農業・農村と環境に関する学際シンポジウム
  主催:農林水産省、国土庁、環境庁、日本学術会議関係研究連絡委員会

 

 農業・農村と環境の係わりが内外ともに大きな関心を呼んでいます。農業は本来、環境と調和して営まれるものですが、化学資材の過大な投入などによる環境問題を引き起こす面もあり、欧米では既にその防止等のための様々な施策や研究が推進されています。
 しかし、我が国では、降水量が多いことや、農業が古くから環境保全的な水田生態系を中心として営まれ問題が顕在化し難かったこと等から、農業・農村の持つ国土・環境保全機能や環境負荷の実態についての研究の蓄積や、異分野間の交流が必ずしも十分ではありませんでした。
 そこで、異なる領域の関係者が一堂に会し、農業・農村と環境のかかわりやそれを踏まえた我が国の農業・農村の展開方向について、これまでの知見と今後の課題を検討するため、シンポジウムを開催することとなりました。
 21世紀を間近にひかえ、ますます重要なテーマになると考えられる農業・農村と環境のかかわりについて、幅広い観点から検討されるまたとない機会です。研究者、行政関係者はもとより市民の皆様も、ふるってご参加下さい。

 

期間: 11月5日(水)〜7日(金) 入場無料
場所: 日本学術会議講堂 
東京都港区六本木7−22−34

 

プログラム(詳細は後述)

開会セッション(基調報告):「農業と環境をめぐる動向」
第1部: 農業の環境負荷
第2部: 農山村の多面的機能
第3部: 我が国の今後の農業環境保全システムの可能性

パネルディスカッション及び緊急提言:「農業と環境のよりよい関係を求めて」

後援団体(予定): (財)地球人間環境フォーラム、(財)日本農業土木総合研究所(社)、農村環境整備センター、(社)日本植物防疫協会、(社)全国農業改良普及協会、(社)大日本農会、(財)農産業振興奨励会、(社)日本茶業中央会、(財)日本農業研究所、(財)農業技術協会、日本化成肥料協会、(社)日本施設園芸協会、(社)日本農業機械化協会、(財)肥料経済研究所、(社)農業改良普及協会、(社)日本農林水産技術情報協会、(社)農林水産先端技術産業振興センター、(財)畜産環境整備機構、(社)畜産技術協会、(社)中央畜産会、(社)全国肉用牛協会、(社)全国養豚協会、(社)日本養鶏協会、全国酪農業協同組合連合会、(社)全国林業改良普及協会、(社)日本林業技術協会、全国森林組合連合会

 

――――――――――――――――――きりとりせん―――――――――――――――――――

シンポジウム参加申込書 (無料、先着350名、10月20日締切)
氏 名

(年齢   )

参加希望日(○で囲む)5日,6日,7日

職 業

勤務先
住所

Tel.
Fax.

 

 お申込み:申し込み書に記入の上、下記あてファックス又は郵送して下さい。折り返し、入場整理券をお送りします。
農林水産省大臣官房企画室(技術調整室)
〒100 千代田区霞が関1−2−1、Tel. 03-3502-8111(内2041), Fax. 3502-8308

 


「農業・農村と環境に関する学際シンポジウム」プログラム

11月5日(水) 14:00〜17:30
開会セッション:農業と環境をめぐる動向

【基調報告】
「我が国における農業と環境をめぐる課題」 西尾 道徳(農業環境技術研究所)
「海外における農業と環境をめぐる課題」 嘉田 良平(京都大学教授)
「環境保全:農村計画学からのアプローチ」 冨田 正彦(宇都宮大学教授)


11月6日(木)  9:00〜17:30
第1部:農業の環境負荷
1. 水質をめぐる環境負荷の現状  井上 隆信(国立環境研究所)
2. 硝酸性窒素による地下水汚染  鶴巻 道二((財)日本地下水理化学研究所)
3. 農薬による環境負荷 石井 康雄(農業環境技術研究所)
4. 畜産廃棄物による環境負荷 原田 靖生(農業研究センター)
5. 農業生態系から発生する環境負荷ガス 陽  捷行(国際農林水産業研究センター)
第2部:農山村の多面的機能
1. 農山村の国土・環境保全機能と我々の生活 清野 豁(農業環境技術研究所)
2. 森林の多面的機能とこれからの森林管理 河原 輝彦(森林総合研究所)
3. 農地の水保全機能とこれからの農地管理 大西 亮一(農業工学研究所)
4. 農山村と生物多様性 守山 弘(農業環境技術研究所)
5. 国土・環境保全機能の定量的評価と地域管理 加藤 好武(農業環境技術研究所)
6. 農山村の保健休養機能の経済的評価 吉田 謙太郎(農業総合研究所)


