希少野生動植物種の改正概要

国内希少野生動植物種関係
今回指定する国内希少野生動植物種及び特定国内希少野生動植物種(2種)

〈植物界〉
学 名 和 名
らん科 キュプリペディウム・マクラントゥム変種
ホテイアツモリアヌム
Cypripedium macranthum var.hotei-atsumorianum
ホテイアツモリ
キュプリペディウム・マクラントゥム変種
スペキオスム
Cypripedium macranthum var.speciosum
アツモリソウ



国際希少野生動植物種関係
(1) 今回追加する国際希少野生動植物種(3種)

〈動物界〉
学 名 和 名
哺乳綱 偶蹄目 うし科 オヴィス・アンモン・ニグリモンタナ
Ovis ammon nigrimontana
カラタウアルガリ
鳥綱 おうむ目 おうむ科 アマゾナ・ヴィリディゲナリス
Amazona viridigenalis
メキシコアカボウシインコ 
  ヴィニ・ウルトラマリナ
Vini ultramarina
コンセイインコ

(2) 今回削除する国際希少野生動植物種(3種)

〈動物界〉
学 名 和 名
哺乳綱 偶蹄目 うし科 ビソン・ビソン・アタバスカエ マッケンジーアメリカバイソン

〈植物界〉
学 名 和 名
やまもがし科 オロタンヌス・ゼイヘリ
Orothamnus zeyheri
ナンアヤマモガシ
プロテア・オドラタ
Protea odorata
アフリカヤマモガシ

(3) 今回追加する登録対象個体群(3種)
表記の個体群に属する種は、養殖したもの等以外でも登録することにより譲渡し等が可能となる。
学   名 個 体 群
ロクソドンタ・アフリカナ(アフリカゾウ)
Loxodonta africana
ボツワナ及びジンバブエの個体群
ヴィクグナ・ヴィクグナ(ビクーナ)
Vicugna vicugna
アルゼンティンのカタマルカ県、フフイ県、
ラ・リオハ県、サルタ県及びサン・ホアン県、
チリのパリナコタ県及びタラパカ地方第一区
並びにペルーの個体群
カイマン・ラティロストリス
(クチビロカイマン)
Caiman latirostris
アルゼンティンの個体群
ただし、アフリカゾウ及びビクーナについては、商業目的での国際取引が認められているもののみを登録対象とする。したがって、アフリカゾウの牙については登録対象としない。

(4) これらのほかに、附属書の学名の変更等に伴い、所要の種名の変更等を行う。
例: アロウアタ・コイベンスィス(コイバホエザル)→アロウアタ・パルリアタ(マントホエザル)から分離独立
エキノケレウス・スクモルリイ(異名ウィルコクスィア・スクモルリイ)→エキノケレウス・スクモルリイ(異名ケレウス・スクモルリイ又はウィルコクスィア・スクモルリイ)に変更




国内希少野生動植物種に指定する種の概要

種 名
(学 名)
選定要件 指定理由
(生育状況等)
特定種
アツモリソウ
(キュプリペディウム
・マクラントゥム変種
スペキオスム)

山中の草原に生える
多年草。

平敦盛の母衣に因
んで名付けられた。
ア、イ、エ
冷温帯(山地帯)から亜高山帯の草原に生育する。
 
本州中部では、標高1,500〜2,000mの草原で確認されている。
本州中部から北海道に分布するが、生育地点は限られており、各生育地における株数も多くの地点で10個体以下と非常に減少している。
 
ラン科植物の中でも花が大きく園芸的価値が高い。
 
生育地では、現在でも採取の跡が確認され、マニア等による採取が本種の存続に支障を来すおそれがある。
 
ホテイアツモリ
(キュプリペディウム
・マクラントゥム変種
ホテイアツモリアヌム)

亜高山帯の草原に生
える多年草で、濃紅紫
色の大型の花をつける。
ア、イ、エ
アツモリソウよりやや標高の高い地域にみられ、本州中部の亜高山帯に分布北海道にも分布するとの報告もある。
本州での生育地点は数地点しか確認されておらず、分布域生育株数ともに極端に限られている。
 
ラン科植物の中でも花が大きく園芸的価値が高い。
 
生育地では、現在でも採取の跡が確認され、マニア等による採取が本種の存続に支障を来すおそれがある。
 

 

希少野生動植物種保存基本方針
第二 希少野生動植物種の選定に関する基本的な事項
国内希少野生動植物種
(1) 国内希少野生動植物種については、その本邦における生息・生育状況が、人為の影響により存続に支障を来す事情が生じていると判断される種(亜種又は変種がある種にあっては、その亜種又は変種とする。以下同じ。)で、以下のいずれかに該当するものを選定する。
その存続に支障を来す程度に個体数が著しく少ないか、又は著しく減少しつつあり、その存続に支障を来す事情がある種
全国の分布域の相当部分で生息地又は生育地が消滅しつつあることにより、その存続に支障を来す事情がある種
分布域が限定されており、かつ、生息地等の生息・生育環境の悪化により、その存続に支障を来す事情がある種
分布域が限定されており、かつ、生息地等における過度の捕獲又は採取により、その存続に支障を来す事情がある種
特定国内希少野生動植物種
特定国内希少野生動植物種については、国内希少野生動植物種のうち、商業的に個体の繁殖をさせることが可能な種を選定する。