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参考資料15 「光化学大気汚染防止のための炭化水素類対策の推進について」の概要

1 光化学大気汚染の現況と炭化水素類排出抑制の必要性
 光化学大気汚染は依然として予断を許さない状況にあり、今後とも汚染状況を的確に把握し、適切に対策を講じていく必要がある。なかでも、固定発生源から排出される炭化水素類の抑制措置の強化は緊要の課題である。
2 固定発生源からの炭化水素類の排出実態と排出防止技術の評価
 固定発生源からの炭化水素類の排出の約80%は、塗装プロセス等溶剤関係で占められている。
 排出防止技術には装置対策と原材料対策が主たる対策となる。装置対策は、各種蒸発防止設備による対策と各種処理装置による対策がある。また、原材料対策は、塗料、印刷インキ等に炭化水素類を含まないか、含んでも含有量の少ないもの(低公害原材料)への代替を進めていくものである。
3 今後の炭化水素類固定発生源対策の方向
 今後の炭化水素類固定発生源対策の方向としては、当面の措置として、地域の実情に応じた可能な限りの排出抑制を推進するとともに、法規制を行う場合の具体的な手法を確立するため、発生源データの集積に努めることとし、また、関係方面に対する協力を次のとおり要請する。
(ア) 地方自治体に対しては、?工場、事業場に対する排出抑制の指導及び規制措置の導入・強化の検討、?発生源データの整備、?低公害原材料の優先採用と塗装時期の配慮、?環境濃度の測定網の整備
(イ) 関係業界団体に対しては、?排出抑制対策の充実強化、?技術的に抑制が困難な分野についての研究、開発、導入、?排出量調査への協力
(ウ) 関係省庁に対しては、?低公害原材料の積極的採用と塗装時期の配慮、?関係業界への指導、助成

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