国家戦略の実施体制と実施状況の点検・見直し
(1) 国家戦略の実施体制

 生物多様性国家戦略は、基本的には政府の施策の方向を示すものであり、その実施も政府が主体となって行うこととしている。具体的な取組は、生物多様性条約関係省庁連絡会議の構成省庁を中心として、各省庁が相互の連携を図りつつ、条約の実施及び国家戦略の展開に向け、各種施策を総合的かつ計画的に実施することとしている。
 また、生物多様性の保全とその構成要素の持続可能な利用は、国民の社会経済生活の全般にかかわるため、政府のみならず、地方公共団体、事業者、国民、民間団体がそれぞれの責務を踏まえ、国家戦略に示された方向に沿って、共通の認識の下に、互いに協力して行動することが大切である。
 このため、国の施策の実施に当たっては、これらの各主体との連携を図るとともに、各主体が行う活動への支援等により、国家戦略の長期的な目標の達成に向け努力することとしている。


(2) 国家戦略の実施状況の点検・見直し

 国家戦略に基づく施策の円滑な推進を図るため、生物多様性条約関係省庁連絡会議は、毎年、その実施状況を点検し、その結果を公表することとし、また、点検結果は、条約の規定に基づく締約国会議への報告にも反映することとしている。
 また、国家戦略そのものについては、5年後程度を目途とし、国民各界各層の意見を十分に聴取した上で、見直しを行うこととしている。