別添2

平成12年度事例発表者一覧


[団体]

推薦自治体 名称・代表者 主な功績 活動期間 備考
茨城県 茨城県立土浦第二高等学校
化学部

 化学部顧問 長谷川 博
霞ヶ浦の水質浄化を目的に、霞ヶ浦に関連する水質を調査している。現在生徒14名に卒業生有志が加わり、霞ヶ浦に流入する河川と霞ヶ浦を水源とする水道水を調査している。その調査結果は化学クラブ研究発表会などで積極的に発表している。
河川調査
1991年から霞ヶ浦流入域河川中最大の桜川の水質調査を月1回実施。
1996年は霞ヶ浦流入河川の桜川等20河川及び県内主要河川の水質調査を隔月に実施。
1997年からは、毎月霞ヶ浦流入河川の水質調査を実施。
水道水調査
1993年から週3回採水・分析を実施。分析結果は、地元の月刊誌「筑波の友」に偶数月に報告、掲載されている。
主な研究発表
1994年8月第6回世界湖沼会議プレ会議「水道の蛇口から追う霞ヶ浦の水質」
1995年10月第6回世界湖沼会議「霞ヶ浦に流入する桜川の水質」
1997年3月第14回化学クラブ研究発表会「清流、久慈川の水質」
1998年3月第15回化学クラブ研究発表会「霞ヶ浦を水源とする水道水の水質経時変化」
1998年4月第3回日英サイエンス教育会議「霞ヶ浦を水源とする水道水の水質経時変化」
1999年3月第16回化学クラブ研究発表会「霞ヶ浦に流入する新川の水質」
  2000年3月第17回化学クラブ研究発表会「霞ヶ浦に流入する山王川の水質」
霞ヶ浦討論会
1997年に第1回霞ヶ浦討論会が土浦二高で開催される。(茨城新聞社主催)土浦二高生を始め、市内高校生約30名が発表者として参加した。
1997年からは土浦二高が主催し、学園祭の中で討論会やパネルデイスカッション形式で実施
9年  
山梨県 甲府市立朝日小学校
 校長 望月 美枝子
学校近くを流れる相川を教材とした環境学習(相川学習)を進めることで校内はもとより、地域社会からより広範囲へと学習を発展させた。
また、各学年毎にそれぞれ課題を与え、実際に水環境にふれあう実践的な活動をとおし、水と生き物についての発見や関わりを学び、水環境を出発点に身近な生活環境、ひいては地球環境保全の大切さを実感させた。
この学習による具体的な功績
相川での水生生物等による調査・観察活動をもとに環境美化のためのゴミ拾いを全校へ呼びかけ、それを実践的な活動として推進している。
  相川の河川再生計画事業への意見参画、国の事業として相川の再生計画に対し、「相川学習」をとおして子供たちが考えた相川のあるべき姿について意見参画し、国の施策へ環境アセスメント的な関わりがもてたこと。
  情報交換の内容の充実、対象の拡大を図る意味からインターネットを利用して、相川の上流や相川が海に注ぐ富士川の下流付近の学校とを結び「川環境」という視点での情報交換を積極的に取り組んだ。このことで、地域・県・国・世界へと情報交換が可能となり、より広い視野での環境学習が可能となったこと。
  この学習をとおし2年間で得られた成果を整理し、カリキュラム化し、充実した相川学習基礎を築くとともに、環境学習のテキストとして有用な参考資料となった。
3年  
長野県 長野県富士見高等学校
農業クラブ環境保護会

 会長 浜 祐
休耕田を利用した、礫、木炭、タイヤ炭、水生植物による水質浄化実験、実際の河川での木炭を用いた水質浄化実践などを行っている。
また、浄化に用いる木炭は、廃材を用いて自ら作成するなど、リサイクル活動も実践している。
これらの活動状況や研究成果については、地域の生活展で発表したり、冊子にまとめ地域へ配布するなど、住民の関心や理解を深める大きなきっかけとなっている。
木炭や廃油石鹸の製造販売、アルミ缶の回収による収益金の一部を、富士見町、長野県環境自然基金、長野県美しい環境づくり推進会議に寄付するなど、様々なボランテイア活動を行っている。
平成2年の活動開始以来10年間にわたるこれらの活動は、単なる学校のクラブ活動としての枠を越え、地域とのつながりをもった水環境保全活動として、高く評価できるものである。
10年  
沖縄県 安謝川をきれいにする首里住民の会
 石野 桂子
1995年発足当初から定期的に安謝川の清掃を行う。
1997年からは2ヶ月に1回、安謝川クリーン作戦で安謝川の清掃を行っており、住民の会と地域の小学校が交流を行い、清掃にも多数の小学生が参加している。
清掃箇所の水質は同会設立前、BOD値5.9あったものが、現在はBOD値0.7にまで下がり平成8年から4年連続那覇市内河川のうち一位になっている。
清掃以外にもこれまで、各種環境関連講演会やビデオ上映会の実施、安謝川ウオッチング、廃油による粉石鹸づくり、安謝川スケッチ会、環境フェアへの出展、小学校への活動報告等々、様々な環境啓発事業を実施してきており周辺住民及び小学校に多くの影響を与えている。
5年  
横浜市 よこはまの川と緑を考える子ども会議
 松下 希一(横浜市立駒岡小学校教諭)
この会議は、川を活動の柱のひとつとして15年の継続した活動を行った。
会議の進め方は、常に「子どもが主役」の考えで実行委員会を組織し、企画から運営や報告等に至るまで、子どもを中心に進められている。
毎年、会議開催をひとつの目標に、市内の各地で、調査や展示物の作成など、地道な活動を重ねており、その活動は横浜市の学校教育はもちろん、子どもエコクラブや環境教育、総合的な学習の時間のモデル等、全国的な川を介した子どもの環境保全活動の先駆的事例となってきた。
「子ども会議」は、過去に参加した子どもや地域の方々、環境ボランテア団体(大人)のほか、他都市の子どもとも交流するなど、学校教育では発揮しにくい子どもの個性と社会性を育ててきた。
さらに、川沿いの学校等の会場で開催される「子ども会議」は、流域の人々に川への関心を高め、地域と子どもの良好な関係づくりのモデルとなっている。
25年