資料2
西海国立公園の公園区域及び公園計画の変更案の概要
〈これまでの主な経緯〉
昭和30年 3月16日 | 西海国立公園の指定 |
特別保護地区及び特別地域の指定 | |
昭和47年10月16日 | 海中公園地区指定 |
昭和57年11月29日 | 公園区域及び公園計画の変更(再検討) |
平成 5年 5月12日 | 公園区域及び公園計画の変更(点検1) |
〈公園の概要〉
・区域 | : | 西海国立公園は九州の西北端に位置し,大小400もの島々が繰り広げる外洋性多島海景観を特徴とする。 |
・景観の特徴 | : | 九十九島周辺のリアス式海岸・小島群をはじめ,平戸島西海岸の海食崖や五島列島の若松瀬戸の複雑な樹枝状半島,小島を有する溺れ谷など,多様な海岸景観を呈するとともに,五島列島の福江島などでは保存状態の良い火山地形を観察することができる。 南蛮貿易やキリスト教信仰の史跡,入り江に点在する漁村など人文景観にも優れている。 |
・動植物 | : | 動物は玉之浦湾の島山島などにシカが生息するほか,オオミズナギドリなど海鳥の生息に適しており,中通島及び福江島ではアカウミガメの産卵する砂浜がある。 また,福江島及び若松島では,対馬海流の影響を受けテーブルサンゴや熱帯性魚類が豊富に観察できる。 |
・利用形態 | : | 海岸及び海中景観の観賞,海水浴,史跡巡り,魚釣りなどが盛んで,年間利用者数は約441万人(平成10年)である。 |
〈変更の概要〉
今回は第1回点検以降7年超を経過していることから,公園区域及び公園計画の変更(第2回点検)を行うものである。
1.利用計画の変更 | ||
海域普通地域内の埋め立てにより陸域化した箇所について,区域線の明確化のため公園区域を変更する(海域普通地域→陸域公園区域:計20箇所・10ha,海域普通地域→公園区域外:計14箇所)。 | ||
* | 現行,陸域公園区域の地先海面が埋め立てにより陸域化した場合 ⇒海域普通地域→陸域公園区域 | |
* | 現行,陸域公園区域外の地先海面が埋め立てにより陸域化した場合 ⇒海域普通地域→公園区域外 |
2.公園計画の変更 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(1) | 保護計画 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ア | 保護規制計画 埋め立てにより陸域公園区域として追加する箇所(計20箇所・10ha)は,隣接する自然環境と一体の保護を図る必要があるため,長崎県南松浦郡玉之浦町荒川郷の各一部など計8箇所・3haについては,特別地域とする(海域普通地域→第2種特別地域:計6箇所・3ha,海域普通地域→第3種特別地域:計2箇所・0.43ha)。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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(2) | 利用計画 | |
ア | 利用施設計画 | |
(ア) | 集団施設地区の変更 利用の実態などを踏まえて,鹿子前集団施設地区の整備計画区を整理し,あわせ整備方針などを変更する。 | |
(イ) | 単独施設の追加 長崎県福江市(鐙瀬)には,既に園地計画及び博物展示施設計画を位置付けているが,さらに自然とのふれあいの場の充実を図るため,野営場計画を追加する。 また,玄海灘の展望に優れた長崎県北松浦郡生月町(御崎)には,展望を活かした園地計画を追加する。 利用の充実を図るため,長崎県北松浦郡小値賀町(五両ダキ)及び長崎県南松浦郡若松町(日島)にも,それぞれ園地計画を追加する。 | |
(ウ) | 道路(車道)の追加及び変更 玉之浦町方面と福江市方面とを結ぶ連絡道路として玉之浦岐宿線車道計画を追加する。 また,利用の実態などを踏まえて,福江島周廻線車道計画の一部区間を変更する。 | |
(エ) | 道路(歩道)の追加 海食崖などの展望に優れていることから,探勝歩道として野子志々伎線歩道計画及び赤ダキ線歩道計画をそれぞれ追加する。 |
《西海国立公園の位置図》