総管第 号 環自野第 号 平成12年 月 日 |
内閣総理大臣官房管理室長 環境庁自然保護局野生生物課長 |
日頃より、動物保護管理行政の推進に多大なる御尽力を賜り、厚く感謝申し上げます。
さて、報道等で御承知のとおり、近時、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(以下「種の保存法」という。)に違反すると同時に、動物の保護及び管理に関する法律(以下「動管法」という。)に基づき都道府県等が制定している危険な動物の飼養を制限する条例(以下「条例」という。)に違反する事件が相次いで摘発され、危険な動物による人身等への侵害や貴重な野生動物の種の保存に支障となる事態等が懸念されるところであります。
種の保存法に規定する希少野生動植物種のうちの動物種(以下「希少種」という。)と条例の指定する動物種とでは、重複する種も多いといった現状を踏まえると、これら法律及び条例の効果的な運用のためには、今後、総理府、環境庁及び都道府県動物保護管理担当部局の一層の連携を図り、危険な動物の飼養及び保管に関する監視・指導に当たることが必要であると認識しております。
ついては、関係機関間の連携強化のため、下記について特段の御配慮をいただきたく、よろしくお願いいたします。
なお、今般、環境庁自然保護局野生生物課長名にて、関係者あて、別添のとおり、通知を行ったので御了知願います。 また、今後改正動管法に基づく危険動物の政令指定等を行っていく際に、本件につきましても御意見等を伺い情報交換をさせていただくことを検討しておりますので、併せてよろしくお願いいたします。 |
条例未制定団体においても、人身等への侵害を与えるおそれのある猛獣類を飼養する施設を把握するとともに、その飼養及び保管について安全確保がなされるよう指導に努められたいこと。
これに関連して、条例により危険動物に指定されている場合が多く、かつ種の保存法に規定する希少種にも当たる、トラ等の食肉目及びテナガザル、オランウータン、チンパンジー等の霊長目に属する危険動物の飼育実態等の把握については、留意願いたいこと。