(別紙2)

「西シベリアにおける温室効果気体の収支推定と将来予測に関する研究」

「地球の温暖化(現象解明)」分野、重点研究

<研究代表者> 井上 元(環境庁国立環境研究所)
<研究期間>平成9年度から3年間
<平成9年度予算額>9,236万円
<研究概要>
 温暖化により植物等の代謝が活発化しシベリアの森林や湿地から大量の温室効果ガスが放出されることにより、加速度的に温暖化が進行する可能性がある。
 本研究では、西シベリアの異なった緯度でメタンの発生量の通年測定を行い、メタンの発生を決める環境要因を明らかにし、将来予測など総合的な情報の作成までを行うとともに、衛星データによる環境要因の面的な把握と組み合わせることにより、シベリア全域でのメタンの発生量を推定し、同時に航空機観測と発生・輸送モデルの開発によりその結果を検証する。また、森林の二酸化炭素の固定・蓄積を評価を併せて行い、これらを統合することにより、シベリアにおける環境変動が炭素収支に与える影響を推定する。
 本研究は、壊れやすい自然を有し、まだ調査研究が進んでいない一方で、地球環境に与える影響が大きいシベリア地域を対象とした研究であり、IGBP(地球圏-生物圏国際協同計画)の研究計画の一環としても実施するものである。