添付資料2
ふっ素、ほう素並びに硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素の特性等について
1.ふっ素(F)
(1) | 性状 | ||||||
化学作用は極めて強いため、自然界では、遊離の状態で存在せず、ホタル石等の形態で存在し、温泉水や海水中には比較的高濃度で存在する。 | |||||||
(2) | 人の健康影響 | ||||||
高濃度のふっ素を含む水の摂取によって斑状歯が発生するほか、ふっ素沈着症が生じる。 | |||||||
(3) | 用途 | ||||||
金属の研磨やステンレスの洗浄目的で使用するほか、鉄鋼業等で原料として使用するホタル石にふっ素が含まれる。 | |||||||
(4) | 地下水の汚染の状況 | ||||||
平成6年度〜平成10年度環境庁要監視項目調査結果 (指針値 0.8mg/l) | |||||||
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※海域を除く | |||||||
※平成元年に新潟県村上市で人為的理由による地下水汚染の事例が判明している。 |
2.ほう素(B)
(1) | 性状 | ||||||
ほう素は様々な化合物を形成するが、自然界で多くはほう砂等として存在し、温泉水や海水中には比較的高濃度で存在する。 | |||||||
(2) | 人の健康影響 | ||||||
高濃度のほう素を含む水の摂取によって嘔吐、腹痛、下痢及び吐き気等が生ずる。動物実験ではラットの体重増加抑制等の影響が見られる。 | |||||||
(3) | 用途 | ||||||
電気めっき工程の緩衝剤・めっき液として、また釉薬等製造工程等でほう酸が使用されている。この他、石炭火力発電所に使用される石炭中にほう素が含まれている。 | |||||||
(4) | 地下水の汚染の状況 | ||||||
平成6年度〜平成10年度環境庁要監視項目調査結果 (指針値 1.0mg/l) | |||||||
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3.硝酸性窒素(NO3-N)及び亜硝酸性窒素(NO2-N)
(1) | 性状 | ||||||
硝酸イオン(NO3−)、亜硝酸イオン(NO2−)の化合物。環境中では、窒素循環の過程で生成される。 | |||||||
(2) | 人の健康影響 | ||||||
高濃度の硝酸・亜硝酸性窒素を含む水の摂取によって、特に乳幼児にメトヘモグロビン血症を発症する。これまで北米とヨーロッパで約2,000の発症例があり、そのうち7〜8%が死亡したとの報告がある。 | |||||||
(3) | 用途 | ||||||
電気めっきにおける洗浄剤・防錆剤、希土類精鉱の溶解剤、その他、製品の触媒、化学肥料等として用いられる。 また、環境中で種々の有機窒素化合物、無機窒素化合物からアンモニア性窒素を経て生成される。 | |||||||
(4) | 地下水の汚染の状況 | ||||||
平成6年度〜平成10年度環境庁要監視項目調査結果 (指針値10mg/l) | |||||||
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