資料3

若狭湾国定公園(京都府地域)の公園区域及び公園計画の変更案の概要


〈これまでの主な経緯〉
昭和30年6月若狭湾国定公園の指定及び公園計画の決定
昭和43年5月公園区域の変更(丹後半島地域の拡張指定)
平成2年4月公園計画の再検討(京都府地域)

〈公園の概要〉
・区域 本公園は京都府及び福井県の2府県にまたがる海岸部分に指定されており、そのうち京都府地域については、舞鶴市、宮津市、与謝郡岩滝町、伊根町、竹野郡網野町及び丹後町の2市4町から構成される。
・景観の特徴 わが国有数のリアス式海岸と多様な自然景観を特色とし、断層海岸や洞窟等の海蝕地形のほか、琴引浜の鳴き砂、典型的な砂嘴である天橋立等の優れた自然景観がみられる。
・動植物 日本海を流れる暖流の影響により沿岸地に寒地性と暖地性の海岸植物が混生しているのが特徴であり、沿岸地にはクロマツ、タブノキ、トベラ等の木本類が自生しているほか、内陸部にはシイ、カシ類を主体とする常緑広葉樹林が繁茂している。動物相については、サル及びシカの群棲地が数カ所に見られるほか、冠島のオオミズナギドリの繁殖地や日引洞のイワツバメ生息地等が知られている。
・利用形態 平成9年の利用者数は約9,668千人(うち京都府地域約4,451千人)であり、京阪神地域に近い景勝地であることから、夏季の滞在型海水浴や、四季を通じた自然探勝の場としての利用が盛んである。

〈変更の概要〉
 公園を取り巻く諸情勢の変化を踏まえ,公園区域及び公園計画の見直しを行い,適正な保護と利用の増進を図るもの。

1.公園区域の変更

変更前5,633.5ha
変更後5,725.5ha

 公園区域の明確化に伴う公園区域の拡張,削除を行うほか、天橋立から眺望される黒崎半島稜線景観の保全を図るための区域拡張(公園外→2特30ha)、展望台周辺の景観の保全を図るための区域拡張(公園外→2特7ha)等を行う。さらに、既に公園区域としての資質を失った地域について公園区域から削除する。
 (拡張27ヶ所95.1ha,削除29ヶ所25.9ha,海域普通地域の陸域化22.8ha)

*地域地区別面積(京都府地域):単位ha(%)
特別地域普通地域


5,580.8(99)52.7
(1)
特別保護地区第1種特別地域第2種特別地域第3種特別地域
0(0)520.4(9)4,175.8(74)884.6(16)
公園区域 5,633.5(100)


特別地域103.8
(2)
5,621.7(98)
特別保護地区第1種特別地域第2種特別地域第3種特別地域
0(0)537.4(9)4,189.7(73)894.6(16)
公園区域 5,725.5(100)

2.保護計画の変更

 区域界が不明確となっている地域について、区域線の見直しを行い、区域の明確化を図る。また、鳴き砂で知られる琴引浜の保全を図るための保護強化(2特→1特13ha)等を行うほか、既に市街化等により特別地域としての資質が失われている地域について保護計画の変更を行う。

3.利用計画の変更

 適切な公園利用を促進するため、天橋立集団施設地区の区域及び詳細計画を決定するほか、単独施設、道路及び運輸施設の追加・削除を行う。

ア)集団施設地区
区域及び詳細計画の決定(天橋立)
イ)単独施設の追加・削除
追加13ヶ所(園地、舟遊場、野営場)
削除2ヶ所(桟橋、魚釣場)
ウ)道路
削除2路線(歩道)
変更1路線(歩道)
エ)運輸施設
追加1ヶ所(係留施設)