十和田八幡平国立公園(十和田・八甲田地域)の公園区域及び公園計画の
変更に関する意見の募集(パブリックコメント)について
 

 十和田八幡平国立公園(十和田・八甲田地域)の公園計画の変更にあたり、これに関する意見を募集します。
 
<十和田八幡平国立公園(十和田・八甲田地域)の概要>
 十和田八幡平国立公園は、北部の十和田・八甲田地域及び南部の八幡平地域に分けられる。
 十和田・八甲田地域は、那須火山帯に属する火山地域で、典型的な二重カルデラ湖としてその美しさを世界に誇る十和田湖、湖水のただ一つの流出路で優しい渓流美をもつ奥入瀬渓流、さらに北には樹氷や高山植物で飾られる八甲田連峰など、その自然の豊かさと多様さによって国内外に広く知られている。
 樹氷で有名な八甲田連峰のアオモリトドマツをはじめ、蔦温泉付近のブナ林、奥入瀬渓流のトチノキ、カツラ、イタヤカエデを中心とした落葉広葉樹林が見られ、新緑、紅葉の季節のみならず一年を通じて美しい。
 自然豊かなこの地域では、ツキノワグマ、二ホンカモシカ等の大型哺乳類やイヌワシ、クマゲラ等の稀少な鳥類など数多くの野生動物が生息している。
 利用形態は、八甲田連峰の山岳景観、渓流美の奥入瀬渓流及び十和田湖を結ぶ道路を利用したドライブ、登山、奥入瀬渓流の散策、十和田湖遊覧、山スキー及び温泉保養が主な利用である。
 
<変更の理由>
 本地域は、昭和11年2月1日に十和田国立公園として指定され、昭和13年に特別地域の指定、昭和28年に特別地域の変更(田代岱地区の追加)、昭和31年に八幡平地域の追加を行い、名称を十和田八幡平国立公園に変更した。
 公園計画は、昭和55年3月14日に全般的な見直し(再検討)が行われ、昭和62年、平成2年、平成8年及び平成9年にそれぞれ変更が行われている。
 今回の公園区域の変更は、隣接する青森県南八甲田西部地域の滝ノ股沢上流部のブナを主体とする良好な天然林地域の保護強化を図るため区域拡張を行うものである
 公園計画については、前回点検から6年を経過しており、公園を取り巻く諸情勢の変化を踏まえつつ変更を行うものである。

<変更案の概要>

  1. 区域の変更
     拡張 120ha 青森県南津軽郡平賀町内国有林
     ブナを主体とした森林の保護及び特別保護地区のバッファーゾーンとして拡張する。
     
  2. 保護計画
    (1) 拡張区域120haを第2種特別地域として保護を図る。
    (2) 拡張区域120haを野生動植物保護のためスノーモービル等の乗り入れ規制地域に指定し保護を図る。
      
  3. 利用計画
    (1) 単独施設
    【追加】  給水施設  青森県青森市(萱野)
    【削除】  [1]宿舎  青森県青森市(萱野)
     [2]宿舎  青森県青森市(田代元湯)
     [3]宿舎  青森県青森市(田代平温泉)
     [4]宿舎  青森県青森市(八甲田温泉)
     [5]宿舎  青森県上北郡十和田湖町(松見の滝)
       [6]野営場  青森県上北郡十和田湖町(子の口)
     
    (2) 道路(車道)
     奥入瀬渓流の保護及び焼山青ぶな線(国道102号)の混雑緩和のため、新たなルート(トンネル)計画を追加するもの。
     
    (3) 運輸施設
       十和田湖遊覧のための船舶運送施設の計画路線を、現在の運行形態を踏まえて、3航路から1航路にとりまとめるもの。
    (公園計画上変更するものであり、現在遊覧船が就航している運行航路が変わるものではない。)
<意見募集後の主なスケジュール>
 平成14年11月(予定)    中央環境審議会に変更案を諮問
 平成14年11月(予定)    中央環境審議会より答申
 平成15年 3月(予定)    中央環境審議会の答申を踏まえ、変更内容を告示