11月7日(金)  9:00〜16:00
第3部:我が国の今後の農業環境保全システムの可能性
−アジア・モンスーン地域の特性を生かして−

1. 農業の物質循環システムの再構築 袴田 共之(農業環境技術研究所)
2. 水田の浄化機能を中心とした地形連鎖システム 田渕 俊雄(元東京大学教授)
3. 総合的病害虫管理システム 小川 奎(農業研究センター)
4. 経済社会の持続的発展と環境の係わり方 森田 恒幸(国立環境研究所)
5. 環境に配慮した農村計画 佐藤 洋平(東京大学教授)
閉会セッション:農業と環境のよりよい関係を求めて
【パネルディスカッション及び緊急提言】
パネリスト 全国環境保全型農業推進会議会長 熊澤 喜久雄
東京農業大学教授 中川 昭一郎
東京農業大学教授(国土庁農村整備懇談会委員) 北村 貞太郎
国立環境研究所総合研究官 森田 恒幸
司   会 農業環境技術研究所環境研究官 西尾 道徳

 

「農業・農村と環境に関する学際シンポジウム」プログラム

  11月5日(水)
午  前


午  後
開会あいさつ
シンポジウム企画運営委員長 熊澤 喜久雄 14:00-14:10
農林水産大臣官房技術総括審議官 鈴木 信毅 14:10-14:20
開会セッション:農業と環境をめぐる動向  司会:久馬 一剛
【基調報告】
我が国における農業と環境をめぐる課題 (農環研 西尾 道徳) 14:20-15:20
(休10)
海外における農業と環境をめぐる課題 (京大 嘉田 良平) 15:30-16:30
環境保全:農村計画学からのアプローチ (宇都宮大 冨田 正彦) 16:30-17:30
  11月6日(木)
午  前
第1部 農業の環境負荷  司会:田渕 俊雄
水質をめぐる環境負荷の現状 (国環研 井上 隆信) 9:00-9:35
硝酸性窒素による地下水汚染 ((財)日本地下水理化学研 鶴巻 道二) 9:35-10:10
農薬による環境負荷 (農環研 石井 康雄) 10:10-10:45
(休15)
畜産廃棄物による環境負荷 (農研センター 原田 靖生) 11:00-11:35
農業生態系から発生する環境負荷ガス (国際農研 陽 捷行) 11:35-12:10
[第1部のまとめ] 12:10-12:30
午  後
第2部 農山村の多面的機能  司会:西尾 道徳
農山村の国土・環境保全機能と我々の生活 (農環研 清野 豁) 13:30-14:05
森林の多面的機能とこれからの森林管理 (森林総研 河原 輝彦) 14:05-14:40
農地の水保全機能とこれからの農地管理 (農工研 大西 亮一) 14:40-15:15
(休10)
農山村と生物多様性 (農環研 守山 弘) 15:25−16:00
国土・環境保全機能の定量的評価と地域管理 (農環研 加藤 好武) 16:00-16:35
農山村の保健休養機能の経済的評価 (農総研 吉田 謙太郎) 16:35-17:10
[第2部のまとめ] 17:10-17:30
  11月7日(金)
午  前
第3部 我が国の今後の農業環境保全システムの可能性 
  −アジア・モンスーン地域の特性を生かして−  司会:北村貞太郎
農業の物質循環システムの再構築 (農環研 袴田 共之) 9:00-9:35
水田の浄化機能を中心とした地形連鎖システム (元東京大 田淵 俊雄) 9:35-10:10
総合的病害虫管理システム (農研センター 小川 奎) 10:10-10:45
(休15)
経済社会の持続的発展と環境の係わり方 (国環研 森田 恒幸) 11:00-11:35
環境に配慮した農村計画 (東京大 佐藤 洋平) 11:35-12:10
[第3部のまとめ] 12:10-12:30
午  後
閉会セッション:農業と環境のよりよい関係を求めて
【パネルディスカッション及び緊急提言】