日光国立公園(那須甲子・塩原地域)の公園計画の変更案の概要

〈これまでの経緯〉

昭和 9年12月 4日 公園区域の指定
昭和25年 9月22日 那須甲子・塩原、鬼怒川・川治地域の区域拡張
昭和32年 4月 5日 那須甲子・塩原地域の区域拡張
              特別地域の指定
昭和60年 9月 5日 公園区域及び公園計画の全般的な見直し(再検討)
平成 4年 7月14日 公園計画の変更(点検)

〈公園の概要〉
 ・区域:今なお活動を続けている茶臼岳を中心とした那須火山群が脊梁をなし、これから緩やかな火山性高原が広がる那須甲子地区と箒川上流部の渓谷を中心として、火山性の山岳及び高原が広がる塩原地区に分けられる。
 ・景観の特徴:茶臼岳をはじめとした火山と浸食によってできた渓谷等の火山景観と那須、甲子、塩原等の温泉群が特徴。
 ・動植物:動物は、山岳部を中心にニホンツキノワグマ、ニホンカモシカ、ホンドキツネ、ホンドザル、ニホンリスなどの大・中・小型ほ乳類をはじめ、オオルリ、キビタキ、コマドリ、ミソサザイなどの鳥類、昆虫類、両生類が数多く見ることができる。
  植物は、山岳では上部にハイマツ、高山植物、中腹にブナ、ダケカンバ、コメツガが見ることができ、草地ではレンゲツツジも見ることができる。山麓部は、アカマツやカラマツ等の植林地となっている。渓谷沿いには広葉樹の自然林が広がり、箒川沿いはカエデやサクラ類が多い。
 ・利用形態 首都圏に近く、新幹線や高速道路等の交通体系の整備が進んでいることから、昔からの温泉利用の他、紅葉の観賞、スキー等の野外レクリエーションが盛んで、年間を通した利用がある。年間利用者は、日光国立公園(福島県及び栃木県)で2200万人(平成9年)である。

〈変更の概要〉
  公園利用者のニーズの変化、マイカー利用による交通渋滞等、公園を取り巻く諸情勢 の変化をふまえ、また徒歩による公園利用を促進する等に基づき公園計画の見直しを行 い、適正な利用を増進しようとするものである。

1.公園区域の変更
  なし。

2.保護計画の変更
  なし。
                *地域地区別面積:単位 ha(%)
特  別  地  域 普通地域
22,526(57.7) 16,521
特別保護地区 第1種特別地域 第2種特別地域 第3種特別地域 (42.3)
28(0.1) 1,454(3.7) 13,103(33.6) 7,941(20.3)
公園区域39,047(100) 

3.利用計画の変更
  公園利用者のニーズの変化、マイカー利用による交通渋滞等、公園を取り巻く諸情勢の変化をふ まえ、集団施設地区計画の見直しを行うとともに、那須高原集団施設地区の拡張、博物展示施設、 スキー場、道路(車道・歩道)の計画を変更する。
  
(1)集団施設地区
 ・拡 張 1ヶ所(那須高原)
 ・変 更 1ヶ所(那須高原)

(2)単独施設
 ・追 加 1ヶ所(博物展示施設)
 ・削 除 1ヶ所(博物展示施設)
 ・変 更 1ヶ所(スキー場)

(3)道 路
 ・追 加 1路線(車道1)
 ・変 更 3路線(歩道3)