中国内蒙古沙丘・草原緑化研究会 | 砂漠化防止のための植林 | 中国(内蒙古自治区) | 1,835,000 |
日本沙漠緑化実践協会 | 砂漠化防止のための植林 | 中国(内蒙古自治区) | 9,534,000 |
日本青年団協議会 | 砂漠化防止のための植林 | 中国(内蒙古自治区) | 1,725,000 |
京都フォ−ラム | 砂漠化防止・耕作地確保のための植林 | インド(オリッサ州、ビハール州、西ベンガル州) | 3,000,000 |
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○環境保全・裸地緑化・農業等に関わる植林・技術指導等 |
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団体名 | 事業概要 | 実施地域 | 配分額 |
財団法人日本産業開発青年協会 | 裸地緑化のための植林 | 中国(内蒙古自治区) | 1,941,000 |
緑の地球ネットワ−ク | 裸地緑化のための植林、果樹園の建設 | 中国(山西省) | 9,021,000 |
”中国に緑を”基金 | 農民の生活環境保護のための植林 | 中国(雲南省大理市) | 1,818,000 |
特定非営利活動法人ソムニード・サンガム | 農民の収入向上のための植林(マンゴー等)、苗木育成 | インド(スリカクラム県) | 1,234,000 |
財団法人日本シルバーボランティアズ | 農民に対する果樹栽培技術指導、灌漑施設の整備 | 中国(山東省済南市) | 6,575,000 |
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4. 国際機関への拠出を通じた協力 |
A. 国連環境計画(UNEP |
(1)UNEPは、砂漠化対処条約作成以前から砂漠化の観測を行ってきている他、各国・地域においても行動計画の策定や啓発活動等、砂漠化対処に係わる支援を行ってきている。UNEPに対する日本の拠出額は次のとおり。 【96年度:900万米ドル、97年度:600万米ドル、98年度:492万8千米ドル、99年度:484万6千米ドル】 |
(2)また、我が国は、アジア地域の植生等データベースの作成協力として、衛星画像データからアジア地域の人間活動による植生や土地被覆状況の変化をデータベース化し、UNEP/GRID(地球資源情報データベース)に提供している。 【96年度10,835千円、97年度11,034千円、98年度:10,975千円、99年度:10,975千円】 |
|
B. 国連食糧農業機関(FAO) |
(1)我が国は下記のとおり、FAOに対する拠出を行っており、FAOが行う農業・林業関連活動を通じて砂漠化対処の取組に貢献している。 |
| ・ | 分担金 |
| 【96年度:5,304万米ドル、97年度:5,358万米ドル、98年度:5,855万米ドル、99年度:6,456万米ドル】 |
|
| ・ | 拠出金 |
| 【96年度:595万米ドル、97年度:538万米ドル、98年度:427万米ドル、99年度:600万米ドル】 |
|
(2)我が国の任意拠出によるFAOのフィールドプロジェクトのうち、特に砂漠化対処に関連が強い事業は以下のとおり。
| ・ | パキスタン灌漑開発プロジェクト 【96年度:30万米ドル、97年度:20万米ドル】 |
・ | 森林資源評価プロジェクト 【96年度:25万米ドル、97年度:15万米ドル】 |
・ | アジア地域市場経済移行国林業活性化計画プロジェクト 【96年度:44万米ドル、97年度:44万米ドル、98年度:34万米ドル】 |
・ | 中南米諸国持続的農業開発のための農地管理対策調査プロジェクト 【96年度:43万米ドル、97年度:43万米ドル、98年度:39万米ドル、99年度:42万米ドル】 |
|
|
C. 国際熱帯木材機関(ITTO) |
我が国はITTOの最大のドナー(98年度1,105万米ドル)であり、植林を含むITTOの多数の森林保全のためのプロジェクトに拠出協力を行っている。 |
|
D. 国際農業開発基金(IFAD) |
我が国は、IFAD設立当初よりの加盟国であり、これまで当初拠出以来4回の増資を通じた累計で約2.2億米ドルを拠出しており、拠出シェアで約6%の第3位の拠出国としてIFADの諸活動を支えてきている。 |
|
E. 国連開発計画(UNDP) |
