4 廃棄物・リサイクル対策などの物質循環に係る施策

日本では、平成元年度以降、毎年年間約5,000万トン以上の一般廃棄物が排出されており、ここ数年横ばいの傾向が続いています。15年度は、一般廃棄物のうち、78.1%が直接焼却され、18.3%が資源化等されました。最終処分量は845万トンで前年度に比べ58万トン減少しました。
産業廃棄物の総排出量についても、ここ数年横ばい傾向で、平成15年度は約4億1,200万トンと前年度に比べ約4.7%増加しましたが、最終処分量は約3,000万トンと前年度より約1,000万トンと大幅に減少しています。最終処分場の残余年数については、平成16年4月時点で全国平均6.1年とひっ迫した状況にあります。

グラフ ごみ総排出量と1人1日当たりのごみの排出量の推移

こうした問題の解決のため、循環型社会形成推進基本法に示されているように、第一に廃棄物等の発生抑制、第二に使用済製品・部品等の再使用、第三に原材料としての再生利用、第四に熱回収、最後に適正な処分を行う、という優先順位を念頭に置き、廃棄物・リサイクル対策を進めていくことが求められています。このような基本的考え方の下、廃棄物処理法や各種リサイクル法を着実に施行しています。

グラフ 不法投棄件数及び投棄量の推移

アスベスト廃棄物等の円滑かつ安全な処理を促進するため、溶融などの高度な技術により無害化処理を行う者について環境大臣が認定した場合、都道府県知事等による業や施設設置の許可を不要とする制度(無害化処理認定制度)を新設することを内容とする廃棄物処理法の一部改正法が平成18年2月に成立しました。
また、全国の産業廃棄物の不法投棄の状況については、平成16年度の投棄件数は673件で前年度に引き続き減少しました。一方、投棄量は、15年度以前から行われていたと考えられる静岡県沼津市における約20.4万tの事案を含め全体で約41.1万tとなりました。
不法投棄の早期発見・拡大防止のためには、監視体制の強化を図ることが重要であることから、平成17年10月、地方環境事務所の組織改編に当たり廃棄物・リサイクル対策担当職員を増強し、立入検査へ同行するなど都道府県等との連携を強化しています。

グラフ 産業廃棄物排出量の推移



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