環境行政を効果的に進めるには、国及び地方公共団体の環境行政担当職員の資質、能力の向上を図ることが重要な課題である。
環境庁は、昭和46年7月の発足当初から、主として地方公共団体の職員を対象とした各種の環境保全に関する研修を実施してきたが、48年3月に公害研修所を設置し、更に、49年10月には埼玉県所沢市に総合的な研修施設を整備した。じ来、研修体系を整備し、設備を充実するなど研修業務の強化拡充を図ってきた。この9年間に実施した研修は147コースであり、研修修了者は7,928名で、うち行政関係は6,079名、分析関係は1,849名に及んでいる。(いずれも57年3月末現在)
56年度においては、環境行政の推移と地方公共団体の要望に即応するため、各種の調査に基づいて、研修体系、教科内容、研修方法等の改善を重ね、新たに、国及び地方公共団体等において、公害分析に関するデータ処理業務を担当する職員を対象に情報処理研修を行った。
なお、56年度に行った主な研修は次のとおりである。
「行政関係研修」 公害行政管理者研修、環境管理研修、大気保全研修、騒音・振動防止研修、水質保全研修、地盤沈下防止研修、分析技術管理者研修、自然保護行政管理者研修、自然保護研修、鳥獣関係司法警察員研修、情報処理研修
「分析関係研修」 大気専門課程、悪臭専門課程、水質専門課程、水質・土壌専門課程、一般課程、公害技術研修、化学物質分析法研修
上記のほか、主として環境庁職員を対象とする研修を若干実施した。