「環境会計ガイドブックII~経営管理への更なる
活用に向けた内部機能の検討~」の概要


第1章 「環境会計を巡る国内外の動向」
 環境会計について、取り組む企業等の数が増加している状況、環境会計ガイドラインの策定等の環境省の取組、民間研究機関の活動や業界団体、地方公共団体における取組、世界の環境会計の状況等について概説している。
 
第2章 「国連持続可能開発部における環境会計プロジェクト」
 国連持続可能開発部において、1999年から、環境会計を促進するための政府の役割について調査研究が進められている。過去3回にわたって会合が開催されてきたが、何れの会合についても環境省が出席し、議論を行ってきているところである。本章では、国連持続可能開発部の会合の内容を紹介している。
 
第3章 「電機・電子ワーキンググループ報告~環境会計における効果面に関する体系の整理~」
 「環境会計に関する企業実務研究会」の下に設置した電機・電子ワーキンググループでの議論を取りまとめた。環境会計における効果面に関する体系の整理を行ったもので、特に貨幣単位で把握される効果について検討を行ったものである。今回の整理は、環境会計ガイドラインの改訂作業の材料となるものである。
 
第4章 「流通ワーキンググループ報告~環境保全活動に着目した環境会計へのアプローチ~」
 「環境会計に関する企業実務研究会」の下に設置した流通ワーキンググループでの議論を取りまとめた。企業等が、自らの業務フローとそれに対応する環境保全活動を概括し、その中から環境会計情報を収集し、整理していくという一連の作業手順を手引きの形で示している。この手引きは流通業以外においても環境会計導入の参考となるものである。
 
第5章 「食品ワーキンググループ報告~マテリアルフローに着目したセグメント環境会計の試み~」
 「環境会計に関する企業実務研究会」の下に設置した食品ワーキンググループでの議論を取りまとめた。環境会計ガイドライン(2000年版)で、環境会計の部分的な導入という手法を示唆しているが、ここでは具体的に「セグメント環境会計」という形で議論を深めている。ドイツ語圏において開発されているマテリアルフローコスト会計という手法と我が国の取組との接点にもなり得るものである。
 
第6章 「環境会計事例編」
 「環境会計に関する企業実務研究会」において事例研究の題材とした環境会計の取組事例を掲載している。業界団体における環境会計ガイドライン策定の事例(ガス業界、建設業界、ゴム業界、石油業界)、民間企業21社の事例、地方公共団体3団体の事例、中国の関係会社に我が国の環境会計手法を導入している事例を紹介している。
 
第7章 「環境会計の外部機能に関する論点整理」
 環境会計の外部機能に焦点を当てて論点整理を行ったものである。企業に対して実施したアンケートの結果、環境会計情報の利用者を集めて開催した座談会の議論、有識者へのヒアリング結果をまとめたものである。
 
参考資料 国内外の環境会計に関する文献を紹介している。