自然環境保全審議会 野生生物部会委員名簿

        (諮問書の写)       

                            環自野第  294 号
                            平成10年 5月25日
                            諮問第   21  号
自然環境保全審議会会長    大島 康行    殿
                                                 環境庁長官    大 木  浩


     人と野生鳥獣との共存を図るため緊急に講ずべき保護管理方策について(諮問)

 自然環境保全法(昭和47年法律第85号)第13条第2項の規定に基づき、人と野
生鳥獣との共存を図るため緊急に講ずべき保護管理方策について貴審議会の意見を求め
る。

(諮問理由)
 野生鳥獣については、近年、その保護に対する国民の要請が高まっている一方で、シ
カの増加などの野生鳥獣の生息状況の変化、農林作物の被害や自然環境の悪化等の問題
の深刻化が生じているところである。稠密な国土利用が行われている我が国においては
人間活動と鳥獣の生息域は重複しており、環境基本計画の基本理念である「自然と人間
との共生」を踏まえて人と野生鳥獣との共存を図っていくためには、科学的知見に基づ
いて保護管理を進めていくことが求められている。とりわけ特定の鳥獣については、合
意形成を図りつつ適正な目標及び手法の設定を行うなどにより計画的に保護管理するこ
とができる仕組みを緊急に整備することが求められている。
 また、地方分権推進法に基づき設置された地方分権推進委員会においては、地方分権
を総合的かつ計画的に推進していくため、我が国に生息する野生鳥獣の保護管理につい
て国と都道府県が適切に役割分担すべき旨の勧告が平成8年及び平成9年になされてお
り、当該勧告を踏まえて速やかに所要の対応を図っていくこととされている。
 これらの喫緊の課題について適切に対応するためには、鳥獣の保護管理制度のあり方
について所要の検討を行う必要があることから、人と野生鳥獣との共存を図るため緊急
に講ずべき保護管理方策について、貴審議会の意見を求めるものである。