(別添2)

 対象施設の生産物質とその製法について

  1. アセチレン
     アセチレン(C2H2)は、石灰石と炭素を原料に製造されたカルシウムカーバイドに水を注加することにより発生します。アセチレンガスは有機合成工業の基礎原料であり、酢酸、塩ビ、トリクロロエチレン、アクリロニトリルなどの原料となっているほか、圧縮酸素と併用して金属の溶接溶断用のガスに使用されています。
     
  2. アルミナ繊維
     アルミナ繊維は、アルミニウム粉に水と塩酸を作用させオキシ塩化アルミニウム(Al2(OH)5Cl・2H2O)とし、これにシリカゾル、増粘剤(有機化合物)混ぜて濃縮して、熱風中に噴射し原繊維にします。次いで、この原繊維を焼成炉で焼成し、水、塩化水素、増粘剤を分解し熱風とともに排出し、さらに電気炉で結晶化させアルミナ繊維となります。
     アルミナ繊維は、優れた対高温・耐熱特性を有し、腐食にも強いため、工業用高温炉、繊維強化金属用補強繊維等、特殊な高温耐熱・断熱用途に使われます。
     
  3. ジオキサジンバイオレット
     ジオキサジンバイオレットは、カルバゾール(C12H9N)をエチル化後、硝酸でニトロ化し、反応生成物を触媒を用いて還元、これにクロラニル(C6Cl4O2)を加えイミド化し、環化して粗ジオキサジンバイオレットとします。この粗ジオキサジンバイオレットを溶剤、水の順で洗浄し、乾燥するとジオキサジンバイオレットとなります。ジオキサジンバイオレットは、紫系有機顔料の原料として使われます。