平成14年度ダイオキシン類の請負調査の受注資格審査の申請に際しての注意事項
 
 
 平成14年度に環境省が実施するダイオキシン類の請負調査の受注資格審査については、平成13年12月19日付け官報で公告したところですが、受注資格審査を希望する機関は、下記に留意の上、必要な申請書類を提出してください。
 

 
I 全体的注意事項
1. 申請書を環境省へ持参して申請する場合にあっては、多数の機関が集中し、提出資料の受付に長時間を要することが予想されるので、予め来省時間を電話で予約すること。
2. 環境省環境管理局総務課ダイオキシン対策室の所在地は、合同庁舎5号館23階日比谷公園側である。
3. 申請書類は、全て日本工業規格A4縦ファイルに綴じて提出すること。なお、ファイルの背表紙に申請機関名及び冊子番号を記入すること。
4. 様式1及び別表1は写し(各1部)を作成し、正本は管理的事項に係る資料ファイルの冒頭に綴じ込み、写しはファイルせずに提出すること。
5. 別表1の作業の範囲の欄中、試料の分析とは、試料からの抽出、クリーンアップ及びGC-MS測定を含む。
6. 官報公告「2.(5)」で、外注の場合の外注先等に係る資料の提出を求めているが、これは実際の受注に当たって、受注資格を有する他の機関を外注先とすることを禁ずるものではない。
7. 審査の結果、受注資格を有すると認められた機関の名称及び対象項目等は、公表日の午前中に環境省掲示板(当省1階)及びホームページに掲載する。また全ての申請機関に郵送で審査結果を通知する。
8. 提出資料は、審査終了後不要となった段階で着払いで返却する。
9. 審査結果の説明を希望する機関は、予め来省時間を電話で予約すること。
 
 
II 審査用資料に係る注意事項
1. 審査用資料の作成に当たっては、「ダイオキシン類の環境測定に係る精度管理指針」(以下「指針」という。)を十分理解の上、この指針の記述を踏まえ、適切な資料を作成すること。
2. 管理的事項及び技術的事項に係る個々の資料で求められる内容は、官報公告に記載されているとおりであるが、以下の別表1及び2にも十分留意すること。
3. 提出資料は、少なくとも管理的事項と技術的事項とは分冊にすること。
また、資料番号のインデックスを付すこと。
4. 提出資料は、資料番号(1-1-1)に対応した資料ごとに頁を付すこと。
5. 管理的事項に係る資料は、官報掲載別表2の資料番号順に綴ること。
6. 「審査用資料一覧表」を別表3の例により作成し、申請時に提出すること。この一覧表には、資料の冊子番号及び資料番号を記入すること。なお、一覧表の中で技術的事項の部分については対象項目ごとに作成すること。
7. 技術的事項に係る資料は、申請した官報別表1の対象項目ごとに官報別表2の資料番号の順に綴り提出すること。なお、対象項目間で共通となる資料については、重複して資料を提出する必要はないが、その旨及び参照先を明記すること。
  8. 所定の位置に必要な資料が添付されていない場合は、資料不備として受注資格がないと判断することがあるので注意すること。
 
