公園の概要
琵琶湖国定公園は、昭和25年7月に、琵琶湖とこれを取り囲む自然の風景地を対象に、我が国で初めての国定公園として指定された。
琵琶湖を中心にその周辺に連なる伊吹山、霊仙山、賤ヶ岳、三国山、比良山地から比叡山に続く山々と、瀬田川(宇治川)の一帯からなる雄大なスケールの国定公園である。
(1)景観の特徴
我が国最大の淡水湖であり、世界でも有数の古代湖である琵琶湖を中心とした湖水景観が特徴として挙げられ、特に北部湖岸の断層崖は、島しょとともに山岳湖としての景観を呈し、東部湖岸に広がる沖積層帯の平野湖的景観と著しい対照をなしている。
(2)動植物
琵琶湖には様々な動植物が生息しており、ニゴロブナ、ホンモロコ、ビワコオオナマズ、ビワマスなど琵琶湖周辺にしか生息しない固有種の魚も見られる。
琵琶湖景観の1つの特徴である水郷景観を形成する広大なヨシ群落は、多くの内湖が干拓された結果、現在では貴重なものとなっている。こうしたことから、琵琶湖岸及び内湖の周辺一帯ではこの保全・再生へ向けた取り組みが進められている。
(3)利用動態
琵琶湖と周辺の山々は、大都市圏に近い景勝地であることから、利用動態は自然探勝、登山、水泳、キャンプ、スキー等、四季を通じて野外活動が盛んであり、近年ではプレジャーボートなどを利用した湖上レジャーも多く見られるようになった。また、古くからの文化遺産を巡る一般行楽地としても多くの人に利用されている。利用者数は年間約3,046万人(平成14年)となっている。