富士箱根伊豆国立公園(箱根地域)の公園計画の変更案の概要


〈これまでの経緯〉
 昭和11年 2月 1日  富士箱根国立公園の指定
 昭和13年 5月13日  特別地域の指定
 昭和13年12月17日  箱根地域の区域拡張
 昭和30年 3月15日  伊豆半島地域の区域拡張。これに伴い、名称を富士箱根伊豆国立公園に改称。
 昭和50年 5月 1日  公園区域及び公園計画の全般的な見直し(再検討)
 昭和58年 3月14日  公園計画の変更(点検)
 平成 2年 2月27日  公園計画の変更(点検)

〈公園の概要〉
・区   域:
 箱根火山のカルデラ内を中心とした地域で、一部カルデラの稜線外を包含している。
・景観の特徴:
 典型的な複式(三重)火山であり、旧・新の外輪山と中央火口丘からなる複雑な地形を呈している。また、堰止湖である芦ノ湖、カルデラ火口原の仙石原、今も噴気の見られる大湧谷など火山活動由来の景観が随所に見ることができる。
・動 植 物:
 動物は,ニホンイノシシ,ホンドキツネ,ニホンリスなどの小・中型ほ乳類をはじめ,オオルリ,ビンズイなどが200種以上の鳥類が生息している。
 植物は,比較的温暖多雨のために豊富で、シダ植物以上のもので1,400種以上が記録されている。また、古くから植物研究の場であったため、和名に「ハコネ」を冠した植物は17種を数える。
・利 用 形 態:
 古くから開けた東西交通の要衝となっていたことから、旧東海道沿いには関所跡を中心に史跡が多い。首都圏に近く、箱根七湯などの温泉浴やハイキング、ドライブなどが盛んである。年間利用者は、2,445万人(平成9年度)にのぼる。

〈変更の概要〉
  平成2年の公園計画の変更後の公園を取り巻く諸情勢の変化をふまえ、境界線が不明 確な箇所の明確化を図るための地域地区の変更を行うとともに、集団施設地区及び歩道 等の利用計画の見直しを行い、適正な保護及び利用を増進しようとするものである。

1.公園区域の変更
  なし。

2.保護計画の変更
  平成2年の公園計画の変更後に明らかとなった地域地区の境界線の明確化に伴い、地域地区の変更を行う。

                  *地域地区別面積:単位 ha(%)


特別地域 普通地域
10,715(95.8) 470(4.2)
特別保護地区 第1種特別地域 第2種特別地域 第3種特別地域
520(4.6) 1,558(14.0) 7,048(63.0) 1,589(14.2)
公園区域 11,185(100)


特別地域 普通地域
10,714(95.8) 471(4.2)
特別保護地区 第1種特別地域 第2種特別地域 第3種特別地域
520( 4.6) 1,560(14.0) 7,046(63.0) 1,588(14.2)
公園区域 11,185(100)
(「変更前」の数字については、新しい地形図を使用して再計測したもの。)


3.利用計画の変更
 火山景観に代表される箱根地域の自然とのふれあいを推進するために、当該地域の代表的な利用拠点である湖尻集団施設地区及び畑引山集団施設地区計画の見直しを行うとともに、自然の適正な利用を図るため湖尻集団施設地区の拡張、展望・散策のための園地の追加や利用動線に配慮した歩道の変更等を計画する。

(1)集団施設地区
 ・拡 張 1ヶ所(湖尻)
 ・変 更 2ヶ所(湖尻,畑引山)
(2)単独施設
 ・追 加  1ヶ所(園地)
 ・削 除  2ヶ所(スケート場,排水施設)
(3)道 路   
 ・変 更 2路線(歩道2)