読者の皆様へ

 この小冊子は、本年5月30日に閣議決定の上で公表された平成15年版環境白書をもとに、その内容をわかりやすくかいつまみ、多くの人々に親しんでいただけるよう編集し直したものです。  

 本年は、「地域社会から始まる持続可能な社会への変革」をテーマとし、日常生活や地域社会における足元からの自発的な取組が持続可能な社会への変革の第一歩となることを紹介しています。  

 白書ではまず、環境・社会・経済の密接な関わりの中、地球環境の劣化が深刻な状況であることを示し、地球規模の環境問題の解決に向けて、個人・地域レベルでの足元からの取組が重要であることを明らかにしています。次いで、日常生活における個人の取組に着目し、一人ひとりの環境行動が広がれば、行政、事業者などその他の主体にも影響を与え、社会経済全体を変革していく可能性を持つこと、また、地域からの取組に着目し、地域全体としてより良い環境、より良い地域を創っていこうという取組意識や能力(地域環境力)を高め、環境保全と地域活性化を同時に達成する地域づくりのモデルとしてその他の地域に広がることにより、持続可能な社会への変革につながることを明らかにしています。  

 この小冊子を通じて、読者の皆様一人ひとりが、環境問題について関心を高められ、活力ある持続可能な社会の構築に向けた具体的な行動を踏み出す後押しができれば、これに過ぎる喜びはありません。

 表紙の絵は、大阪府大阪市立築港中学校1年生の武輪真知さんの作品で、環境省及び(財)日本環境協会主催「平成15年版環境白書表紙絵コンクール」で、環境大臣賞(小・中学生の部)を受賞したものです。
 武輪さんは「未来の地球の海がこのようにきれいになってほしいです。港区のそばにある海はきたないので魚がたくさんいる海になってほしいです。」と話しています。  

 裏表紙の絵は、宇都宮メディア・アーツ専門学校2年(栃木県)岡野和寛子さんの作品で、「平成15年版環境白書表紙絵コンクール」で、日本環境協会理事長賞(一般の部)を受賞したものです。
 岡野さんは、「ひとりひとりができることとして描きました。作品には、一人一人が地球に対して優しい気持ちを持ってほしいという思いを込めました。誰もが地球の住人である事を自覚し、住みよい環境を作っていけたらいいと思います。」と話しています。

 

表紙に戻る   次のページへ