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別紙1

ロシア天然資源省・オソキナ次官とのバイ会談の概要


日時:平成15年4月25日(金)
先方:イリーナ・オソキナ・ロシア天然資源省次官
 

【気候変動問題】

(大臣)まず気候変動問題に関し、本年1月に日露首脳会談において取りまとめられた行動計画の中で、両国でこの問題に対処していくことが合意された。京都議定書の早期の発効と将来に向けてのグローバルな枠組みが必要。発効のためにはロシアの批准が必要。現在どのような状況で、どのような方針で手続きを進めているのか。

(オソキナ次官)本問題はロシアにとっても極めて重要な問題。本年1月の首脳会談の後、本年9月に世界気候会議をロシアにおいて開催することを決定した。大臣にも来ていただければ有り難い。京都議定書の批准はロシアにとっても非常に重要。私ども天然資源省としては、各方面に働きかける等、全力を尽くして手続きを進めており、国会も基本的に了承していると認識しているが、残された課題として排出権のコスト計算がある。EUが買い取る価格が我々が期待しているよりもかなり低く、経済学者や経済界が強く反発している。全力でそうしたグループを説得したい。現在EUとの間で排出権取引に関するパイロットプロジェクトを提案している。経済的に見合うコストで販売することを目指している。EUでは検討中。こうした取組が手続きを前進させることになると考えている。

(大臣)次官の感触として、今後の見通しはどうか。
(オソキナ次官)大統領も京都議定書の批准を重要視。近い将来批准することになるのでは。正確な日にちは言えないが、今年中の批准をポジティブに考えている。

(大臣)残された時間は長くない。1日でも取組が遅れればそれを取り戻すのに3日も4日もかかる。排出権取引も、そもそも批准しなければ利用できない。トータルな観点、グローバルな観点から、一刻も早く批准すべきだ。

(オソキナ次官)大臣の言われるとおり、できるだけ早く批准しなければならない。全力で努力することを約束する。
 9月の世界気候会議は、モスクワの人たちに本問題の重要性を認識してもらういい機会となる。大臣にも是非出席していただきたい。

(大臣)前向きに対処したい。
 

【資源生産性について】

(大臣)循環型社会を達成するためには、持続可能な生産消費パターンを実現することが重要。1つの考え方として、資源生産性の考え方が重要。最小の資源投入で最大の効果を上げようとするもので、OECD諸国でも共通認識となっている。具体的にはGDPを資源投入量で割って求める。我が国としては、この資源生産性を1つの共通目標としてG8各国が目標を立てて取り組むことが必要と考える。その第1歩として、基本となる物質フロー会計に関する共同研究を今回の会合でも提案したいと考えているのでサポートしてほしい。

(オソキナ次官)それは素晴らしい考えであり、重要なこと。サポートしたい。資源生産性に関する研究の重要性はよく理解できる。

(大臣)それは有り難い。感謝する。
 




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