我が国は、UNDPに対し、総額369.3百万ドル(96年〜99年)をコア・ファンドに拠出している。 【96年度:110.1百万米ドル、97年度:99.3百万米ドル、98年度:79.9百万米ドル、99年度:80.0百万米ドル】 |
|
F. 世界気象機関(WMO) |
我が国はWMO条約に基づく分担金及び任意拠出金を毎年拠出しており、96年度から99年度までに合計2,761百万円の拠出を行っている。 【96年度:612,825千円、97年度:738,499千円、98年度:742,067千円、99年度:667,894千円】 |
|
G. 国際農業研究協議グループ(CGIAR) |
CGIARは、傘下に16の国際農業研究所を擁する。砂漠化対処の取組としては、国際半乾燥熱帯地作物研究所(ICRISAT、本部インド)が耐乾燥性作物の研究を行なっている。また、国際乾燥地域研究センター(ICARDA、本部シリア)が、中東、北アフリカ等の乾燥地における農業の研究を行っている。我が国のICRISAT及びICARDAに対する拠出は以下の通り。 |
ICRISAT 【98年度:3.40億円、99年度:3.40億円】 |
ICARDA 【98年度:0.6億円、99年度:0.7億円】 |
|
H. 国際復興開発銀行(世界銀行:IBRD) |
世界銀行は砂漠化への対処として、貧困と土地劣化との関係を強調して右に対処せんとする農村開発戦略を活性化させることを等を通じて協力してきている。我が国は、世銀(IBRD・IDA)に対する米国に次ぐ第2位の出資国として(それぞれ8.1%、99年6月末現在。18.0%、第12次増資後。)、砂漠化対処を含む世銀の開発支援活動を支援している。また、我が国は世銀の開発支援活動を側面から支援する目的で、世銀の行う技術支援等に活用される開発政策・人材育成(PHRD:PolicyandHumanResourceDevelopment)基金を世銀に設け拠出を行ってきている(2000年度予算:12,190百万円)。 |
|
I. 地球環境基金(GEF) |
我が国は、94年7月から98年6月までのGEF1に対し約4.15億米ドルを拠出。右拠出額は、GEF1資金規模約20.2億米ドルの約20.5%にあたり、米国の拠出額(4.3億米ドル)に次ぐもの。さらに、我が国は、98年7月から2002年6月までのGEF2に対し約4.13億ドルの拠出を表明している。右拠出表明額はGEF2ニューマネー約20.6億ドルの約20.0%にあたり、米国の拠出表明額に次ぐものとなっている。また、毎年2回開催される評議会に評議員として参加し、プロジェクトの承認等運営全般に助言を行っている他、GEFの運営方針やプロジェクト等に関し科学技術面での助言を行う科学技術諮問委員会(STAP)に対して委員を派遣し、GEFの効果的、効率的な運営に協力している。 |
|
J. アジア開発銀行(ADB) |
我が国は、ADBに対し16%の出資(応募済み資本金額75億8394万米ドル)を行っており、米と並ぶ最大の出資国。ADBの譲許的財源であるアジア開発ファンド(ADF)にはこれまで64億4129米ドルを拠出。また日本特別基金として99年度は41億円を拠出。我が国はADBの最も重要なメンバーのひとつである。 |
|
III. ラテンアメリカ・カリブ地域 |
1. 概要 |
中南米地域においては、アマゾン熱帯雨林の減少、ブラジル北東部における砂漠化、メキシコシティをはじめとする大都市における大気汚染、広域な水質汚濁、都市への人口集中によるスラム化など、多様かつ深刻な環境問題を抱えている。我が国はこのような中南米の環境問題に対し、技術協力及び資金協力の両面において積極的な協力を行っている。カリブ地域諸国の多くは、人口、国土面積とも小規模なため経済規模は小さいが、所得水準が比較的高いため、我が国の援助実績は概して少ない。 |
|
A. 協議手続及び連携に関する取決め |
我が国のラテンアメリカ・カリブ地域との包括的な協議の例として、日カリブ協議が挙げられる。我が国は本年11月我が国において、カリブ共同体(CARICOM)加盟14カ国が参加する日・カリブ閣僚レベル会合を開催する予定である。この協議において、環境保全に対する我が国の協力についても協議を行う予定である。 |
我が国が関わるラテンアメリカ・カリブ地域における砂漠化対処に係わる協議手続き及び連携に関する取決めには、例えばGRULAC地域活動(砂漠化対処条約に関する第4回地域会合、98年4月アンティグア、セントジョンズ)等が挙げられる。 |
