COP4について平成10年10月15日 外務省 1.日程及び場所 日程:平成10年11月2日(月)~13日(金) ・2日会議冒頭、大木COP3議長からアルソガライ・アルゼンチン環境大 臣に議長職を引き継ぎ。 ・11日にアルゼンティン大統領の歓迎挨拶。12日及び13日に閣僚級の ハイレベルセグメント。 場所:アルゼンティン国ブエノスアイレス市博覧会センター 2.会議における主要論点 (1)京都議定書上の課題の検討 京都議定書を真に有効なものとするため、残された課題につき今後のCO P等で解決を図るべく、COP4で可能な限りの交渉の進展を図る必要あり。 主要な課題は以下の事項の原則、ルールの決定。 ●クリーン開発メカニズム(CDM)(対途上国) ●共同実施(JI) ●排出量取引 ●吸収源(森林の扱い等) (2)条約上の課題の検討 主要な課題は以下のとおり。 ●先進国から途上国の技術移転の具体的あり方 ●気候変動の悪影響又は対応措置の実施による影響を受ける途上国への考慮 (3)途上国の取組強化 COP3では、途上国の自主的参加について議論されたが、合意に到らず 、結論が見送られた。COP4では、途上国の自主的参加が再び議題として 取り上げられる見込み。 なお、米国では議会が途上国の意味ある参加が確保されるまで議定書を批 准しない旨明言しており、米国の参加を確保するためにも途上国の取組強化 は必要。 3.会議において期待される成果 ●COP4では、京都議定書採択のモメンタムを維持するべく、交渉の進展 を図ることが重要。我が国が9月に主催した非公式閣僚会議においては、 COP4の成功に向けて、COP4では建設的な交渉を行うとともに、交 渉上の論点について明確な期限を持つアクションプラン(作業スケジュー ル)が必要であるとの共通の理解を得ることができた。 ●COP4においては、主要論点についての合意を目指して努力するととも に、合意できない問題については、COP4以降の道筋を明らかにするた めの作業スケジュールにつき合意することが重要。 (了) (3)会議に向けた我が国の考え方 (イ)COP4の開始を持って、我が国の議長国としての役割は終了するのか どうか。本件問題の重要性に鑑み、引き続き積極的かつ建設的な態度で 交渉に臨む。なお、先般東京で非公式関係閣僚会合を実施した。 (ロ)COP4の結果次第では、今後の地球温暖化の取組の推進に大きく水を 差す可能性があるため、京都議定書採択のモメンタムを維持するべく、 交渉の進展を図ることが重要。 (ハ)COP4においては、主要論点についての合意を目指して努力し、合意 出来ない問題については、COP4以降の道筋を明らかにするための作 業スケジュールにつき合意することが重要。 |