 
別表1
管理的事項に係る資料作成の留意事項
 
資料番号 審査用資料 留意事項
1-1-1 指針第1部第1章1の組織に関する文書 統括責任者、品質管理者、技術管理者及び測定担当者の氏名、担当する業務及び経験等も記載すること。
1-1-2 同組織の機構図 測定分析に係る組織図と責任分担別担当人数も記載すること。
1-1-3 指針第1部第1章4に定める報告書より作成した教育、訓練に係る取組の概要を記述した資料 ダイオキシン類分析に関する機関内・外における研修も記述し、その記録を添付すること。
1-1-4 指針第1部第1章5の文書・記録の作成及び維持管理手順書 指針に基づき作成すること。なお、指針別表2も参照すること。
1-1-5 文書・記録の作成及び維持管理手順書を踏まえて作成した文書管理の取組の概要を記述した資料 電子媒体に保存している文書・データの取扱についても記述すること。
1-1-6 作業環境に携わる職員の安全管理 測定作業に関する職員の安全管理、職員の健康診断等に関する事項も記述すること。
1-1-7 作業に伴う環境汚染の発生の防止に関する取組の概要を記述した資料 ダイオキシン類の分析により生じた廃棄物の種類、量、処理(保管を含む。)、処分等の状況についても記載すること。
1-1-8 直近に実施された指針第1部第1章3の内部監査報告書 内部監査報告書を踏まえた対応がある場合には、その概要を記述した資料も追加すること。
1-1-9 業務の進行管理の実施方法の概要を記述した資料 具体的に進行管理を行う管理表及び実施した記録も提出すること。
1-1-10 指針第1部第3章に係る品質管理者による品質管理の実施方法の概要を記述した資料 ダイオキシン類の測定で指針別紙に基づき作成した品質保証・品質管理結果報告書も添付すること。
1-1-11 指針第1部第1章2の対処方法書 品質管理上問題があると認めた場合の対処方法書に

関する文書も添付すること。

1-1-12 対処方法書に基づき講じている措

置の概要を記述した資料

対処方法書に基づき講じている措置の概要を記述す

ること。

1-2-1 指針第2部第1章5に係る施設の整備状況及び作業環境に関する文書 各部屋(前処理室、測定室等)の用途や差圧を明示し、間取り図及び写真を添付するとともに、高分解能GC-MSの保有台数も記述すること。また、高濃度試料と低濃度試料の区分方法は詳細に記述し、汚染防止の観点から講じている対策についても記述すること。なお、処理装置等の設置位置も明記すること。
1-2-2 指針第2部第1章1及び2に係る使用する試薬、標準物質(溶液)の管理使用の概要を記述した資料 使用試薬類一覧表にメーカー名、製品名等指針に定められた必要な事項を記載するとともに管理簿及び使用簿の写し等記録類も添付し、作業の状況も明確になる資料とすること。
1-3-1 過去3年間の業務実績に関する資料 年度ごとに対象項目(審査対象外項目を含む。)ごとの検体数を、記載すること。なお、測定担当者一人あたりの測定検体数も記述すること。また外注分については、外注に出した作業の範囲を記載し、試料採取から定量結果の確定に至るまでの品質管理者の責任範囲も明示し、その根拠の資料も添付すること。業務実績が少ない場合には、その理由と実績を補うために講じている取組も記述すること。外注を行う場合は、外部精度管理指針(平成13年3月31日環境省策定「ダイオキシン類の環境測定を外部に委託する場合の信頼性の確保に関する指針」参照)に基づく査察資料も添付すること。
1-4-1 ダイオキシン類に関する試験所間比較試験への参加実績に関する資料 参加した試験所間比較試験で必ずしも良好な成績が得られていない場合には、その原因についての考察を記述するとともに、改善のために講じた取組があれば記述すること。
1-5-1 関連する国際規格の取得状況など精度管理に関する取組 国際規格の取得状況の有無及び取得の場合は取得日も記述すること。
 
