(参考)

環境と経済連携協定に関する懇談会の設置について

  1. 背景・趣旨
      
     環境問題を解決していくためには、国内の環境政策の推進が重要であることは勿論だが、環境問題が地球規模化している現在においては、途上国も含めた世界の全ての国が環境保全対策を取ることが必要となっている。このため、貿易政策などを通じて間接的に他国における環境保全対策を促したり、環境協力等との組み合わせで他国における環境対策の強化を働きかける等の試みが、有効であると考えられる。
     現在進められている二国間又は多数国間の経済連携強化の取組は、相互の貿易の自由化のみならず、互いの国内制度の調和やそのための制度改革を目指す広範なものであり、これを活用することで、より効果的に他国の環境対策を強化することが可能であると考えられる。
     また、貿易・投資の自由化を含む経済連携協定の締結にあたってはその協定がもたらす環境影響を事前に評価しておくことは重要であり、環境影響評価の試行の実施により手法の開発を行っていくことが必要である。他国における環境対策の強化を促すためにも、適切な環境影響評価の実施が有効である。
     以上の観点から、経済連携協定の可能性に着目し、全世界的なテーマである貿易と環境の相互支持性の向上、更には経済発展と環境保全の統合のための具体的な方策について検討するため、学識経験者を中心に構成する懇談会(三菱総合研究所委託)を設置する。
     
  2. 懇談会の設置について
      
    ●設置期間 : 平成14年中に立ち上げ平成15年にかけて2ヶ月に1回程度の割合で開催。
      
    ●検討事項 : 以下の事項を検討対象とする。
      
     [1] 貿易と環境の相互支持性を高める具体的手法について
       環境政策推進の観点からみた経済連携協定の果たしうる役割
     (環境協力と環境政策推進の在り方、環境技術の普及等)
     [2] 経済連携協定(主に貿易・投資の自由化)に伴う環境影響評価について
       (影響評価の手法の研究、開発)
     [3] [1][2]の検討に基づくケーススタディ
       (二国間のみにとどまらずアジア地域全体を視野に入れる。)



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