兵庫県大阪湾臨海地域整備計画の概要
  1. 名称及び区域
     
     1 名  称 兵庫県大阪湾臨海地域
     2 区  域 10市6町(総面積946.5km2
     
  2. 整備等の目標
     水と緑あふれる環境の下に、人と自然、人と人、人と社会が豊かに共生し、時代を先導する新たな産業、新たな芸術・文化、新たなライフスタイルを常に生み出すとともに、世界に発信する“交流と共生の世界都市圏”の形成をめざす。
     このため、「産業と生活文化が融合する交流と創造の世界都市圏」の形成に向けた整備を図り、5つの整備目標を設定するとともに、必要な機能の整備・導入を図る。
     
    {1} 多様な価値が融合し、新たな文化を創造する国際交流文化都市圏の形成
    {2} 産業技術と文化が融合し、時代をリードする産業創造拠点の形成
    {3} 自然と共生した豊かな生活空間の形成
    {4} 循環型の環境保全・創造社会の形成
    {5} 災害に強い多核交流ネットワーク都市圏の形成
     
  3. 開発地区及び中核的施設
     開発地区については、国際的な機能を備えた世界都市にふさわしい先導的な機能を整備すること、相当な熟度を有していること、土地の一団性を有するとともに遊休地の活用等土地の有効活用を図るものであること、ベイエリア開発への戦略的な拠点性を有していること等を考慮して、次の8地区を「開発地区」として設定する。
     
    開発地区名 位    置 面   積 開発地区の整備方針及び中核的施設
    尼崎臨海西部地区 尼崎市大浜町
    約383ha  「共生のまちづくり」を基本理念として、職・住・遊・学の複合的な機能を導入し、「高次複合機能都市」「国際交流都市」「人にやさしい生活都市」「快適環境都市」「成長持続都市」の形成をめざす。
    <中核的施設>
    ○尼崎リサーチコア・リサーチ・インキュベーションセンター
     (研究施設、業務施設、高次産業施設)
    ○尼崎リサーチコア・近畿高エネルギー加工技術研究所
     (研究施設)
    ○尼崎リサーチコア・R&D棟(仮称)
     (研究施設)
    ○あまがさきチルドレンズワールド(仮称)
     (交流施設)
    西宮北口駅周辺地区 西宮市高松町
    約 68ha  周辺の既存の高次都市機能の集積を生かし21世紀に向けて国際化、高度情報化、価値観の多様化等の課題に対応し得る新たな生活文化の拠点都市づくりをめざす。
    <中核的施設>
    ○芸術文化センター(仮称)
     (教養文化施設)
    西宮浜・南芦屋浜地区 西宮市西宮浜
    4丁目
    芦屋市潮見町
    地先
    約164ha  21世紀のライフスタイルを先導する海洋性スポーツ・レクリエーション機能、都市型リゾート機能を備えた魅力ある海上都市として整備し、自然と調和した複合機能都市づくりを進める。
    <中核的施設>
    ○新西宮ヨットハーバー
     (スポーツ又はレクリエーション施設)
    ○民間マリーナ(仮称)
     (スポーツ又はレクリエーション施設)
    宝塚新都市地区 宝塚市大原野
    約716ha  研究開発・新産業創造型の都市機能や良好な自然環境を生かした居住空間、芸術・文化・レクリエーション空間等の整備により、阪神地域の自立的都市圏形成に寄与する住・職・遊が融合する複合機能都市づくりを進める。
    <中核的施設>
    ○花と緑の生活遊園(仮称)
     (スポーツ又はレクリエーション施設)
    ○自然環境情報センター(仮称)
     (研究施設)
     
     
     
    開発地区名 位    置 面   積 開発地区の整備方針及び中核的施設
    明石大久保地区 明石市大久保町
    ゆりの木通
    1丁目
    約 34ha  土地区画整理事業により基盤整備を行うとともに土地利用転換を図り、周辺を含め地域の活性化を促進していくための戦略的拠点として、住・遊・業の機能を併せ持つ、複合都市機能型生活文化核を中心に、新都市拠点地区の形成を図る。
    <中核的施設>
    ○明石市産業交流センター(仮称)
     (展示施設)
    東播磨情報公園都市・新都市地区 三木市志染町
    戸田
    約612ha  マルチメディアを中心とする情報産業や研究開発機能等の集積と先進的情報通信基盤を整備、導入し、「人、物、情報が交流する魅力ある情報公園都市」を構築するとともに、広域的な防災拠点機能とスポーツ・レクリエーション活動拠点機能を一体的に整備する。
    <中核的施設>
    ○国際情報通信関連技術者養成センター(仮称)
    (研究施設)
    ○県立防災センター(仮称)
    (情報・通信施設)
    ○三木総合防災公園
     
    三木山森林馬事公園地区 三木市別所町
    高木
    約165ha  森林が持つ公益的機能を高度に発揮させるとともに、自然とのふれあいや青少年の野外教育、野外スポーツや保養の場、都市と農村の交流を促進する総合的な余暇活動基地として整備し、大阪湾臨海地における広域的な交流拠点の形成を図る。
    <中核的施設>
    ○三木山人と馬とのふれあいの森公園
     (スポーツ又はレクリエーション施設
    淡路島国際公園都市地区 津名郡淡路町
    楠本
    東浦町
    楠本
    約302ha  内外に広がる人・物・情報の多様なネットワークを形成し、人間主体の多彩な交流機能の集積を図り「世界に開かれた公園島」の先導拠点として国内外の人々が交流する「コミュニケーション都市」 の形成を図るとともに防災機能を備えた安全なまちづくりをめざす。
    <中核的施設>
     ○国営明石海峡公園(淡路地区)
    (スポーツ又はレクリエーション施設
     ○淡路夢舞台・国際会議場、温室、野外劇場及び展望テラス
      (会議場施設、教養文化施設)
     ○淡路夢舞台・交流施設(交流施設)
     ○日仏友好のモニュメント
     (交流施設)
     
  4. 環境の保全に関する事項
     循環・蓄積型の経済・社会の構築や新しいライフスタイルの創造を視点に、リサイクルの推進や未利用エネルギーの活用等、環境への負荷の少ないエコロジカルな循環型都市構造を構築するとともに、「環境の保全と創造に関する条例」に基づき社会の構成員すべての参加と協働による環境適合型社会の形成を図る。

  5. 配慮事項等
     災害の防止等:阪神・淡路大震災の経験と教訓を活かし、災害時における被害を最小限に抑え、迅速、的確な復旧が可能な防災都市構造の構築を図るとともに、大規模災害等の緊急事態にも即応しうる防災・危機管理システムを整備し、災害に強い安全、安心なまちづくりをめざす。