2 土壌汚染防止対策

　46年度から53年度までの細密調査等により対策地域の指定要件の基準値を超える量のカドミウム、銅又は砒素が検出された地域については、所要の対策を講ずることとなっており、55年1月末日までにカドミウム、38地域(うち7地域は銅、1地域は砒素と重複)、銅9地域(うち7地域はカドミウムと重複)、砒素4地域(うち1地域はカドミウムと重複)の計43地域が対策地域として指定され指定面積は約4,580ha、うち農用地面積は、約4,090haとなっている(参考資料23参照)。
　対策地域に指定された地域のうち対策計画が策定されたのは32地域であるが、これらの地域においては排土、客土、水源転換等の公害防除特別土地改良事業等が実施されており、このうち16地域(54年度末完了予定地域を含む。)については対策事業を完了している。
　また、その他の地域についてもカドミウム30地域(うち4地域は銅と重複)銅14地域(うち3地域はカドミウムと重複)の計41地域については、県単事業等より手当済みとなっている。
　なお、カドミウム1.0ppm以上を含む米が検出された地域においては、「食品衛生法」に基づく成分規格に適合しない米が生産されることを防止するため、土地利用の転換、非食用作物の作付け等の指導を図るとともに、水稲を栽培する場合についても水管理の改善、土壌の改良等適切な措置を採るよう指導が行われている。特に休廃止鉱山関係地域においては土地改良事業等の抜本的な対策が講じられるまでの間の暫定対策として、カドミウム汚染米の発生を抑制するための土壌改良資材の投入を行う休廃止鉱山関係カドミウム吸収抑制土壌改良事業等を秋田県等2県で実施している。