 
別表2
技術的事項に係る資料作成の留意事項
 
資料番号 審査用資料 留意事項
2-1-1 指針第1部第2章1の標準作業手順書の目次、要旨及び分析フロー図 測定に関する事項が検証できる資料とすること。
2-2-1 想定される受注業務の試料採取計画の概要記述した資料及び試料採取の記録 計画において試料の輸送の方法についても記述し、指針第2部第1章3を参考に試料採取の記録に係る様式、その実例及び写真も添付すること。
2-2-2 指針第2部第1章3及び4に関し、試料採取に使用する器具・装置の整備状況及び管理状況の概要を記述した資料 対象項目ごとに整理した一覧表等も添付すること。
2-2-3 想定される受注業務の試料採取に際して精度管理の観点から特に配慮する事項の概要を記述した資料 試料採取に関する指針別紙3~8に照らして配慮する事項も記載すること。
2-3-1 想定される受注業務の試料の受入検査及び保存・管理の実施方法の概要を記述した資料 汚染防止の観点を盛り込んだ保存管理等の具体的内容も記載すること。試料採取専門機関においても本資料を提出すること。
2-3-2 想定される受注業務の試料前処理計画の概要を記述した資料 指針第2部第3章1及び2に基づき具体的に記述すること。
2-3-3 指針第2部第1章3及び4に関し、試料の前処理に使用する器具・装置の整備状況及び管理状況の概要を記述した資料 試料の前処理に使用する全ての器具・装置に関するメーカー名、製品名等を記載した一覧表及び洗浄等の処理の状況が解る資料も添付すること。なお、器具・装置の整備状況が確認できる写真も添付すること。
2-3-4 想定される受注業務の試料の前処理に際して精度管理の観点から特に配慮する事項 想定される受注業務の試料の前処理に際して精度管理の観点から特に配慮する事項について記述すること。
2-4-1 想定される受注業務のGC-MSによる試料の測定計画の概要を記述した資料 指針第2部第5章3~6の操作ブランク試験、測定計画の概要を記述するとともに、トラベルブランク試験、二重測定、濃度既知試料の測定の実施計画を含む資料も添付すること。
2-4-2 指針第2部第1章3及び4に関し、GC-MSによる測定に使用する器具・装置の整備状況及び管理状況の概要を記述した資料 日常の管理状況の記録及び修理等の状況を記録した資料も提出すること。
2-4-3 指針第2部第4章2及び3のGC-MSの点検に関する実施基準及び点検・調整の実施状況の概要を記述した資料 日常点検項目及び停電や故障時等への処置を記載した資料も提出すること。
2-4-4 指針第2部第5章1(1)の装置の検出下限・定量下限及びその算出過程を説明する資料 算出に使用したクロマトグラムから検出下限値・定量下限値に至る過程を示し、想定される受注業務の対象項目と同じ項目について過去に行った測定(可能な限り新しいもの)及び装置の検出下限・定量下限を算定するために過去に行った測定(可能な限り新しいもの)に基づき作成すること。なお、データ数値及びクロマトグラムを検証するために必要な測定条件も記載すること。
2-4-5 指針第2部第4章4の検量線及びそのクロマトグラム(内標準物質を含めた各ピークの同定とシグナル強度が確認できるもの) 想定される受注業務の対象項目と同じ項目について過去に行った測定(可能な限り新しいもの)に基づき作成すること。なお、データ数値及びクロマトグラムを検証するために必要な測定条件も記載すること。また、検量線の作成に関する資料は、内標準物質及び各異性体の分離に係るクロマトグラムで複数チャネルの平均結果ではなくモニターチャネルが確認でき、測定日時、試料内容、主要ピーク(TEFを持つもの)の高さ、面積が記載され、クロマトグラム中にピークアサイン及び標準物質の絶対注入量の記入があるものを提出すること。なお、コプラナーPCB分のクロマトグラムも添付すること。なお、ここでいう検量線は相対検量線である。
2-4-6 指針第2部第5章1(2)の測定方法の検出下限・定量下限及びその算出過程を説明する資料 算出に使用したクロマトグラムから測定方法の検出下限値・定量下限値に至る過程を示し、想定される受注業務の対象項目と同じ項目について過去に行った測定(可能な限り新しいもの)に基づき作成すること。なお、データ数値及びクロマトグラムを検証するために必要な測定条件も記載すること。
2-4-7 指針第2部第5章3~5の操作ブランク試験、トラベルブランク試験、二重測定の実施結果の概要を記述した資料 想定される受注業務の対象項目と同じ項目について過去に行った測定(可能な限り新しいもの)に基づき作成すること。なお、データ数値及びクロマトグラムを検証するために必要な測定条件も記載し、測定項目ごとに実施した操作ブランク試験、トラベルブランク試験、二重測定の結果を提出すること。
2-4-8 サンプリングスパイク内標準物質、クリーンアップスパイク内標準物質及びシリンジスパイク内標準物質のクロマトグラム(各ピークの強度が確認できるもの) 想定される受注業務の対象項目と同じ項目について過去に行った測定(可能な限り新しいもの)に基づき作成すること。なお、データ数値及びクロマトグラムを検証するために必要な測定条件も記載すること。
2-4-9 全異性体の同定が記入されたクロマトグラム及び各2,3,7,8-位塩素置換異性体の分離が確認できるクロマトグラム(必要に応じて部分拡大したもの) 想定される受注業務の対象項目と同じ項目について過去に行った測定(可能な限り新しいもの)に基づき作成すること。なお、データ数値及びクロマトグラムを検証するために必要な測定条件も記載すること。また、検量線の作成に関する資料は、内標準物質及び各異性体の分離に係るクロマトグラムで複数チャネルの平均結果ではなくモニターチャネルが確認でき、測定日時、試料内容、主要ピーク(TEFを持つもの)の高さ、面積が記載され、クロマトグラム中にピークアサイン及び標準物質の絶対注入量の記入があるものを提出すること。なお、コプラナーPCB分のクロマトグラムも添付すること。
 
