(参考)
評価の対象となった課題概要
(1) 化学物質による生物・環境負荷の総合評価手法の開発に関する研究
{1} 研究課題代表者 九州大学薬学部 教授 内海 英雄
{2} 共同研究機関 厚生省国立医薬品食品衛生研究所,環境庁国立環境研究所
北海道大学,東北大学,東京大学,帝京大学,横浜国立大学,
大阪大学,摂南大学,岡山大学,(株)富士電機総合研究所,
(株)三菱化学安全科学研究所
{3} 研究の概要
現在、地球上には10万種類を超える人工化学物質が混在するが、これらの物質が生物に及ぼすリスクを総合的かつ複合効果も含めて評価するために、簡易な生物評価系(生物を利用した評価システム)を用いた評価手法を開発するための基礎研究を行う。
具体的には、毒性検出原理の異なる十数種類の生物評価法を用いて約250種類の代表的化学物質等のリスクを定量評価し、さらに河川水、産業廃棄物埋立地浸出水等に適用して、簡易で信頼性の高い評価手法を確立する。
{4} 研究期間 平成9年度〜11年度
{5} 予算額 90,420千円(平成9年度)、91,942千円(平成10年度)
(2) 亜熱帯域島嶼の生態系保全手法の開発に関する基礎研究
{1} 研究課題代表者 環境庁国立環境研究所生物圏環境部 野原 精一
{2} 共同研究機関 農林水産省森林総合研究所、気象庁気象研究所
東京都立大学,東京大学,奈良女子大学,千葉県立中央博物館,
山梨県環境科学研究所,(財)自然環境研究センター
{3} 研究の概要
亜熱帯域は生物多様性(多様な生物が相互の関係を保ち、その環境の中で繁殖・生育すること)がきわめて豊富であり、特に小笠原諸島は、シダ類以上の高等植物の固有種率が3割を超えており、独自の生態系を持った貴重な島々である。しかし、近年観光等による開発により、その固有種の存続が危惧されている。
本研究では、これらの島々を対象に、地質的特性及び土地利用の変遷を考慮しつつ生物多様性の現状把握を行い、生物多様性の維持機構の解明を行うとともに、固有種の存続を左右する移入種の生態と生物群集への影響を明らかにし、生態系保全手法の開発のための研究を行う。
{4} 研究期間 平成9年度〜11年度
{5} 予算額 88,080千円(平成9年度)、89,799千円(平成10年度)