我が国はこの他、条約事務局を通した支援を行ってきている。例えば、ラテンアメリカ・カリブ地域における国別普及啓発セミナー(1996)、ラテンアメリカ・カリブ地域の締約国による国別報告書作成の支援(2000)、影響を受ける開発途上締約国の締約国会議(1999、2000)への参加支援等が含まれる。 |
|
B. 行動計画の作成・実施を支援するために講じた措置 |
砂漠化対処への取組を支援するため、我が国は、二国間の政府開発援助(ODA)、関連国際機関への拠出、調査・研究、NGOへの支援等の幅広い措置を講じてきている。 |
二国間の協力について、この報告書では、水資源の保全、森林保全・植林、農業開発といった分野に焦点を当てている。さらに、砂漠化対処に係わる能力形成・普及啓発、砂漠化に関する調査・研究、さまざまなNGO活動支援等についても記述している。 |
また、我が国では、より効率のよい、より効果的な砂漠化対処への支援を一層促進することを目指し、我が国のODAプロセスと本条約のプロセスとのリンケージを向上させるよう取り組んでいる。 |
我が国は、また、砂漠化対処に関連する活動を行っている国際機関に対して資金拠出を行っている。それらの国際機関には、例えば、国連環境計画(UNEP)、国連食糧農業機関(FAO)、国際熱帯木材機関(ITTO)、国際農業開発基金(IFAD)、国連開発計画(UNDP)、世界気象機関(WMO)、国際農業研究協議グループ(CGIAR)、国際復興開発銀行(世界銀行:IBRD)、地球環境基金(GEF)等が挙げられる。 |
|
2. 条約プロセスにおける支援 |
A. 各種活動への財政的支援 |
我が国は、「補足基金」(SupplementaryFund)及び「特別基金」(SpecialFund)(下記注)への財政的貢献を通じ、開発途上締約国の締約国会議の参加や条約事務局の開催する各種会合(例えば地域行動計画を策定する地域会合等)を支援してきている。これらの基金への我が国の貢献は、1994年以来、合計489万2千米ドルに達しており、各国のなかで最大の額となっている。我が国の1996年度から1998年度までのこれらの基金への拠出額は以下のとおり。 【96年度:887千、97年度:1,076千、98年度:1,800千(単位米ドル)】 |
(注)1999年までは、「補足基金」(SupplementaryFund)は「信託基金」(TrustFund)、「特別基金」(SpecialFund)は「特別ボランタリー基金」(SpecialVoluntaryFund)と呼ばれていた。 |
我が国からの財政的貢献は、条約事務局を通じて例えば以下の活動を支援してきた。
| ・ | ラテンアメリカ及びカリブ地域における国別普及啓発セミナー(1996):44.2千米ドル |
・ | アジア、ラ米及びカリブ地域締約国による国別報告書作成(2000)の支援:100千米ドル |
・ | GRULAC地域活動(砂漠化対処条約に関する第4回地域会合、98年4月アンティグア、セントジョンズ):70千米ドル |
・ | 影響を受ける開発途上締約国の第3回締約国会議(1999)参加支援:75千米ドル |
・ | 影響を受ける開発途上締約国の第4回締約国会議(2000)参加支援:75千米ドル |
・ | 砂漠化対処条約情報システム(1997):60千米ドル |
・ | 科学技術委員会(CST)に対する支援(既存のネットワークの調査・評価)(1997):50千米ドル |
|
|
3. 二国間協力等 |
A. 水資源の保全 |
水資源の保全に関する我が国の協力には、生活用水の開発も含まれている。ラテンアメリカ・カリブ地域における我が国の協力の一部を下記に例示する(記載順:国名、プロジェクト名、支出年度、実績額)。 |
| ・ | ボリヴィア、ボリヴィア地方地下水開発計画調査(開発調査)、93-96年度、473,857千円 |
・ | ペルー、カニェテ川水資源総合開発計画調査(開発調査)、96-98年度、204,432千円 |
・ | ブラジル、ブラジルセルジッペ州水資源開発計画調査(開発調査)、97-99年度、551,660千円 |
・ | ボリヴィア、地方地下水開発計画(一般プロジェクト無償資金協力)、96-97年度、3,102百万円 |
・ |
・エクアドル、ピチンチャ州地下水供給計画(一般プロジェクト無償資金協力)、97-98年度、955百万円 |
・ | ペルー、ビスカチャス高原地下水開発計画(一般プロジェクト無償資金協力)、98年度、485百万円 |
・ | ボリヴィア、第二次地方地下水開発計画(一般プロジェクト無償資金協力)、98-99年度、1,873百万円 |
