2 自然公園における環境保全対策
(1) 自然公園における美化清掃
ア 58地区の総理府所管地については、国立公園内集団施設地区等美化対策事業として、関係道県及び市町村の協力の下に環境庁の直轄により清掃活動を実施する。
イ 国立公園内の総理府所管地以外の重要な集団施設地区及び特に利用者の多い主要利用拠点地域については、各地域に組織されている美化清掃団体の清掃活動に対し補助金を交付し、ごみ焼却炉等の施設整備と清掃作業員雇上げ等による清掃活動の強化を図る。
ウ 自然公園クリーンデーの各種行事の実施等公園の美化思想の普及に努める。
(2) 特殊植物等の保全事業等
国立公園等内に生育している貴重な植物でその保護、復元を生育環境の保全と一体として行う必要のある地区おいて、植生復元、環境等調査、病害虫防除に要する経費を関係県、市町村に対し引き続き補助する。
また、国立公園、国定公園の海中公園のサンゴ礁景観を保護するため、オニヒトデが異常発生している海中公園地区においてオニヒトデの駆除に要する経費を関係県、市町村に対し引き続き補助する。
(3) 大台ケ原の保全対策
吉野熊野公園の大台ヶ原は、西日本有数の原生林と多数の大型哺乳動物が生息するなど良好な生態系が維持されており、その規模、原始性の点で他に類を見ない貴重なものである。してがって、この良好な自然生態系の維持のための方策を検討することともに、生態系管理上の厳密な条件の下に公園利用者に野生動物を観察する場を提供するための方策を検討する。