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国民・事業者・民間団体の皆さんへの提案

2002年7月11日
中央環境審議会総合政策部会長
   森 嶌  昭 夫


 
 中央環境審議会では、環境基本計画(平成12年12月閣議決定)に定められた様々な取組が、この1年半余りでどの程度進んでいるかについて点検を行い、本日、その結果を環境大臣に報告しました。この中で、各施策の基本的枠組みは整備されつつあるものの、今後は具体的な施策の実効性を高めていくことが必要であると指摘しました。

  しかし、地球環境問題をはじめとする今日の環境問題を解決していくためには、行政における取組だけでなく、環境保全に関する行動へのあらゆる主体の自主的・積極的な参加が不可欠であり、その点については、点検のために実施したアンケート調査結果からも、国民の皆さんの間で幅広く認識されていることがわかりました。

  そこで、中央環境審議会では、今回の点検結果の中から、特に国民・事業者・民間団体の皆さんにも一緒に考えていただきたいこと、取り組んでいただきたいことを、以下のとおり提案します。
 
誰かがやってくれるだろうでは解決しません。私たちの日々の生活・活動を見直し、 環境にやさしい社会に変えていきましょう。
  • 地球温暖化を防ぐためには小さな取組の積み重ねと継続が重要です。こうした取組の輪を広げていきましょう。
  • ごみの減量や分別などに取り組み、ライフスタイルやビジネススタイルを見直しましょう。
気がつかないうちに危機が迫っています。正しい知識を共有するとともに、何をなすべきかについて考え、取り組みましょう。
  • 私たちの安全と安心のため、化学物質について、正しい情報・知識を共有しお互いに理解を深めましょう。
  • 生物多様性の危機は、私たちの身近なところでも進んでいます。里地里山の保全など、私たちができることについて考え、取り組みましょう。
これらの取組をはじめ、家庭・学校・職場などで環境に関する色々な問題をみんなで考え、まずはできる取組から始めましょう。

 上記の取組は、相互に関連しています。例えば、ごみ減量の取組は地球温暖化防止にも役立ち、森林保全も生物多様性の保全とともに二酸化炭素の吸収を通じて地球温暖化の防止に役立ちます。

 あなたのそのはじめの一歩は、環境の幅広い分野に大きく広がっていきます。