「令和3年度資源循環に関する情報プラットフォーム実証事業」の公募結果について
1.「令和3年度資源循環に関する情報プラットフォーム実証事業」の公募概要
国内の資源循環においては、リユース品としての価値や、有用な金属等による価値を更に有効活用できる余地があると考えられ、主に回収・リユース・リサイクルに関する経済性や、技術的な課題などを改善する必要があるものの、使用済製品の機能、有用金属等の含有量、リサイクルの忌避物質などの資源循環に有用な情報をつなぐことで、更なる有効活用の可能性があります。
一方で、近年、AI、IoT、ブロックチェーンなどのデジタル技術が急速に進展しているところ、これらの技術はトレーサビリティや情報を元とした関係主体間のコミュニケーションの促進機能に大きな特性があります。こうしたデジタル技術を活用することで、情報のやりとりの拡大を通じて、使用済製品や有用金属等を国内で効率的に回収し、リユース・リサイクルの促進や、それに伴うCO2 削減につながることが期待されます。
そのため、環境省では、情報活用によるトレーサビリティ付与やコミュニケーションの促進機能に着目した、資源循環に関する情報プラットフォームの有効性を検証することを目的とした実証事業を実施することとし、令和3年2月25日(木)から同年3月31日(水)までの間に対象事業の公募を行いました。
2.選定結果
本事業の公募に対し、8件の応募があり、事業における環境影響改善効果の評価方法、実現した場合のエネルギー起源CO2排出量の削減効果の見込み、資源循環に関する情報プラットフォームビジネスの活性化の見込み、事業終了後の出口戦略等による観点から、申請書類による事前審査及び有識者で構成される評価審査委員会による審査を行った結果、以下2件の事業を選定しました。
申請者名 | 申請事業名 | 事業の概要 |
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ経営研究所 | 共通カテゴリ・情報プラットフォーム実証事業-我が国の資源循環に資する事業者協調領域拡大の仕組構築- |
工場からの排出物に関し、従来、工場ごとに独自の分類ルールで排出されることが多く、工場間での情報共有も限定的であったため、他工場の事例等を参考に合理化を図ることは困難であった。 そこで、本事業では、工場間で共通的に扱える排出物分類ルール「共通カテゴリ」の策定と排出物管理データを一元化することで情報共有を促進するシステムの構築、さらに、電気電子機器・機械類メーカを対象とした実証を行うことで、より質が高く効率的な資源循環の実現を図る。 |
丸紅株式会社 | 使用済太陽光パネルの適正管理情報プラットフォームの運用・事業面の検証 |
使用済太陽光パネルの効率的な回収、適切なリユース・リサイクルを目的とし、ブロックチェーン技術を活用して使用済パネルの情報管理を行うプラットフォーム(情報PF)を構築し、トレーサビリティや情報の非改竄性の検証のための実証を行うもの。 具体的には、構築する情報PFにて太陽光パネル排出時からリユースに至るまでの取扱履歴、検査情報、リユース可否判断並びにリユース品の購入時に必要と考えられる情報を具備し、情報PFを構築することで法規制に則した使用済パネルの管理、デジタルプラットフォーム化、データの一元化/可視化を図る。 |
連絡先
環境省環境再生・資源循環局総務課リサイクル推進室
- 代表03-3581-3351
- 直通03-6205-4946
- 室 長平尾 禎秀(内線 6831)
- 担 当鈴木 俊介(内線 7903)
- 担 当石井 颯杜(内線 6833)