平成30年5月18日
地球環境

「日本国環境省とタイ王国天然資源環境省の間の環境分野での協力覚書」の署名及び第1回環境政策対話の開催について

 5月17日(木)、中川環境大臣は、タイ王国のスラサック・カーンジャナラット天然資源環境大臣と、環境分野における両国間の協力を強化、促進、発展させることを目的とした協力覚書に署名しました。
 署名式終了後、第1回日・タイ環境政策対話を開催し、両大臣は、今回署名をした覚書に基づき包括的な協力を推進していくことを確認するとともに、気候変動への適応、3R・廃棄物管理、PM2.5対策等の分野での協力の方向性について議論を行いました。

1. 経緯

 日本国環境省とタイ王国天然資源環境省は、1980年代のJICA専門家派遣以来、様々な分野で協力を行い、平成27年(2015年)からは、気候変動の緩和の分野で二国間クレジット(JCM)制度による協力を進めてきました。タイ王国側からの要請により、これらの協力をより包括的に強化するため、昨年2月より協議を進め、このたび、「日本国環境省とタイ王国天然資源環境省との環境分野での協力覚書」に中川環境大臣とスラサック天然資源環境大臣が署名しました。署名式に引き続き、両大臣の出席のもと、第1回日・タイ環境政策対話が開催されました。

2. 日時

 平成30年5月17 日(木) 10:00 ‒ 11:40

3. 場所

 東京(環境省)

4. 主な出席者

(タイ)スラサック・カーンジャナラット天然資源環境大臣、バンサーン・ブンナーグ駐日タイ王国特命全権大使、ポンブン・ポントーン天然資源環境省副事務次官

(日本)中川環境大臣、とかしき環境副大臣、伊藤環境副大臣

5. 政策対話での主な議論

(1)総論

 今般の覚書の署名を歓迎するとともに、各分野において、二国間の環境協力を包括的に進めることを確認。

(2)気候変動への適応

 気候変動への適応策とそのための情報基盤の重要性について意見交換を行うとともに、今回の覚書を契機に、タイ国内向け適応情報プラットフォーム(T-PLAT)の構築支援を正式に進めていくことを確認。

(3)3R・廃棄物管理

 廃棄物管理や電気電子機器廃棄物のリサイクルの重要性について意見交換を行うとともに、来年タイで開催される「第9回アジア太平洋3R推進フォーラム」の成功に向けて、共催国である両国が緊密な連携を進めることを確認。

(4)PM2.5等の大気汚染対策

 タイにおけるPM2.5等の粒子状物質による深刻な大気汚染に対処するため、両国の共同プロジェクトとして、タイにおける粒子状物質の排出インベントリ(目録)の更新や発生源解析に取り組み、タイの政策策定を支援していくことを確認。

(参考)協力覚書の概要

1. 目的.

2. 協力分野.

(1) 気候変動の緩和及び適応

(2) 廃棄物管理

(3) 環境技術

(4) 天然資源と環境の政策立案

(5) 両者に関係する天然資源を含む生物多様性保全と持続可能な利用

(6) 汚染防止と環境管理((例)大気汚染、水質汚濁)

(7) 海洋および沿岸管理

(8) 環境に関する多国間協定

(9) 両者の合意に基づく環境の保護及び改善に関する上記以外の分野

3. 協力の形態.

両省間での対話、情報交換、シンポジウム・セミナー等を含む能力強化活動等の実施。

4. 期間.

2018年5月17日より5年間.

5. 覚書の全文

別添(英語正文及び日本語仮訳)

添付資料

連絡先
環境省地球環境局国際連携課国際協力・環境インフラ戦略室
代表 03-3581-3351
直通 03-5521-8248
室長 杉本 留三(内線6765)
補佐 永長 大典(内線6764)
担当 東海林珠代(内線7723)
担当 井上 彩子(内線6767)