・ | コロンビア、バロ川水源保全維持計画(草の根無償資金協力)、98年度、4,717,640円 |
・ | ボリヴィア、コチャバンバ県ヴィリャ・アントファガスタ区飲料水貯水タンク供給計画(草の根無償資金協力)、98年度、1,437,240円 |
|
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B. 森林保全・植林 |
ラテンアメリカ・カリブ地域における、我が国の森林保全及び植林への支援の例を挙げれば以下のとおり(記載順:国名、プロジェクト名、支出年度、実績額)。 |
| ・ | ボリヴィア、タリハ渓谷住民造林・侵食防止計画(プロジェクト方式技術協力)、96-99年度、549,249千円 |
・ | ブラジル、アマゾン森林研究計画及びフォローアップ(プロジェクト方式技術協力)、94-98年度、300,767千円 |
・ | ブラジル、アマゾン森林研究計画フェーズ2(プロジェクト方式技術協力)、98-99年度、241,883千円 |
・ | ブラジル、サンパウロ州森林・環境保全研究計画(プロジェクト方式技術協力)、91-98年度、888,909千円 |
・ | チリ、半乾燥地治山緑化計画及びフォローアップ(プロジェクト方式技術協力)、91-99年度、584,686千円 |
・ | パラグァイ、東部造林普及計画(プロジェクト方式技術協力)、94-99年度、775,502千円 |
・ | パラグァイ、パラグァイ国東部造林計画調査(開発調査)、99年度、15,736千円 |
・ | メキシコ、メキシコ・オアハカ村落林業振興計画調査(開発調査)、96-98年度、344,978千円 |
・ | ペルー、山岳地域貧困緩和環境保全計画(有償資金協力)(I)(II)、97,99年度、5,677百万円(97年度)、7,259百万円(99年度) |
・ | ラテンアメリカ・カリブ地域を含む開発途上国、持続可能な森林経営広域実証プロジェクト(「モデル森林」)推進会議開催、1996年〜、0.84億円 |
|
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C. 農業開発 |
我が国は、ラテンアメリカ・カリブ地域において、灌漑施設の整備等、農業開発に関わる各種の協力を行ってきているところ、以下にその一部を例示する(記載順:国名、プロジェクト名、支出年度、実績額)。 |
| ・ | メキシコ、砂漠地域野菜生産技術開発センター計画(プロジェクト方式技術協力)、88-97年度、960,767千円 |
・ | コロンビア、傾斜地域灌漑農業開発計画(プロジェクト方式技術協力)、90-97年度、936,677千円 |
・ | ブラジル、ブラジル国パラ州荒廃地回復計画調査(開発調査)、99年度、6,636千円 |
・ | チリ、チリ共和国環境配慮型首都近郊農業開発調査(開発調査)、99年度、141,618千円 |
・ | パラグァイ、東部農村地域給水計画(一般プロジェクト無償資金協力)、97年度、340百万円 |
・ | コロンビア、零細農民技術指導農業試験場強化計画(草の根無償資金協力)、99年度、5,048,400円 |
・ | ペルー、ピサック町灌漑用貯水池建設計画(草の根無償資金協力)、99年度、9,288,600円 |
・ | ペルー、カルワス及びマンコス郡灌漑施設改善計画(草の根無償資金協力)、99年度、9,915,120円 |
・ | パラグアイ、農業部門強化計画(II)(有償資金協力)、97年度、15,525百万円 |
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D. 能力形成、普及啓発 |
さまざまな国における砂漠化対処のための科学的技術的能力が向上することを目指し、我が国では、専門家の派遣や受入、研究者、行政担当者、地域住民等に対する研修等を行っている。関連分野には、例えば、農業、林業及び水資源関連が含まれる。 |
(1)上記A〜Cの分野に関する研修員受入及び専門家派遣の受入実績(ラテンアメリカ及びカリブ地域)(ODA) |
| ・ | 研修員受入 |
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| 年度 | 1996 | 97 | 98 | 99 | 合計 |
人数 | 29 | 35 | 41 | 24 | 129 |
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・ | 専門家派遣 |