 
別表3
審査用資料一覧表(例)
 
  申請機関名                    
    
審  査  項  目 資料番号 冊子番号
1.管理的事項    

 

 
 (1)品質管理システムに関する事項  
  [1] 組織の整備状況  1-1-1
 1-1-2
  [2] 教育、訓練  1-1-3
  [3] 文書の管理  1-1-4
 1-1-5
  [4] 安全管理  1-1-6
  [5] 環境汚染の防止  1-1-7
  [6] 内部監査  1-1-8
  [7] 業務の進行管理  1-1-9
  [8] 品質管理者による品質管理の実施方法  1-1-10
  [9] 不適切な操作が行われた場合の対処方法  1-1-11
 1-1-12
 (2)施設及び試薬に関する事項  
  [1] 施設の整備状況  1-2-1
  [2] 試薬、標準物質(溶液)の管理状況  1-2-2
 (3)業務実績  1-3-1
 (4)ダイオキシン類に係る試験所間比較試験への参加実績  1-4-1
 (5)精度管理に関するその他の取組  1-5-1
     
2.技術的事項    
 対象項目:例)一般環境大気  
 (1) 標準作業手順書 大気2-1-1
 (2)試料採取に関する事項  
  [1] 試料採取計画 大気2-2-1
  [2] 試料採取に係る装置・器具の整備状況 大気2-2-2
  [3] 試料採取における配慮事項 大気2-2-3
 (3)試料の前処理に関する事項  
  [1] 試料の受入検査及び保存・管理の実施状況 大気2-3-1
  [2] 試料前処理計画 大気2-3-2
  [3] 試料の前処理に係る装置・器具の整備状況 大気2-3-3
  [4] 試料の前処理に関する配慮事項 大気2-3-4
 (4)GC-MSによる測定に関する事項  
  [1] GC-MSによる試料の測定計画 大気2-4-1
  [2] GC-MSによる測定に係る装置・器具の整備状況 大気2-4-2
  [3] GC-MSの点検・調整の状況 大気2-4-3
  [4] 装置の検出下限・定量下限 大気2-4-4
  [5] 検量線 大気2-4-5
  [6] 測定方法の検出下限・定量下限 大気2-4-6
  [7] 操作ブランク試験、トラベルブランク試験、二重測定の測定 大気2-4-7
  [8] 内標準物質のクロマトグラム 大気2-4-8
  [9] 各異性体の分離 大気2-4-9
 
(注) 技術的事項の資料番号には、以下の対象項目別の略号を付すこと。
 一般環境大気:大気、降下ばいじん:降下、公共用水域水質:公共水、地下水質:地下水、底質:底質、野生生物:野生生物、水生生物:水生生物、排出ガス:排ガス、排出水:排水、ばいじん:ばいじん、焼却灰その他の燃え殻:燃え殻、血液:血液、食事試料:食事