参考1 G8ケルンサミットコミュニケ<環境分野>(環境庁仮訳)


 
VIII. 環境保護努力の更なる強化
 
31.持続可能な開発に向けた取組を強めるため、我々は、首尾一貫しグローバルかつ環境上責任ある多国間協定及び制度の枠組を、構築するための努力を強化する。我々は、シュヴェリーンにおけるG8環境大臣会合の結果を支持し、環境上の基準や規範(ノルム)の設定、一般的承認及び継続的改善に関する国際協力を促進する。我々は、環境に関する検討が、WTO次期ラウンド交渉において十分考慮されるべきことに合意する。このことには、多国間環境協定及び主要な環境に関する原則とWTOのルールとの間の関係の明確化が含まれるべきである。
 
32.我々は、国際開発金融機関が、その活動の不可分な要素として環境配慮を行うことを引き続き支持し、我々自身が援助を行う際に同様のことを行うことに同意する。我々は、輸出金融機関のための共通環境ガイドラインを目指し、OECDにおいて作業を行う。我々は、この作業を2001年のG8サミットまでに終えることを目指す。
 
33.我々は、気候変動が持続可能な開発にとって極めて重大な脅威と捉えることを再確認する。このため我々は、京都議定書の早期発効を目的とし、ブエノス・アイレス行動計画の時宜を得た進展を図るべく作業を行う。我々は、特に、京都メカニズムの実施及び強力で効果的な遵守制度に係る決定を奨励する。我々は、合理的で効率的なエネルギー使用や他の費用効果に優れた手段を通じ、温室効果ガス排出の削減にための措置を講じることの重要性を強調する。このため、我々は国連気候変動枠組条約に基づくものを含め、国内対策を策定し、実施することを約束する。我々はまた、「優良事例(ベスト・プラクティス)」に係る経験について交流することに同意した。我々はまた、より多くの途上国が地球的規模で温室効果ガスの排出抑制に参加することを推進する。我々は、途上国によって既に行われている取組を歓迎するとともに、資金メカニズム、技術開発及び技術移転、並びに対処能力向上を通じてかかる取組を支援することの必要性を強調する。我々は、これらの分野においてクリーン開発メカニズム(CDM)が果たしうる重要な役割に留意する。我々はまた、ブエノスアイレスにおいていくつかの発展途上国が表明した、温室効果ガスの排出を削減するため更なる約束を引き受けるとの意志を歓迎する。