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| 年度 | 1996 | 97 | 98 | 99 | 合計 |
人数 | 15 | 8 | 13 | 12 | 48 |
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(2)鳥取大学乾燥地研究センターにおける研修活動 |
鳥取大学乾燥地研究センターでは、国際協力事業団(JICA)の要請により、1996〜98までの3年間「乾燥地水資源の開発と利用」、1999年から「乾燥地水資源の開発と環境評価」の研修課題で、メキシコ、ボリビア、ブラジル等の外国人研修員を受け入れて講義、実験等による研修を実施している。また、ブラジル砂丘保護・砂漠化防止プロジェクトカウンターパート研修「砂丘固定」にかかる研修員を受け入れ、講義、実験等による研修を実施している。 |
| ・ | 研修員の受入実績 |
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| 1996年度 | 6人 |
1997年度 | 5人 |
1998年度 | 4人 |
1999年度 | 1人 |
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・ | 専門家の派遣実績 |
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| 1996年度 | 2人 |
1997年度 | 2人 |
1998年度 | 3人 |
1999年度 | 2人 |
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E. 砂漠化関係の調査・研究 |
我が国の研究機関等によって、砂漠化に関連するさまざまな調査・研究活動が行われている。その一部を例示すれば以下のとおり。 |
(1)農林水産省・緑資源公団による農地・土壌侵食防止対策調査 |
農林水産省の「農地・土壌浸食防止調査」による、緑資源公団を通じた農地土壌侵食防止対策技術の実証と土壌浸食防止の重要性の啓蒙普及を行う調査 |
| ・ | ボリヴィア、「農地・土壌浸食防止対策調査」、2000年度〜、244,209千円(平成12年度予算決定額) |
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(2)鳥取大学乾燥地研究センターにおける研究 |
鳥取大学乾燥地研究センターは、乾燥地における砂漠化防止及び農業的開発利用に関する基礎的研究を行うために設置された我が国唯一の研究機関であり、常時世界各国から数多くの研究者が参画し、国内外において調査・研究活動が行われている。なお、同センターにおける個々の調査研究については予算額を特定できない。 |
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F. NGO活動等の支援 |
NGOの活動は、砂漠化対処の取組において非常に重要な役割を果たしている。我が国では、さまざまなスキームを通じ、国内外のNGOに対する資金協力が行われている。以下は、その事例の一部を示したものである。 |
(1)(財)国際緑化推進センターを通じたNGO支援 |
(財)国際緑化推進センターを通じて、我が国のNGOが開発途上国で行う植林プロジェクトに対し、事前調査への支援、カウンターパートの受け入れや専門家派遣による技術者指導などを行っている。 対象国名:ラテンアメリカ・カリブ地域を含む開発途上国 プロジェクト名:世界緑化民間活動支援事業 年度:1996年〜1999年 実績額:5.3億円 |
(2)「国際ボランティア貯金」(郵便局)によるNGO支援 |
環境保全、裸地緑化、農業等に関わる植林・技術指導等を支援してきている。 (例)団体名:マングローブ植林行動計画 実施地域:エクアドル(マナビー州) 事業概要:環境保全のためのマングローブの植林 年度・配分額:3,897,000円(98年度)、1,911,000円(99年度) |
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4. 国際機関への拠出を通じた協力 |
我が国の国際機関への拠出を通じた協力については、II.4「国際機関への拠出を通じた協力」の章を御覧頂きたい。 |
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(了) |