1 自然環境保全基礎調査の実施
昭和48年度に実施された第1回調査に次いで、53年度からは第2回自然環境保全基礎調査を実施している。53年度は、4億228万円の予算で特定植物群落調査、動物分布調査、海岸調査、干潟・藻場・サンゴ礁分布調査、海域環境調査、海域生物調査の6項目について調査を実施したが、これに引き続き、54年度には次の調査項目について、4億352万円で実施する。
(1) 植生調査
我が国における植生の現況をは握するため、また、国土計画、地域開発等に際しての重要な基礎図である植生図を全国的に整備するための一環として、54年度は、国立公園、国定公園の区域を中心に国土のおよそ半分の地域について植生調査を行い、縮尺5万分の1の現存植生図を作成する。
(2) 表土改変状況調査
生態系の基盤である表土について、戦後30年間における改変の状況を明らかにする。調査や関東地域について実施する。
(3) 湖沼調査
我が国における湖沼の自然性の状況については握するため、面積1ha以上の天然湖沼480湖沼について、利用状況、護岸等による湖岸の改変状況、生物相、透明度、水温、pH、DOについて調査する。
(4) 河川調査
我が国における河川の自然性の状況については握するため、1級水系の幹川を主とする全国113の河川において、護岸、ダム、堰等による河岸の改変状況、河川の利用状況及び魚類相について調査する。