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ジェノヴァ・サミット・G8コミュニケの概要
 
平成13年7月22日
 
1.前文
 市民社会、民間セクターとの広範なパートナーシップに根ざした解決を促進。また、途上国との協力と連帯を模索。
 グローバリゼーションが貧困層にも裨益するのを手助けすることを決意。
 
2.貧困削減のための戦略的アプローチ
(1)  途上国、特にアフリカの状況断固たる行動を必要としている。貧困削減のための最も効果的な戦略は、強力でダイナミックで開かれ、成長する世界経済の維持オーナーシップとパートナーシップを中心とする戦略を支持し、効率的な開発援助を継続。
(2)  人権尊重と法の支配に根ざした、開かれた民主的で責任ある統治制度(ガヴァナンス)は持続的開発と成長のための必要条件。
(3)  債務救済は、貧困削減の有力な手段であるが、当該国の成長を助ける一歩にすぎない。紛争下の貧困国に対し、紛争をやめるよう呼びかける。
(4)  債務救済のほかに、次の3点を強調すべし。
(イ) 途上国の世界貿易体制への更なる参加
 途上国のための市場アクセスの改善や途上国に対する貿易分野での技術支援が重要。
(ロ) 民間投資の増大
(ハ) 保健、教育、食糧安全保障の促進へのイニシアティブ
 ODAの役割は依然として重要。
(保健及び世界基金)
 国連事務総長とともに、エイズ、マラリア、結核対策の世界基金を設立。基金を年内に活動させることを決意し、我々は13億ドルを約束。そのほかの国・団体による約束額は目下約5億ドル。
(教育)
 教育は成長と雇用の中心基盤普遍的初等教育と女子教育、教員訓練、情報通信技術の利用拡大が重要。
 途上国の教育に関するG8作業部会を設置し、次回サミットまでに提言を提出する。
(食糧)
 十分な食糧供給と農村地域開発は貧困削減の中心課題の一つ。農業の生産性を向上させるために努力すべし。
(5)  情報通信技術は、途上国の成長に重要。ドット・フォースのジェノヴァ行動計画を承認。
 
3.将来への遺産
(1)  気候変動はグローバルな解決策を必要とする喫緊の課題。温室効果ガス削減の必要性には合意。京都議定書及びその批准に関しては現時点では意見の不一致があるが、共通の目標達成のために協力することにコミットボンのCOP6再開会合及び全ての関連するフォーラムに建設的に参加。我々の努力は、持続可能な開発と両立する経済成長の確保に帰結すべし。
(2)  再生可能エネルギーは持続可能な開発、エネルギー供給の多様化、環境保全のために重要。
(3)  食品の安全性が国民に与える重要性を認識。透明かつ科学及びルールに基づいたアプローチを支持。科学的情報が不完全な場合予防措置の適用につき、幅広い世界的な合意を得るために努力を強化
 
4.すべての人が参加する社会における一層の繁栄
 雇用、国際組織犯罪、薬物
 
5.次回サミット
 次回のサミットは明年6月26-28日カナダにおいて行われる。