4 交通管理

　自動車交通に起因する騒音・振動の低減を図るため、交通管理面からは、地域の生活環境の特性に応じた適切な交通流の形成を図り、これを維持することが必要である。都道府県公安委員会においては、都市総合交通規制を中心とする交通規制の実施、交通管制センターによる信号機の広域制御及び交通情報の収集・提供による交通の誘導・分散及び交通の指導・取締り等により、騒音・振動等の低減に努めている。
　都市総合交通規制は、59年度末現在、人口3万人以上の682都市で実施している。その主な内容は次のとおりである。
?　生活区域に生活ゾーンを設定し、そのゾーンの生活環境の特性に応じて、一方通行、大型車通行止め、速度規制等の各種規制を組み合わせた生活ゾーン規制を実施し、良好な生活環境の確保を図ること。
?　バス優先通行、駐車禁止等の交通規制を推進することによって、自家用自動車交通から大量公共輸送機関への転換を促し、自動車交通総量の抑制を図ること。
　交通管理センターについては、60年度には福山、姫路の2都市に新設したほか、既設の交通管制センターについても管制エリアの拡大と充実を図り、管制エリア内の信号機の広域制御化を行うとともに、エリア外の幹線道路についても信号機の系統化等を行うことで、交差点における発進・停止回数を減少させ、騒音等の防止を図っている。また、(財)日本道路交通情報センター等を通じ適切な交通情報を提供し、交通流の改善を図り、騒音等の防止に努めている。
　過積載車両に対しては、60年中には約12万4,974件の取締りを行い、騒音・振動の低減に努めている。
　自動車による騒音・振動の著しい路線の個別対策としては、週末の大型車通行規制、夜間における大型車等の道路中央寄り部分の走行を指定する通行区分指定等、施策を積極的に講じている。