1 | ふれあい自然塾の目的
すぐれた自然を有する国立公園及び国定公園内において、滞在しながら自然体験・学習を行うための施設の整備及び質の高い自然とのふれあい体験活動プログラムの提供を行い、自主的・積極的な自然との共生の体験及び地域との交流を推進することを目的とする。
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2 | 整備内容
ア. | 整備内容 自然体験ハウス(展示施設、レクチャールーム、工作室、セミナー室 等) キャンプ場(テントサイト、オートキャンプエリア、コテージ、サニタリー施設、駐車場 等) 自然体験・学習フィールド(自然観察・自然探勝・冒険体験のための各種施設)等 |
イ. | 事業規模 1地区あたり20億円程度 |
ウ. | 事業主体 環境庁(直轄事業) 都道府県(補助事業)補助率1/2 |
エ. | 整備期間 1地区あたり 3ヶ年程度
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3 | 自然塾クラブについて
(1) | 自然塾クラブの目的 自然塾クラブは、クラブ員に対して情報や活動の機会の提供等を行うことにより、反復利用を促進して自然塾に対する愛着を醸成しようとするものであり、地域との交流を通じて自然との共生方法を体験し、もって自然に対する理解や関心を深め、参加・協力型の自然環境保全活動を促進することを目的とする。 |
(2) | 自然塾クラブの活動内容
・ | 自然塾主催行事への参加 |
・ | 地域住民との交流活動 |
・ | その他自然塾クラブの目的を達成するために必要な事項
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| これまでの自然公園施設とは異なる自然とのふれあい活動の拠点として整備するため、活動プログラム等のソフトの提供を最終目標とし、田貫湖の自然環境特性等を踏まえた活動プログラムを策定する。次いで、活動プログラムを効果的に実施するために必要な施設に関して整備計画を策定することとする。
[1] | 施設整備に関する基本方針
(ア) | ソフト先行による施設整備 田貫湖の自然的、社会的特性を踏まえて作成した活動プログラムを効率的に実施するための基盤として必要な施設を整備する。 このため、新規の施設整備により、充実した案内機能、解説機能、休憩機能、宿泊機能、フィールド内での体験機能、並びにフィールド及び利用者の管理・運営機能の確保を図る。 また、施設の形態、構造、デザイン等の検討にあたっては、地域文化の積極的活用を図るとともに、高齢者や身障者等を含む多様な利用者層への配慮を充実させる。 |
(イ) | 周辺自然環境への配慮 施設の整備に当たっては、周辺自然環境に十分配慮して行うものとする。施設の形態等の具体的な検討にあたっては、周辺の自然景観との調和を図る。 特に、富士山への眺望を阻害することのないよう十分配慮するとともに、眺望地点については、視点場としての快適性の向上に努める。 |
(ウ) | 既存施設の活用 既存施設については、できる限り継続的に活用することとし、自然とのふれあいという観点から、個々の施設がより有効に機能するよう、新規施設との連携強化及び快適性の向上を図る。 |
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[2] | 利用活動プログラムの実施に関する基本方針
(ア) | 田貫湖の地域特性を活かした活動プログラムの展開 田貫湖の有する湖水、湿原、河川、針葉樹林、広葉樹林等の多様な自然環境を活かして、質の高いな自然ふれあい活動の提供を行う。 |
(イ) | 地域の自然と共生する伝統的文化の発掘と普及啓発 地域の農林業家の協力による林業体験、稲作り体験や、地域特産のニジマス、ワサビ、水菜の収穫体験等を通じた地域交流や地元の古老等を活用した伝承文化の体験プログラム等を通じて、地域固有の文化・風土に触れる場を提供する。 |
(ウ) | 自然環境の積極的な保全・管理・創出 田貫湖周辺に見られる動植物相の良好な生息・生育環境を目標として、樹林、草地、湿原等における動植物相の生息・生育環境の積極的な保全・管理及び創出を図ることとし、そのための活動の場を提供する。 |
(エ) | 自然教育の中核的拠点施設としての機能の発揮 複数の専任職員を配置し、幅広い利用者層を対象とした活動プログラムを常時提供する。また、宿泊施設の整備により、長期間滞在しながらゆとりを持って、良質な自然ふれあい活動を体験できる機会を提供する。 さらに、自然体験指導者の養成研修の実施、各種自然教育関係の資料や情報の蓄積と公開を行う。 |
(オ) | 田貫湖自然塾クラブ(友の会)の設置 自然情報や活動の機会の提供を行い、自然に対する関心や理解を深めるとともに、田貫湖ふれあい自然塾の運営等に関わる市民参加の場として自然塾クラブを設置する。 |
(カ) | イベント型の自然塾の開村 施設整備の完了に先駆けて、イベント型の自然塾を開村する。
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地域の概要 |
| 計画対象地は富士箱根伊豆国立公園の南西側の玄関口に位置し、富士宮市街地から車で約30分の距離、また、東名高速道路、中央自動車道、東海道新幹線等により、東京から約2時間のアクセス圏内にあり、相当の利用が見込まれる。 田貫湖は、富士山西麓の唯一の湖であり、富士山を眺望する絶好の地点であるため、富士宮市民を始め、近郊の住民によって身近な野外レクリエーションの場として親しまれている。4月と8月の20~26日頃で、波の穏やかな日の出時に「ダイヤモンド富士」を見ることができる。
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2 | 整備計画の概要
○ | 自然体験の要となる「自然体験ハウス」
・ | 展示施設、レクチャールーム、工作室、セミナー室 等 |
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○ | 家族連れの長期滞在を可能にする「オートキャンプコテージ」
・ | コテージ(20棟)、フリーテントサイト サニタリー棟 等 |
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○ | 自然ふれあい体験を創出する「たぬきの里」
・ | 庄屋屋敷、水車小屋、炭焼小屋、舟小屋、カヌー桟橋 等 |
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○ | 自然観察・自然探勝・冒険体験のための「冒険の森」、「ふれあいの水辺」、「湿性生態園」
・ | 遊歩道、ツリーハウス、クライミングウォール、野鳥観察壁、ミニビジター、湿地再生ゾーン 等 |
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