平成14年10月18日
再生循環

広域再生利用指定の取消しについて

今般、日本通運株式会社(以下「日通」という。)が廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号。以下「法」という。)に違反した事実が判明したため、同社に対して付与している廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(昭和46年厚生省令第35号。以下「規則」という。)第9条第3号に基づく広域再生利用指定について、本日付けで取消処分を行った。
1.広域再生利用指定制度の概要
 広域再生利用指定制度は、物の製造、加工等を行う者(以下「製造事業者」という。)がその製品等の販売地点までの広域的な運搬システム等を活用して、当該製品等が産業廃棄物となった場合にその再生利用を容易に行えるようにするために設けられた制度である。
 本制度においては広域的に処理することが適当であり、かつ、再生利用の目的となる産業廃棄物を環境大臣が指定し、これを適正に処理することが確実であるとして環境大臣の指定を受けた者について、個別に都道府県知事等の許可を取得することなく産業廃棄物処理業を行うことが可能となる(法第14条第1項及び第4項、規則第9条第3号及び第10条の3第3号)。
 これまでに合計73件の指定が行われている(旧厚生大臣が行ったものを含む。)。
 
2.日通が受けていた指定の内容
 日通は、廃パチンコ台(9件)、建材(7件)及び廃パソコン(2件)について、製造事業者が広域的に回収するに当たり、収集運搬を行うため規則第9条第3号に基づく指定を受けている。
 
3.日通が行った法違反行為の概要
 本年4月、日通が引越時に生じた廃棄物の処理について東京都から警告を受けたことから、日通から直接事情を聴取したところ、次の違反行為を行っている事実が判明した。
  産業廃棄物管理票記載義務違反(法第12条の3第1項違反)
 平成13年10月以降日本通運株式会社八王子支店から(株)新栄(以下「A社」という。)に交付された産業廃棄物管理票に法令で求められている事項が記載されていなかった。
  産業廃棄物管理票管理義務違反(法第12条の3第7項違反)
 平成13年9月以降A社に交付された産業廃棄物管理票について処分が終了した旨の管理票の回付がほとんど認められなかったにもかかわらず法令において求められている都道府県知事等に報告するなどの適切な措置を講じなかった。
 
 なお、A社から別の産業廃棄物収集運搬業者(株)新明(以下「B社」という。)に運搬された当該廃棄物は、B社敷地内で違法な堆積状態となった(なお、堆積された廃棄物については県の指導により日通ほか数社の排出事業者によって概ね原状回復済み。)。
 
4.日通に対し取消処分を行った理由
 1.で述べたとおり、広域再生利用指定は、都道府県知事等の許可を不要とする特例制度であり、およそ法違反行為を行うことがないと考えられる者であることを前提として指定されるものである。
 したがって、法違反行為を行っている事実が認められた場合には指定を受ける適格性を欠くことになると考えられるため、日通に対し行っている広域再生利用指定18件をすべて取り消すこととした。
 なお、指定を取り消した後、直ちに新たに指定を受けることができることとするのでは、指定取消しの実効性が確保されないため、本日から1年間は新たな指定を行わないこととする。
 また、今回の日通の件の検討に当たって、指定取消しの基準について添付のとおり明確化を図ることとした。
 
5.関連した取組
 本件処分の端緒となった東京都の警告において指摘された引越時に生じた廃棄物の取扱い(引越業者が、引越時に生じた廃棄物の処理を請け負い、排出事業者の責任関係が不明確になる実態がみられた。)について、これまで必ずしも周知・徹底が行われて来なかったきらいがあるため、今後当該廃棄物の取扱いについて環境省においてマニュアルを策定するなど周知・徹底を行うこととする。
 


広域再生利用指定を受けた者が違反行為を行った場合の取扱いについて [PDFファイル 11KB]

連絡先
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課
(内線6878)
 課   長  森谷   賢
 課長補佐  松澤   裕
 係   長  新池谷 令