資料1

エコアジア長期展望プロジェクトについて


 環境庁は、1993年以来、アジア・太平洋環境会議(エコ・アジア)のプログラムの一つとして、「アジア・太平洋地域における開発と環境に関する長期展望」プロジェクト(エコアジア長期展望プロジェクト)を実施してきている。本プロジェクトは、アジア・太平洋地域の政策決定者に対し、本地域の持続可能な開発の実現に向けての政策決定に必要とされる科学的根拠を与えることをねらいとしている。

1. 第1フェーズ(1993〜1997年)
 本地域の環境状況の将来予測(2025年)を行うとともに、本地域における持続可能な開発を目指した取組は以下の4つのコンセプトを基本に据えて展開するべきとの提言をとりまとめた。
アジア太平洋地域の環境意識 (エコ・コンシャスネス)
環境パートナーシップ (エコ・パートナーシップ)
環境技術/環境投資 (エコ・テクノロジー/エコ・インベストメント)
環境政策 (エコ・ポリシーリンケージ)
 第1フェーズの報告書は1997年3月にとりまとめられ、同年4月の国連持続可能な開発委員会(CSD)第5回会合及び同年6月の国連環境開発特別総会(UNGASS)において発表された。

2. 第2フェーズ(1998〜2001年)
 第2フェーズでは以下を目的として検討を行っている。
アジア太平洋地域の持続可能な開発を促進する環境政策のオプションを、社会経済状況を踏まえて明らかにし、様々な開発シナリオから浮上する環境問題を明示する。
エコ・アジアが、2002年のリオ+10に貢献できるよう、具体的な検討作業を行い、エコ・アジアに必要な情報を提供する。
このプロジェクトの実行を通じて、参加各国の人的能力と組織の能力を高める。
 現時点では、第1フェーズで提唱された4つのコンセプトを踏まえ、アジア太平洋地域の持続可能な開発のための政策パッケージを以下の分野を対象にとりまとめつつある。
新発展パターン
気候変動
都市環境
森林
環境教育
環境ガバナンス
 なお、これまでの検討結果については、ESCAP環境大臣会議のための会合文書に反映されたところである。

3. 期待される成果及び今後の予定
 最終成果を2001年のエコ・アジアに提出し、エコ・アジアからのリオ+10に向けたインプットとする予定。