(参考資料)

大久野島から発見された大赤筒について


1.寸法・重量等

番号寸法(cm)重量
(kg)
状態
直径高さ
[1]28.027.513.0腐食中程度(上部、側面に拳大の穴3〜4)
[2]27.727.411.0腐食激(側面1/3欠損)中身1/4程度流亡
[3]27.527.512.5腐食小(上部、側面に2〜3cm程度の穴数カ所)側面に大きな凹
[4]28.027.612.8腐食中(上部に小穴、側面中穴2)
[5]27.627.914.5腐食中(上部に拳大穴1、側面小穴4〜5)
[6]28.027.513.9腐食激(側面に拳大の穴4〜5)
[7]28.027.313.2腐食激(側面から底面にかけて一部欠損、上部に小穴、中身の一部流亡)
[8]27.927.215.5腐食中(上部に拳大の穴1、側面に中穴4〜5)内部に雨水有
[9]27.827.511.2腐食中(上部に拳大の穴1、側面に小穴2〜3)

(※)全て錆がひどい。いずれも大小の穴が開いており密閉状態のものはない。

2.構造(容器は鉄製)

大赤筒構造

3.文献による推定
(毒ガス戦関係資料IIより)
 試製一式大赤筒  
径(cm)高さ(cm)重量(kg)
27.027.012.5
 に類似しており、同様と考えられる。

4.赤剤について(文献調査)

1)赤剤とは、旧日本軍が大久野島で製造した毒ガス剤(砒素化合物ジフェニルシアノアルシンを主成分とするくしゃみ剤)で、燃焼によりくしゃみ性の毒ガスを発生。
2)試製一式大赤筒への赤剤充填重量は4kg。
3)薬剤(8.5kg)の成分は、赤剤47%(4kg)とセルロイド粉50%(4.25kg)及びMgO3%(0.25kg)を混合したもの。