表彰団体概要
- 鯖江市:福井県(65,989人 84.75km2)
鯖江市は、福井県のほぼ中央に位置し、市の東部は山地が連なり、市街地が中央部の丘陵地に沿って形成され、豊かな自然を有し、繊維・眼鏡・漆器の工業が発展する地方都市です。
アメニティ施策に関しては、環境基本計画の推進のために設置された市民、民間団体、事業者、行政の参加による「環境まちづくり委員会」を中心に環境保全の取組を展開しています。具体的には、市民に対し「わが家の環境ISO」活動を推進し、市民により構成された「わが家の環境ISO推進グループ」により、取組の確認や見直しが定期的に行われる等、市民主体での活動が展開されています。また、河和田地区おけるホタル保護活動や小学校へのビオトープ整備において、市民による環境教育や維持管理がなされ、そのような自主的な環境活動への支援として「環境アドバイザー」派遣も行われています。
- 犬山市:愛知県(73,522人 74.97km2)
犬山市は、愛知県の最北端に位置し、面積の46%を森林で占められており、市の西部は市街地、東部は丘陵地が広がり、豊かな緑が残された典型的な里山が形成されています。
アメニティ施策に関しては、市民の公募による「エコアップリーダー」が中心となって里山保全活動や環境学習推進等の環境活動に大きく貢献しています。具体的には、平成13年6月に結ばれた「森林整備協定」によって国有林を無償で借受け、間伐や伐採等の森林整備及び自然観察会等の活動をエコアップリーダーや市民と協働により展開しています。また、環境基本計画策定のために、エコアップリーダー、公募市民、市民団体等による「環境市民会議」の設置や計画における取組の推進のために8つの市民プロジェクトチームが発足される等、市民主体での活発な取組も行われています。
- 宮川流域ルネッサンス協議会:三重県
三重県のほぼ中央を東西に流れる宮川(延長:90.7km)の流域14市町村(伊勢市、多気町、明和町、大台町、勢和村、宮川村、玉城町、二見町、小俣町、大宮町、紀勢町、御薗村、大内山村、度会町)において、宮川流域(流域面積:920km2)における自然・歴史・文化の保全や再生を推進するため、平成12年度に「宮川流域ルネッサンス協議会」を設立し、広域での連携した活動を行っています。
アメニティ施策に関しては、「宮川流域エコミュージアム」づくりにより、宮川流域における自然資源等を活用した様々な地域づくりを展開しています。具体的には、NPOや地域における環境活動の核となる「流域案内人」により、地域のオリジナル資源を活かした自主的な取組が行われています。また、水質・水生生物調査や流域情報誌の発行を流域住民と協働で行う等、流域レベルでのネットワークづくりも展開されています。
- 豊岡市:兵庫県(47,272人 162.35km2)
豊岡市は、兵庫県の北東部に位置し、市の中央部に円山川が流れる豊かな自然に育まれた盆地です。「コウノトリ」の日本で最後の生息地となった豊岡市では、市の環境基本計画において「コウノトリ悠然と舞い 人と自然が輝くまち・豊岡」という将来に向けた環境像を描いています。
アメニティ施策に関しては、「コウノトリと共生するまちづくり」を目指し、「15の元気メニュー」を市民・事業者・行政等の協働により展開しています。具体的には、NPOによる「田んぼビオトープ」づくりや農家における「無農薬によるアイガモ農法」、市民による「コウノトリ環境家計簿」の推進等、全市一体となった取組が行われています。また、これらの取組の指針となる環境基本計画においては、素案を持たず、「ちょっとでも」を合い言葉に市民、事業者等の提言・意見を積極的に取り入れ、あらゆる主体の協働で策定されています。
- 清音村:岡山県(5,699人 9.50km2)
清音村は、岡山県の南部に位置し、村の約半分を森林で占められ、県三大河川の一つ「高梁川」が流れる水と緑の自然豊かな町です。
アメニティ施策に関しては、平成10年に「快適環境推進の村」を宣言し、自然と協調したよりよい環境づくりをあらゆる主体の協働により展開されています。具体的には、アメニティのまちづくり等を推進するため、ヨーロッパへ視察団を派遣したのをきっかけに、マイバック運動や太陽光発電の推進等の取組が村全体で行われています。また、住民参加により間伐材を利用した山道の整備や河川敷の芝張り事業等が行われ、「アメニティ実践活動補助金制度」のもとに、各地域の住民団体による「花いっぱい運動」や「自然観察会・講習会」等、住民の自主的な活動に対して財政的な支援も図られています。
- 知覧町:鹿児島県(13,846人 120.19km2)
知覧町は、鹿児島県の南部に位置し、北に母ヶ岳、白岳を連ね、中央に大地が広がり、市街地には武家屋敷群が続く、歴史的情緒あふれる町です。また、太平洋戦争末期、悲しい歴史の舞台となった旧陸軍の特攻基地が置かれた地として、世界の平和や命の尊さを広く発信しています。
アメニティ施策に関しては、自然環境・歴史環境の保全に幅広く町民と協働で取組んでいます。具体的には、「知覧町伝統的建造物保護地区保存条例」(昭和55年策定)のもとに、町の助成制度や地域住民の協力により街並みが保存され、武家屋敷内の庭園が住民による「庭園保存会」によって、自主的に維持管理されています。また、ウミガメの産卵箇所が発見されたのをきっかけに「ウミガメ保護研究会」が発足し、卵の保護や監視、海岸の清掃等を行い、孵化させた子ガメの放流会の開催により、子供たちに環境教育の場を提供しています。