平成13年度 温暖化対策クリーン開発メカニズム事業調査採択案件の概要
 

対象
分野
団体名 調査名 調査対象国・地域 対象ガス 調査概要







(株)エックス都市研究所 マレーシア国パームオイル廃液嫌気処理池より放出されるメタン排出削減対策事業化調査 マレーシア国 ・メタン
・亜酸化窒素
 マレーシアでは、特産であるパームオイルの生産に伴うCODの高い廃液をラグーン(長大な嫌気性処理池)で処理しているが、その有機分の多くはメタンの形で大気中に放出されている。このメタンを回収し、外部への排出を削減する一方で、未利用エネルギーとして利用し、かつ排水負荷を削減する。
特定非営利法人日本ピーエフアイ協会 ウクライナにおける家畜排泄物を主な原料とする有機性廃棄物(バイオマス)のリサイクル事業の可能性調査 ウクライナ ・メタン
・亜酸化窒素
 ウクライナでは家畜の排泄物をはじめとする有機性廃棄物のほとんどが野積みや素掘りなどの不適切な処理のまま放置されている。バイオマス系廃棄物を日本で実用化されているグリーンマイティシステム(GMシステム)の導入により、土壌改良材を製造し、長年の単一作物粗放農業によって痛んだ耕地の再生に役立てるとともに温室効果ガスの排出抑制を図る。同時に嫌気性発酵処理についても検討する。
東京三菱証券(株) タイのバイオマス発電プロジェクトにおける炭素クレジット獲得プロセスの実際 タイ(中央部 4市) 二酸化炭素  タイのもみがら発電プラント建設事業において、炭素クレジット製品のフィジビリティースタディを行う。更に炭素クレジットを獲得し、販売するための実際のプロセスを経験することにより、CDMとしての適格性、国際的に通用する炭素クレジット獲得のためのフィジビリティースタディを行う。
(株)関西総合環境センター 南スマトラ州の産業植林木等バイオマスを利用した炭化・発電事業の可能性調査 インドネシア共和国 
(南スマトラ州)
二酸化炭素  インドネシアで大規模に実施されている産業植林事業において、排出される大量の残廃材を炭化や発電に有効利用するとともに、在来種フタバガキ樹種による長伐期型の植林を組み入れることで、CO2の長期固定化や代替エネルギーへの転換を図るバイオマス利用事業の発展の可能性を調査する。

住友林業(株) インドネシアの植林の評価方法に関する調査 インドネシア共和国
(東カリマンタン州)
二酸化炭素  これまでの調査により、植林事業による炭素クレジットに関する知見をかなり得ることが出来たが、事業成立のために、ベースライン策定に関する精度、プロジェクトの間接的影響の分析手法、リスクの解析、アカウンティング手法についての検討が必要であり、これらの課題を調査し、実用性を高める。


(社)海外環境協力センター エストニアにおける風力発電利用によるエネルギー転換パイロット事業 エストニア 二酸化炭素  エストニアは、発電エネルギー資源の過半をオイルシェルに頼っているため、単位エネルギー当たりのCO2の発生が多いが、バルト海沿岸では風力発電の条件としては良好であることから、大型の風力発電施設群(60MW)の建設を建設することにより、その削減を図る。
パシフィックコンサルタンツ(株) 南太平洋島嶼国におけるCDMプロジェクト検討調査 南太平洋地域環境計画(SPREP)加盟22ヶ国中、UNFCCCの締約国14ヶ国(クック諸島、ミクロネシア、フィジー、キリバツ、マーシャル諸島、ナウル、ニウエ、パラオ、パプア・ニューギニア、サモア、ソロモン諸島、トンガ、ツバル、バヌアツ)から選択 ・二酸化炭素
・メタン 
 温暖化が進行した場合の脆弱性が最も高い南太平洋島嶼国は適切な対応策を実施するための国際的な支援が必要とされる。そのため、これらの国々において、実施すべき、優先性及び実現可能性の高いCDMプロジェクトを選定し、具体的なプロジェクトを提案する。