別紙2

第2回環境家計簿運動推進全国大会・東京アピール(案)

 私たちは、全国各地で1年間にわたり、家庭から出される二酸化炭素排出量を当面10%減らすべく、環境家計簿運動に取り組んできた。
 この1年間の経験に基づき、私たちは、家庭から生じる二酸化炭素などの環境負荷を減らす上で、環境家計簿が大きな助けとなることを再確認した。また、環境保全型の商品も増えてきた。
 こうした手応えはあるものの、他方で、私たちの家庭を地球を守る対策の現場として見てみると、なすべきこと、なせることがまだまだ多いことを、私たちは痛感した。
 そこで、ここ東京の地において、私たちは次のことを決意した。
1. 消費生活を永続きする形のものに変えていくことを通じ、市民は、環境にやさしい経済づくりの主人公となることができる。他方、環境を無視した消費生活を漫然と続けることは、地球と相容れない経済に与することになる。日々の暮らしがこのような選択に他ならないことに気付くことは、地球温暖化を始めとした環境問題を解決する責任を市民が担っていく上での大前提となる。
このため、私たちは環境家計簿をさらに改善するとともに、実践の仲間をすべての町や村に、さらに広く世界に求めていく。

2. 本年末に京都で開かれる「気候変動枠組条約第3回締約国会議」(地球温暖化防止京都会議)は、地球や地域の環境に対する市民の責任を問う間近な機会である。この会議においては、二酸化炭素等の排出を確実に減らし得る目標などに先進各国政府が合意することが期待される。しかし、厳しい目標の達成は、市民による対策の実行があってはじめて成し遂げられる。市民の決断と実践が見込めるか否かが京都の合意の成否を分ける鍵となる。
このため、私たちは、京都会議までの90日間、あらゆる場面で、二酸化炭素を減らす暮らしの可能性、その実現のための創意工夫がもたらす楽しさ、そして地球と共に生きることの誇りや喜びを訴えていく。

平成9年9月3日 東京都港区abc会館ホールにて

環境家計簿運動推進全国大会参加者一同