報道発表資料本文

横須賀パワーステーション建設事業に係る
環境影響評価準備書に関する環境大臣意見


  1. 窒素酸化物
    (1)  計画地周辺地域は、二酸化窒素濃度が環境基準の上限値に近い状況で推移し、年度によっては一部の地点で二酸化窒素に係る環境基準を達成していない状況にあり、また、大気汚染防止法の窒素酸化物に係る総量規制地域及び自動車NOx・PM法の特定地域に指定されている。このような地域において行われる本事業については、窒素酸化物による大気環境への負荷を可能な限り低減する必要がある。
     本発電所は、類似の発電所と比較して実煙突高が低く、施設の稼働に伴う窒素酸化物の年平均値の最大着地濃度は高くなっている。
     こうしたことから、施設の稼働に伴う窒素酸化物について、以下の措置を講じること。
      [1]  設備の改良等による排出濃度低減対策の検討を行うとともに、設備の維持管理及び運転管理を徹底し、排出濃度をより一層低減すること。また、有効煙突高の増加についての検討を行い、着地濃度を低減すること。これらの措置については、評価書に記載すること。
      [2]  評価書作成後も、技術開発の動向を踏まえ、最新の技術を積極的に取り入れ、排出濃度の低減に努めること。また、その旨を評価書に記載すること。
    (2)  起動、停止時における窒素酸化物について予測、評価を行い、その結果を評価書に記載すること。
     
      
  2. 冷却塔白煙
     冷却塔白煙による視程障害や景観上等の問題が生じないよう、白煙抑制機構付き乾湿併用型冷却塔の運転管理の徹底等により白煙の低減を図るとともに、白煙の高度が低くなる条件や白煙が長くなる条件下を含め、事後調査を行い、必要に応じて適切な低減化対策を講じること。また、これらの措置について評価書に記載すること。
     
      
  3. 環境監視
     監視結果については、地域の住民に対する情報提供が重要であることから、監視結果を含む発電所の運転情報について、住民への情報提供を適切に行うこと。また、その旨を評価書に記載すること。
     
      
  4. 予測・評価
     準備書においては、予測の前提が不明であるもの、環境基準との整合性の観点からの定量的な予測、評価が行われていないもの、環境保全措置による効果の評価が十分でないもの等について適切な予測、評価を行い、その結果を評価書に記載すること。
     また、環境基準等の定められている環境要素については、回避、低減に関する評価と、環境基準等との整合性の検討に関する評価を区別して行い、その結果を評価書に記載すること。
     



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