建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律
(建設リサイクル法)施行規則(案)の概要
I.趣旨
本施行規則は、分別解体等の施工方法に関する基準(法第9条第2項)、指定建設資材廃棄物に係る距離に関する基準等(法第16条)、発注者への報告に関する事項(法第18条)、再資源化等の報告徴収に関する事項(法第42条第2項、令 第6条第3項)等について定める。
II.内容
- 分別解体等の施工方法に関する基準
対象建設工事については分別解体等が義務付けられるが、この分別解体等の施工方法に関する基準として、特定建設資材廃棄物をその種類ごとに分別することを確保するための適切な方法について定める。
(1) |
分別解体等の施工方法 |
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[1] |
対象建設工事に係る建築物等に関する事前調査の実施 |
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[2] |
[1]の調査に基づく分別解体等の計画の作成 |
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[3] |
[2]の計画に従い、工事着手前における作業場所の確保等の事前措置の実施 |
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[4] |
[2]の計画に従い、工事の施工 |
(2) |
分別解体等の手順 |
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ア |
建築物 |
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[1] |
建築設備、内装材等の取り外し |
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[2] |
屋根ふき材の取り外し |
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[3] |
外装材及び構造耐力上主要な部分の取り壊し |
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[4] |
基礎及び基礎ぐいの取り壊し |
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イ |
工作物(建築物以外のもの) |
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[1] |
さく、照明設備等の附属物の取り外し |
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[2] |
工作物のうち基礎以外の部分の取り壊し |
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[3] |
基礎及び基礎ぐいの取り壊し |
(3) |
分別解体等の方法 |
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[1] |
手作業又は手作業及び機械による作業 |
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[2] |
建築設備、内装材、屋根ふき材等の取り外しの場合は、原則、手作業による。
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- 指定建設資材廃棄物に係る距離に関する基準
指定建設資材廃棄物(木材が廃棄物となったもの)について、一定の距離内に再資源化をするための施設が存しない場合には縮減に代えることができるが、この一定の距離に関する基準を50kmとする。
また、この距離基準とは別に、地理的条件、交通事情等により経済性の面で制約がある場合にも縮減に代えることができるが、その要件としては、運搬車両が通行する道路が整備されておらず、かつ、縮減を行う施設までの運搬費用が再資源化をする施設までの運搬費用より低い場合とする。
- 発注者への報告に関する事項
対象建設工事の元請業者は、再資源化等が完了したときには発注者に書面で報告等をすることとされているが、この発注者に報告する事項を次のとおり定める。
[1] |
再資源化等が完了した年月日 |
[2] |
再資源化等をした施設の名称及び所在地 |
[3] |
再資源化等に要した費用
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- 再資源化等の報告徴収に関する事項
都道府県知事は、対象建設工事の発注者等に対し、再資源化等の実施の状況に関し報告を求めることができ、その具体的な事項は政令で定めることとされているが、その政令の規定を受け、さらに詳細な事項については省令で定めることとされている。この省令で定める事項として、法第13条の規定により交付した書面(対象建設工事の請負契約に係る書面)等を定める。